【謎解き 感想】魔王城からの脱出Ⅱ

全国150万人の”遊び人が賢者に転職するのにイマイチ納得がいっていない”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在リアル脱出ゲーム東新宿店で開催されている
『魔王城からの脱出Ⅱ』に挑戦してきました!

【ストーリー】
「魔王が復活しようとしている」
その知らせは世界を絶望に陥れた。

あなたはかつて世界を救った勇者の子孫として
魔王城に乗り込むも、復活を食い止めることは叶わず
魔王の力によってあえなく命を落としてしまう。

しかしその瞬間、時間がさかのぼり、
気づけば魔王が復活する前まで時間が巻き戻っていた。

突然目覚めた「時間を巻き戻す力」
あなたはこの力を武器に、再び魔王に挑むことを決意する。

襲いかかる罠、凶暴なモンスターたち。
タイムループを繰り返して、魔王を倒す突破口を切り開け!

【プレイ方式】
タイプ:ルーム型
制限時間:60分
人 数 :10人1チーム

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
あの魔王城へ再び挑戦。密度ギュウギュウのルーム型はやはり良い

ざっくり感想

久しぶりの10人ルーム型公演に参加してきました。
今回挑戦した『魔王城からの脱出Ⅱ』はシリーズ物で、前作もゲーム自体の大枠は同じものの話の繋がりはあんまりなかった印象。
いきなり2から遊んじゃっても問題ないと思います。


ちなみに私は前作をプレイ済みなのですが、遊んだ場所が京都のSCRAPでして、それこそ謎解き力強化合宿みたいな意気込みで関西の謎解き公演をハシゴしまくった記憶があります。
他には時解とUSJのバイオの謎解きに行きましたね。

それ自体もう6年くらい前の話なんですけど、謎解きのために遠征するって経験がほぼ初めてだったのですごくワクワクしてたんですよね。だってその施設にある公演全部がやったこと無いものばかり。すごく魅力的でした。

ちょっと話が逸れちゃいましたが、それこそ魔王城からの脱出シリーズは私にとって思い出深い公演だったわけです。


そして今回プレイした『魔王城からの脱出Ⅱ』ですが、その当時を思い出せるくらいのワクワク感が詰まっていました!

この公演の特徴は参加者10人がRPGに出てくる勇者や魔法使いのような役職をもらい、固有スキルを使って謎を解いていくというシステム。
つまりは誰しもどこかでなにかしらの出番があり、役職の力も相まって主体的に謎解きに参加できるということなのです。


びっくりしちゃうんですけど、今回私が与えられた役職が京都で遊んだときと同じだったんですよね。
なんというめぐり合わせか。なんだか無駄に運命力を発揮してしまったきがする。


続編ということで演出面も大きなパワーアップが図られており全体的にアクション性が増加。プレイヤーの慌ただしさが天元突破しており金田一の犯人みたいな気持ちになりました。
後は遊んだ人誰しもが驚く後半で登場するあのキャラクターの存在ね!久々に金の掛け方がおかしいSCRAPを体験できて満面の笑顔ですよ。
他にも贅沢すぎる小道具の使い方とか、包括してルーム型の楽しい部分が存分に体験できる謎解きでした。

謎の感想

世界を滅ぼす魔王の力は強大で、なんの下準備もなければ一瞬で敗北してしまいます。
対策のために与えられた時間はわずか10ループ。あまりにも短い時間です。
個人的には勇者30のテイストを思い出しましたね。



しかし普通のRPGと違ってこの公演にはレベルアップなどの概念はありません。
状況がリセットされれば全てが1からやり直しのまっさらに戻ってしまいます。



その中で大切だったのは、自分たちの動きをどんどんと最適化していくこと。
前回までのループでやっていたことにかける時間を短くしていき、次の展開に対して考える時間をどれだけ持てるかが勝利へのカギ。

目に見えるレベルアップはなくても、自分たちにはこれまで体験したことが糧として積み重なっているはずで、それを愚直に実行していくだけなのです。


謎のタイプとしてはパズル系よりもひらめき重視だった印象。
それにプラスして謎に答えるためのアプローチがアクション多めでした。まだまだ寒い時期の挑戦だったのに、プレイ中肌に薄っすらと汗をかくくらいにはいろいろ動いていましたね。
さすがに秘密結社レベルではないですか。

あと個人的にはラス謎をひらめけたのが嬉しかった!
思えばルーム型でラス謎に貢献できたのって何年ぶりくらいだろって感覚だったので、最後の状況で頭の中に駆け巡った衝撃はかなりのものでした。
多分このために謎を解いている。

おわりに

そんな感じで『魔王城からの脱出Ⅱ』の感想でした。
本当かどうかわからないんですが、SCRAPが入っている東新宿のビルが老朽化で解体されるという噂もあるので、今後のGUNKANの動きには注目したいところ。

遊べなくなる前に気になる人は行ってみてください!

【謎解き 感想】ディズニーストーリービヨンドホーンテッドマンション 『託されたメッセージとレイブンの導き』

全国150万人の”安全バーを他人に下ろしてもらっている”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在東京ディズニーランドで開催されているイベント
『ディズニーストーリービヨンドホーンテッドマンション謎解きプログラム 託されたメッセージとレイブンの導き』に挑戦してきました! 

【ストーリー】
999人の亡霊が暮らすホーンテッドマンション。
この館を訪れたフェローモータルズである“あなた”は
奥から聞こえる物音の正体を突き止めるために足を進めた。
ライブラリーで目にしたのは、この館に仕えるZ.J.の姿。
思わずZ.J.に声をかけた“あなた”は
彼女が差し迫った状況に直面していることを知るのだった…。

父、ザビエルに“死の呪い”がかけられている…!

“あなた”が託されたのはこの呪いを解くために必要なメッセージの解読。
Z.J.とともに恐ろしい呪いに立ち向かうことになった“あなた”は
館に住むワタリガラスのレイブンの導きと自身のひらめきによって
ザビエルを救うことができるだろうか…。


www.youtube.com


【プレイ方式】
タイプ:周遊型
制限時間:無制限
人 数 :1人~(今回は2人で挑戦)

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
え!毎年やるんですか!?

ざっくり感想

東京ディズニーランドのエリアやアトラクションにまつわる物語を掘り下げる企画を行い、参加者がそれを追体験することでより豊かで新しい物語世界へ私たちを誘ってくれるイベント、ディズニーストーリービヨンドが1年ぶりに帰ってきました

第二弾となる今回も題材となるアトラクションはホーンテッドマンション
前作から登場しているキャラクターZ.Jと、その父であるザビエルが再登場。ザビエルにかけられてしまった「死の呪い」を解くために、再び999人の亡霊が住まう館へ赴きます



前作同様友達や恋人とワイワイ楽しめる内容であることはもちろん、この謎解きを遊んでからホーンテッドマンションに乗ることで、新たな発見や驚きが楽しめます
特に今回はプレイ後に乗ったアトラクションの楽しさが体感5倍くらいになったので本当におススメです。

フェローモータルズは再び舞い戻る

キットは園内の「グランドエンポーリアム」「キングダム・トレジャー」「グランドエンポーリアム」などで購入可能。
キングダム・トレジャーではイベント専用の棚が作られておりとても一見の価値ありのストアではあるのですが、スタンバイパスで予約しないと入店できないシステムになっているので、謎解きだけ遊びたいのであればほかの店舗で購入しましょう。



キットに記載されたQRコードを読み取り公式LINEに登録すれば準備完了。
すぐに物語が始まります。
また、今回新たな試みとして音を使ったイベントが発生します。そのまま聞いても問題ありませんでしたが、集中したい方はイヤホンなどを持っていくとよいかもしれません。


謎多きはいくつかのパートに分かれており、もちろん園内を巡るパートも用意されています。
前作と比べ歩く場所がコンパクトになったのでとても遊びやすくなった印象。
普段目にはしているけれどもあまり観察していない要素に目を向けるような工夫がされており、パーク初心者からベテラン勢まで満足できる形になっていたのではないでしょうか。



ワタリガラスのレイブンと共に物語を進めていくと、ザビエルにかけられた「死の呪い」を解くための“手掛かり”が手に入ります。
その過程で亡霊にまつわるストーリーやエピソードが補完されていく感じです。
前作お目みえしたゴーストはもちろん、新たにタイガー・レディ、ヴィクトル・ガイスト、ピックウィックなどゴーストも登場。これまで以上に深くストーリービヨンドを体感できる形に仕上がっていました。

個人的激熱キャラのタイガー・レディさん

謎の感想

序盤のパートは手持ちのキットの情報やサイトに記載された内容、園内を探索して得られた情報をもとに謎を解いていきます。

前回同様ディズニーランドに関する特別な知識は必要ないものの、眼の前の光景をきちんと問題に落とし込む力は必要で、そこはやっぱり謎解きに親しんでないととっつきにくいかなという印象を受けました。
特にとある水と石周りの謎は注意深く観察しないとドツボにはまってしまうことになるかもしれません。


また、個人的に良かったのは謎解きの手法がパワーアップしていたこと。
LINEのみではなく、手元にあるアイテムを使った謎も多くて思わずアイテムに書き込んだり、持っている紙をぐるぐるさせたりして周遊謎やってる~とワクワクしましたね。
あとディズニーランドの「絶対にキットを転売させてなるものか」という気概も感じましたよ。
去年のケーススタディがきちんと活かされているようです。


特に中盤以降はパーク内を歩いて解く必要がないので、じっくり考えたい方は無理に歩き回らず、どこかの施設に入って解くことを強くおすすめします。
強くおすすめと言えば、メモはちゃんと取っておいた方が良いかなと思います。
答えがあっていればストーリーがどんどん進んでしまうので、途中で状況が整理しきれない場合があります。
そういう時に気になったことや謎を解く過程で使ったメモを用意するのが吉。

今回もあったエンディング分岐

ラストはザビエルの呪いを解くため、これまで得た情報をもとに答えを見つけていく作業。
正直この“これまで得た情報”というのが膨大すぎて整理がめちゃくちゃ大変でしたー。
ただ、運営側もそれを承知なのか、ラストアンサーを出すシステムはだいぶ優しい構造になっていましたね。

自分の考えを信じて答えを出していきましょう

そして昨年の例にもれず、今年もエンディング分岐がありました。
多分皆さんも80%回答は素直に出るはずで、そこから100%にするためのステップが意外と難しかった印象。
このために何度も情報を振り返る感じがいかにも謎解きをしている感じで好きでしたね。


そして本当に大切なことはさりげなくそこにあるというもの。
幸いなことにこの公演は最後の行動を何度でもLINEに入れられます。
あなたのヒラメキが冴えていればエンディングはどんどんと変化。
結末に満足しなければ、何度でもリトライしましょう。
私はとある情報を見直した瞬間にこれまでの違和感がビビビッとつながって、100%クリア、そして120%クリアをたたき出すことができました。


あさイチから初めて途中パレードを見たりアトラクションに乗っていたりしたので正確ではないのですが、大体15時くらいまでガッツリ楽しめました

そしてご褒美

ゲームが終了した後は待ちわびたアトラクションタイム。
前回同様ホーンテッドマンションの一部がストーリービヨンド仕様になっており、ゲームをクリアした後でアトラクションに乗ると、より世界観を楽しめる構造になっています。

ただぶっちゃけて言うとホーンテッドマンションって基本暗いし、去年はなかなか要素を拾いきれた自信がなかったんですよね。


ですが本作にはここにも改良が加えられており、劇中に登場するアイテムの横にレイブンの羽が置いてあって発見力が上がっていました。これは本当にありがたい改良ポイント。
加えてサイトにはホーンテッドマンションの地図があり、どのアイテムがどこにあるかというのが大まかに書いてあったので要素をコンプしたい勢には非常にありがたいサポートとなったのではないでしょうか。

あとレイブンの背中にちゃんとね…ちょっとグッときました。


そのあとようやく「キングダム・トレジャー」で買い物ができたのですが、あまりにも興奮してしまったので普段は買わないグッズを購入しましたよ。

おわりに

というわけでホーンテッドマンション『ホーンテッドマンション謎解きプログラム 託されたメッセージとレイブンの導き』の感想でした。
個人的に前回の不満点が解消されてかなり満足度が上がった公演になりました。


ただ今更でアレですが、ホーンテッドマンションを2回連続で取り上げたのがちょっとよくわからないので次はほかのアトラクションにスポットが当たると嬉しいかな。
開催期間は4月30日(火)まで。興味のある方はぜひぜひ挑戦してみてください!

前作の奮闘劇はこちらから
www.rdbgjunction.com

【謎解き 感想】終わらない修羅場からの脱出

全国150万人の”他人の修羅場を見るのは好きな”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は2月3日/4日に開催されていた
『終わらない修羅場からの脱出』の感想です!

【ストーリー】
2月3,4日限定 特別企画
『終わらない学園祭前日からの脱出』
...をする予定でしたが、

ごめんなさい!公演制作が間に合いません!
みなさん!公演の制作を手伝ってくれませんか?!

謎制作から物品制作まで、応援したい人でも構いません。さまざまな分野でみなさんの手を貸してください。
ーーーーーーーーーーーー 決まっているのは「制作期間」と「公演日時」のみ!

沙竹唯がメインディレクターを務め、どのような公演に仕上がるのか。
結末は神のみぞ知る。

【プレイ方式】
タイプ:特殊型
制限時間:????
人 数 :????

個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点 

≪一言≫
修羅場と熱狂渦巻くフェスティバルに挑む

ざっくり感想

『終わらない修羅場からの脱出』は、2月の3日・4日で開催されていたファーニャーのイベント。
ただし、純粋にプレイヤーが遊べる公演は4日のみ1日分しか用意されていません。

というのもこの企画、参加者は「制作者サイド」と「参加者サイド」に分けて募集がされていました。
公演が発表された段階で決まっているのは日程と開催場所のみ。
そこから 制作者サイドが24時間で企画から謎・デザインを決めて公演を作り上げるフェーズが3日にあり、翌日即本番という狂気のイベントなのです。
まるで単独のハッカソンみてぇだ。
 

そんな経緯なのでもちろんチケット代も事前には決定しておらず、500円~4,000円のレンジから当日金額を通達されるシステムになっていました。


ちなみになんですが、参加者サイドは事前に参加表明として1,000円を支払っています。

Xのポストでどなたかが言っていた表現をお借りしますと、このイベントは
1,000円払って30時間も謎を作らされる狂気
どんなクオリティになるかもわからない公演に500円~4,000円を支払おうとしている狂気 がぶつかりあう狂いの祭典でもあったのです。

企画のメインディレクター沙竹唯さんの尖ったセンスが中核となり、 制作者サイドみんなのアイディアと血と汗と涙と恨み節と意地が凝縮されたビッグバンが『終わらない修羅場からの脱出』なのかもしれません。


Xのタイムラインを見ていると、普段謎制作をしている方はもちろん、「これから謎を作ってみたい」という未経験の方も参加を表明していました。

これまでホール型公演や持ち帰り謎で謎解き制作の裏側を知るようなコンセプトの公演は有ましたが、それをガチでやる。という心意気が素晴らしかったですね。
この公演で中心だったのは間違いなく制作者サイド。
キービジュアルの通り、まるで学園祭の催しをみんなで作り上げるようなエモーショナルさがあったのだと思います。

謎の感想

さてここからは参加者サイドとしての感想。
ネタバレが解禁になっているのでいつもよりも少し具体的に書いていければと思います。


私は19時の回に参加。
いつものファーニャー下に着くと早速メッセージボードが。

『修羅祭へようこそ』というタイトルとともに鬼をモチーフにしたビジュアル。そう言えば3日は節分だったなと考えながらエレベーターで上へ。
この段階ではホール型なのか個人戦なのか、なんにもわかっていない状況。

入場し見えたのは沢山の参加者。自分がチケットを取ったときの番号が49番だったので、おそらく50人弱の参加者がいることになる。
受付を済ませ待機しているといよいよ公演が始まるらしい。


公演は司会者のジャンピング土下座からスタート。
どうやら修羅祭自体も突貫工事で作られた祭りらしく、各セクションを任されていたリーダーが皆飛んでしまったという。
書き置きに残された謎を解き、外に出てリーダーの行方を探すのが最初のミッションでした。

ホール型公演だと思ったらいきなりの周遊要素が入り、先制パンチを食らった気分でした。こういうの好き。 リーダーをなんとか見つけ会場に戻ると先ほどまで座っていた椅子が片付けられ、広く会場が使える用になっていました。
周遊要素はこの転換のためだったのかと再び驚きましたね。あまりにもスマート。

謎を解きみんなでカウントダウンをし、本番である修羅祭がスタートしました。


学園祭のように会場を8つのエリアが登場。各エリアではいろんなが謎解きが開催されており、そこに入場するためにはチケットが必要。そしてチケットを入手するためには配られる140問の謎を解き、マメーを稼がなければなりません。
マメーはなんと本物の豆!こんなところにも節分要素が!


ちなみにマメーをゲットするときにアイテムとして枡をもらえます。


その後は60分間小謎を解いてマメーをゲットし、ブースのイベントを楽しむ感じでしたね。
私は
・軽音楽「ドキドキ!イントロナゾトキ」(イントロを聞いて曲名をカードから作る謎)
・演劇部「たすけて!限界演劇部」(謎を解いてセリフを穴埋めして即興演劇をする)
・闇鍋屋(細かく切り分けられた謎を組み合わせ食材を当てる)
・謎すくい(お題にそった答えをひらがなが書かれたボールをすくってあてる)
・占いの館(予言の書とともに配られた謎を解く)

を遊びました。
全体として一番楽しかったのは軽音楽部で、最初の曲名を前前前世だと勘違いして答えようとしたら天体観測だったという凡ミスをしたらその2曲あとに前前前世が来るというやらかしをしたのは良い思い出。
あと謎すくいの最終問題の答えが、桶に入った全てのボールを使った寿限無なのは最高。



そんな感じでタイムリミットまで楽しんでいると、会場が暗くなり空気が一変。
どうやらこの会場には皆が知らない鬼が潜んでおり、それをどうにかしないと会場が崩壊してしまうらしい。

照明が暗くなったことでとある場所のブラックライトが作動。新たな指示を元に考えを進めると、なんとこの会場自体が鬼の頭の上であることが判明!エリアを仕切るためのカラーコーンが鬼の角だったのは衝撃的でしたね。
最後は鬼の頭にみんなで豆をぶちまけて終了しましたよ。弾ける豆が紙吹雪みたいで盛り上がりましたね。



といった感じで、この公演は全体的に荒削りな部分が多いんですが、それを 制作者・参加者共に熱狂しながら遊ぶことでテンションを上げていく感じのスタイルが魅力だったのだと思います。
私自身楽しかったのはもちろんなんですがある2つのポイントによって完全に狂いきれない部分がありました。

それは人口密度と会場の温度。

参加者50人弱と運営陣20人弱があのフロアに常時動きながら滞在しているため非常に空間が過密。 全体的に文化祭のノリのため両陣営共に騒がしく、その中でもブースに集中したい人、小謎をとりあえず解きたい人、エクストラ要素を回収したい人という漠然とした雰囲気もあり最後の全体戦まで参加者同士の統制があまり取れていなかった気がします。

加えて会場の暑さがそれに拍車をかけ、ウロウロしているだけでも結構しんどかったですね。
しんどいと私は冷静になってしまうので、荒削りの荒い部分が如実に気になってきてしまいました。
公演の前はあまりタイムラインを見ないことにしているんですが、身軽な格好でと言及してる人もいたので、それが正しかったのかもしれません。

おわりに

そんな感じで『終わらない修羅場からの脱出』の参加者サイドの感想でした。
個人的にこの公演は制作者サイドのものだと思っている立場の人なので、彼らが作った世界観を見られて良かったなと思います。
『終わらない修羅場からの脱出』内の『修羅祭へようこそ』でもスタッフは修羅場という、どんだけ複雑な入れ子構造なんだよ!というメタ的なネタも好きです。



あとこの公演で拾えてない要素があると悔しいので制作者サイドの人はどんどんネタバレや解説をしてほしいです!アベガネルにどんな意味があったっていうんだ!

構造的にはコンスタントに開催できるパッケージだとは思いますが、おそらく沙竹さんの胃が死んでしまうので、また2年後くらいに遊べれば嬉しいです。
今はとりあえず休んでください・・・

今月遊んだLINE謎たち【2024年1月編】

全国150万人の”時の流れの速さにおののいている”皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。

2024年も1月が過ぎ、正月気分も落ち着いたころ合いかともいます。
個人的にはもう8週間くらい休みでもよかったんですけどね…なかなか人生はままならないものです。


そんな寒い心を知恵熱でホットにしてくれるのがLINE謎。
ということで今回は
今月遊んだLINE謎たち1月編をまとめて紹介していこうと思います。

年始は正月謎という大型イベントがあり、かつ、その裏では良質なLINE謎もたくさん発表されていたので、ライト目なものからどっしりとしたものまでたくさん楽しめたのではないでしょうか。


LINE謎の情報は毎度おなじみしゑひさんのHP「私営謎屋敷」をチェックして収集しています。

http://www.shiwehi.com/link/www.shiwehi.com


2024年の1/12が過ぎたって…嘘だろ?

おせちな謎解き大作戦




〔一言コメント〕
毎月1作良質な謎解きを提供してくれるRiddleTimezさんの新春謎。
今回はみんなおなじみおせち料理を題材に、各料理の成り立ちを絡めながら素晴らしい謎解きが展開されます。
個人的に勉強になる部分も多かったし、なにより「温故知新」や「継承」を感じられるストーリーが好き

LINE謎のリンクはコチラ

箱根駅伝謎



〔一言コメント〕
1月に謎解きとして頻出するイベント第一位の座を譲らない箱根駅伝。
今年もあって嬉しい!
これまでフルマラソン並みの問題数を出してくるタイプが多かったこの題材ですが、やたがらす、さんが手掛けると、なるほどこちらの着眼点かと目玉からウロコがポロポロと落ちました。
閃いた時の喜びが手堅く感じられます。

LINE謎のリンクはコチラ

ビビりな除霊師と幽霊屋敷からの脱出



〔一言コメント〕
今月遊んだLINE謎の中で特にデザイン周りが秀逸でした。
私の代わりに幽霊屋敷に赴くアイツの八面六臂の活躍は必見ですし、除霊プロセスの一つとして謎解きをするというのがスッと入る設定で好きでしたね。

正直オチは序盤で気づいてしまったのですが、むしろ王道展開なのが良し!

LINE謎のリンクはコチラ

働かないインターンシップの謎



〔一言コメント〕
インターンシップが謎解きになっている摩訶不思議な企業をどうにかこうにか攻略する謎。
でもその裏にはもっと大切なことがあって・・・
そういや自分が就活をしていたころ、企業説明会で謎解きをしながら自分たちの強みを教えてくる企業とかあったなという記憶を思い出しました。
まぁ選考は途中で降りちゃったけど。

LINE謎のリンクはコチラ

真剣予見大発見!!



〔一言コメント〕
先ほどのインターンシップと同じ作者さんが制作している謎。
このシリーズは結構遊んでいるんですが、更新を見逃していたみたいです。
彼女とのやり取りはいい意味できゃぴきゃぴしていないので、すごく気持ちが落ち着くというか、安心して遊べるのが良い。
そして意外と難易度も高いのも好きだ。

JOURNEY



〔一言コメント〕
いつも遊んでいる5分で遊べる謎解きをコンセプトに、Aから始まったLINE謎はとうとうJまで来ました。
こちらは関西方面で謎制作をてがけるくっすんさんとのコラボ謎。
旅をテーマに、訪れた国をモチーフにした謎が楽しめます。
もうXでポストされているのでちょっとネタバレするんですが、まだエクストラ要素が回収できていません。もうちょっとだけ旅は続くのじゃ

LINE謎のリンクはコチラ


以上6作品が1月に遊んだLINE謎でした。
1月は年始に紹介したWeb謎を中心に遊んでいたのでなかなかLINE謎の方まで手が回らなかったのですが、それでも十分に楽しめたともいます。今年も良いスタートを切れました。
2月はどんな作品と出会えるのか、今から楽しみです。


【謎解き 感想】金田一少年の事件簿 ミクサライブ人形殺人事件

全国150万人の”「?」と書かれたジュースをどうしても購入してしまう”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在池袋で開催されている
『金田一少年の事件簿 ミクサライブ人形殺人事件』に挑戦してきました!

【ストーリー】
池袋にそびえ立つLIVEエンターテイメントの複合施設ビル「Mixalive TOKYO」で殺人事件が発生した。
遺体の周囲には、ゲームで獲得したと思われる大量の景品人形(プライズ)が切り裂かれた状態で散らばっていた。
まるで被害者と一緒に殺害されたように……!?
金田一たちとスマートフォンで連絡を取り合いながら、自ら事件現場を捜査し、この不可解な難事件の謎を解け!

【プレイ方式】
タイプ:周遊謎
制限時間:特になし(現場での捜査 1.5〜3時間 & 真相解明 1時間〜)
人 数 :1人~(今回は2人で挑戦)

個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点 

≪一言≫
新たな謎は池袋から。金田一コラボの意欲的作品

ざっくり感想

2023年7月から長期間池袋で開催されている新しい謎解き企画「池袋ミステリータウン」
その特徴はカフェ謎を購入できる店舗だけでなく、宿泊型のホテル公演や周遊謎など、池袋のいろんな場所で様々な体験ができるのが特徴
協賛には講談社などの大手企業だけでなく、豊島区や有名クリエイターも参画しているいわば池袋をミステリーの力で盛り上げようという企画となっています。


その中で挑戦した『金田一少年の事件簿 ミクサライブ人形殺人事件』は、毎度おなじみ金田一少年の事件簿とのコラボレーション。
実際に存在する商業施設で起こった事件を、金田一の助手として解決に導きます。
原作の金田一の舞台は孤島だったり通信網が遮断された山荘だったりでどうしても狭い範囲の事件が多かった印象ですが、池袋一帯というオープンな場で事件に遭遇するのは結構珍しいですね。



キットはカフェ謎や持ち帰り謎を購入しその場で遊ぶこともできる「Cafe DEAD DROP」で事前予約したチケットの引き換えでゲットします。
謎ともカフェが閉店してしまった現在、このような施設が新たにできるのは本当にありがたいですね。

謎の感想

自治体や営業店舗の協力もあり、いわゆる普段の周遊謎などでは訪れないようなエリアに大手を振って進めるのが特徴。
特にとある施設前に再現された事件現場は、公演の気合の入り具合を感じましたね。 ちなみに制作は謎組が手掛けており、クオリティは保証済み。


ゲームは基本的にLINEを使って進行。
金田一の案内に従って池袋のエリアを捜査していきます。
証拠となるものや気になる場所を金田一に伝えると、そのアイテムや現象についての情報を仲間が教えてくれ、それと手元のキットを使って推理と謎解きを進めていく感じでした。

情報が加わるとより事件に対しての解像度が上がり、また新たなカギを見つけられる事ができる流れは金田一の世界観でアドベンチャーゲームをしている感じがしてとても楽しかったですね。


公演時間としては謎を解きながら情報を収集するフェイズが1.5~3時間ぐらいかかり、その後に家や落ち着いた場所でじっくりと取り組む真相解明フェイズが付いているという超ボリューム仕様。
その日は池袋に身を沈める気持ちで遊ぶのが良いかもしれません。

また先ほど気合の入った公演と言いましたが、中盤にもその情熱を垣間見ることができます。
ネタバレになるので詳細は言えませんが、まさか周遊謎で○○○○○をやらされるとは思いませんでしたよ。
それ自体のできが良いのはもちろん、きちんとそれをする理由が今回の事件とロジカルに結びつかれており、違和感のない仕上がりになりました。とあるポイントを見つけたときは、本編以上の盛り上がりを見せましたね。


真相解明編は、捜査で得た情報を元に推理をおこなっていきます。
移動がなくなる分、じっくりと考える必要があり、私がそっち系が苦手なところもあったので情報のピースを埋める作業に結構苦労しました。
近くのびっくりドンキーで待ち時間を含めたっぷりと考えてた結果、見事今回の真犯人を見つけることに成功しました。

エンディングにはいつものバラの香りがして、ゲームが終わっていきましたよ。

いい加減表舞台にでろ。

おわりに

といった感じで『金田一少年の事件簿 ミクサライブ人形殺人事件』の感想でした。 正直に遊ぶ前はあまり期待していなかったんですが、正統派な謎解きで完全にナーメテーター案件でしたね。楽しかった。

解決されてない要素は他の公演の目配せになっているようだし、意外と池袋ミステリータウンユニバースが展開されているのかもしれません。


第3弾もすでに告知されているので、また池袋に訪れる機会がありそうです。
気になる方は是非挑戦してみてください。

【謎解き 感想アーカイブ】アイドルは100万回死ぬ〜繰り返す死の時間から脱出せよ!!〜

全国150万人の”100万回生きている”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回の更新は少し趣向を変えて、私がRDBGジャンクションを開設する前に更新していたブログからのサルベージ記事となります。
というのも、この公演を開催していたリアル脱出ゲーム下北沢店が閉店してしまったので、ネットに少しでも遊んだ思い出を残したいなと考え急遽書いています。
遊んだ方も多かった公演だと思いますので、ぜひ「あぁ~こんなんだったよねー」と思っていただければ幸い。

ということで今回は、
『アイドルは100万回死ぬ〜繰り返す死の時間から脱出せよ!!〜』の感想です!

【ストーリー】
あなたが閉じ込められたのは不思議な部屋。 その隣の部屋でアイドルが殺された!!!
驚くあなた。 しかしさらに驚くべきことに、突然時間がさかのぼりアイドルの死ぬ前に戻された。
あの手この手でアイドルを救おうとするが、どうしてもアイドルは殺されてしまう。

この死の運命からは逃れられないのか?

残されたタイムループはあと10回。
限られた「時間ループ」の中で、あなたはアイドルを救う方法を見つけ出すことができるだろうか?



【プレイ方式】
タイプ:ルーム型
制限時間:タイムループ10回分
人 数 :10人1チーム

ざっくり感想

『アイドルは100万回死ぬ』は今から5年ほど前に開催されていた公演で、今でこそ珍しくなくなった『リアルタイムループゲーム』の先駆けともいえる存在です。

当時から途轍もない人気で、その後続編の公演が出たりその精神を受けつぐスピンオフが出たりと、その魅力はいまなお色褪せない素晴らしい公演でした。

www.rdbgjunction.com

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また、外部からシナリオライターを呼んでいたのも特徴的で、これを書いているのはゲーム会社スパイク・チュンソフトの打越鋼太郎氏
この方は『極限脱出 9時間9人9の扉』『極限脱出ADV 善人シボウデス』『Ever17 -the out of infinity-』など、限定空間でサスペンスを得意とする方です。この公演にはうってつけの方ですね。

打越氏はこのゲームの開催に寄せてこんなことを言ってます。 「イメージ的には、みんなでわいわいと相談しながら【時のダンジョン】の奥深くに向かって潜り込んでいくような感じです。
最初は地下1階までしか辿り着けなかったのが、何度も何度もループを繰り返しいるうちに、だんだんと【時の最深部】に向かって近づいていけるようになります。
それはリアル脱出とはまたひと味違った知的な興奮を、皆さんにもたらしてくれることでしょう。」


本当にその通りで、最初のループではとある状況になんの説明もなく投げ出され、頭のなかにはハテナがいっぱい。
その後何回かのループを重ねていくことで、ゲームの全体像がおぼろげに判明してくる感じです。
その中でトライ&エラーを少しずつやっていきクリアを目指すのですが、トライできるのがたった10回なんですよねぇ~~~
ぱっと見10回もチャンスが有るじゃないか!と思われるでしょう。
というか実際私もそう思っていました。けれども実際やってみるとまぁこれが難しいのです。

また、ゲーム中の演出も見事です。 まず扉を開けて会場に入った瞬間におどろくと思います。「ここからどうすんの!?(・_・;)」って。

その後は表に裏にスタッフの方が大活躍!スタッフの方のアドリブ力には頭が下がる思いです。

詳しくはネタバレになって書けませんが、このゲームのプレイ中に映画の『バタフライエフェクト』を思い出してしまって、若干頭がクラクラしました。

しかしながら、自分たちが選んだ「運命の選択」の結果が、後々どのような影響をもたらすのか。それによって自分たちの首がどれぐらいの速度でしまっていくのか。
そんな気持ちに囚われていくと背中の真ん中あたりがゾクゾクとしてきて面白かったですね。

打越氏が「あなたやあなたの仲間たちがなにもしなければ、ただ同じ歴史を繰り返すばかり......。でもなにか行動を起こしさえすれば、必ず歴史は変わっていきます。その結果、仮に悲劇的な結末が訪れたとしても、そのとき皆さんは今まで知り得なかった新たな手がかりをきっと手に入れているはずです。」 と言っていましたが、まさにその通り。10回の制限付きタイムリープをどのように活用するのかはプレイヤーの腕次第君次第なのです!


おわりに

といった感じでだいぶぶつ切りなな感じではありますが、『アイドルは100万回死ぬ』の感想記事でした。
当時私が謎解きを遊び始めてまだ2~3年ということもあり、演出やコンセプトのすべてが新鮮で、狂ったように遊んでいたことを覚えています。
多分年間150公演くらいは行っていたかも。

さすがに頻度は少なくなりましたが、今でも飽きずに遊んでるので、謎解きの奥深さを改めて実感します。
次は新しい公演の感想でお会いしましょう!

たくさんの思い出をありがとう下北沢店!

【謎解き 感想】人喰い美術館からの脱出

全国150万人の”美術館に行くときはベレー帽をかぶる”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在南新宿ファーニャーで開催されている
『人喰い美術館からの脱出』に挑戦してきました!

【ストーリー】
『“体験”する美術館 NEW OPEN』

いつもの駅に大きな看板が掲げられていた。
どうやら近くに新しく美術館ができたらしい。
少し興味がある。今度行ってみようか。

そんなことを考えていると、いつの間にか
薄暗い美術館の中に立っていた。
辺りを見渡すと、様々な美術品が並んでいる。
絵画や骨董品に混ざって、一際異彩を放って いたのは、

花の顔をした
人の美術品だった。

████美術館、またの名を人喰い美術館。
この美術館から帰ってきた者の姿を、 誰一人見たことがないことから、
その異名で 呼ばれている。
(とある調査記録より)

【プレイ方式】
タイプ:ホール型
制限時間:60分
人 数 :4人1チーム

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
ダークで奇妙なファンタジー。空気がガラッと変わる演出の妙

ざっくり感想

年末から現在にかけてファーニャーで開催されているホール型公演に参加しました。
ひょんなことから迷い込んでしまった不思議な美術館。”人喰い”との異名を持つその場所で起こる奇怪な出来事を掻い潜り脱出を図るという、世にも奇妙な物語の1話に出てきてもおかしくないようなシチュエーションが楽しめるほか、この公演ならではの演出満載なのが魅力です。


『人喰い美術館からの脱出』は早稲田大学の学生団体Algoとのコラボレーション企画。
昨年末に遊んだ『改造人間工場からの生還』もalugoでしたし、個人的にこれまで摂取していなかったAlgo成分の供給がすごくて目眩がしそう。嬉しい。

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かたやミステリー・スリラー、かたやSFとジャンルは異なりますが、作風の根幹にあるハードさは同じものを感じましたね。どっちも人の命が軽いんじゃ(褒めてます)


キービジュアルにもある通り、このゲームを強烈に印象付けるのは頭が咲いてしまった人間

あまりにも異様なその風貌ですが、背景の額装がある種の気品さを備えさせているため違和感なく見れてしまうのが恐ろしい。現代芸術なんてものもありますし、次第にこれをおかしいと感じる自分がおかしいと思い込まされてしまいそう。
あと全然関係ないけどビジュアルを見た瞬間に「キングスマンか!」とツッコんでしまったのはきっと私だけじゃないはず。

キングスマン(字幕版)

キングスマン(字幕版)

  • コリン・ファース
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ファーニャーの会場も美術館にイメージチェンジ。
元々床に赤いカーペットが敷かれているため暗めの照明と相まって雰囲気はバッチリ。

時間になるとされると、おどろおどろしい見た目・内容とは少しチグハグなテンションで前説が始まる。いや、むしろそれが怖いのだけれども
そして思惑が渦巻く人喰い美術館からの脱出がスタートします。

謎の感想

美術館から脱出ということで室内には調度品や美術品が立ち並び、それを駆使した謎が多かった印象。
特に今回は物語の設定と自分たちの立ち位置が等身大なので没入感が高かったのではないでしょうか。


あとこの美術品を使った謎が本当に楽しくて、よく観察しなないと謎が解けないので、自然と美術品を鑑賞する人と同じスタイルになっているんですよね。まぁゆっくり見ている時間は無いのですけれども。
制作陣のこだわりが見える小道具たちが満載です。


また、ゲーム中に起こるとある転換点も非常に力が入っていましたね!
最初こそ頭の片隅に少しだけ残る違和感だったんですけれども、とあるポイントでそれが一気に膨らみ、つい「やってんねぇ!」と思わず叫びそうになりました。
あぁいう側頭部を不意打ちガーンみたいなやつ本当に好き。
会場の雰囲気もガラッと変わっていきました。


私のテーブルの方たちは結構つよつよなメンバーが揃っていたので、最後の展開について比較的早い段階から話し合いが持てる余裕があったのが救い。
ラス謎も一瞬立ち止まりかけましたが、すぐさま解決方法をひらめき無事に美術館からの生還者となりました。

おわりに

そんな感じで『人喰い美術館からの脱出』の感想でした。
謎解きはもちろん楽しかったですけど、途中の展開にやられましたね。いつになってもあの独特なゾクゾクする感覚は格別の体験です。

残念ながら今週末で終了してしまいますが、「最近美術館いってないなー」という方は訪れてみてはいかがでしょうか。

【謎解き 感想】だからやめろと言ったのに

全国150万人の”お約束が好きな”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在ドラマチックホールで開催されている
『だからやめろと言ったのに』に挑戦してきました!

【概要】
この公演に物語はありません。
そこにあるのは、あなたが解くべき謎と
犯してはいけないいくつかの禁忌

あなたは最後まで
この公演を続けることができるだろうか

【プレイ方式】
タイプ:ホール型
所要時間:120分
人 数 :MAX4人

個人的満足度★★★★★★★★★☆ 9/10点 

≪一言≫
あまりにも尖ったB-SIDE。5年前なら大絶賛されていたかも。

ざっくり感想

よだかのレコード特殊公演B-SIDEの第7弾。
今回も興味をそそる強いビジュアルと、いつもの通りわけのわからないストーリー文は健在。
B-SIDEはとりあえずやると決めているので、とりあえず参戦を決めた私は友人のグループに入れてもらい挑戦することに。


チケットを購入し、参加当日までまったりとしながらXのポストを眺めていると、なにやらこの公演に対しての議論が活発になっている様子。というかボヤぐらいまではいってた


記憶している限り開催2週間後くらいからこの議論が出てきはじめたので、最初こそ「より公演を盛り上げるための仕込みか・・・?」と思っていたのですが、どうやらそうではないらしい。
フォロワー含めいつも見る人たちがそれなりの意思をもって発言していたので、ガチだということがわかった。

ただこればっかりは正直謎解きというエンタメにおける”ネタバレ禁止”という文化がマイナスに働いていると感じた。
不快に感じたのは苦手な演出が多かったからなのか、スタッフの練度の問題なのか、公演テーマが自分と合わないのか、単純につまらなかったのか。
具体的な内容が書けないためどうしても抽象的な概念を語らざるを得ないんですよね。

そうするとどう頑張っても『だからやめろと言ったのに』を遊んだ人以外にはボヤッとした印象で伝わってしまうし、遊んでいない人の立場としては本当にそれがNOT FOR MEなのか判断がつき辛い。
ちなみに私自身同じB-SIDEの中でも『クリムゾン』なんかには面白みを見いだせなかったタイプ
とはいえチケットは事前に買ってしまったし、結局は自分の目で確かめるしかないのです。

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今回は平日の夜回に参加。
受付してチームパスをもらい、待っているとスタッフさんから事前説明が。
もうここからいつものよだかのレコードとはちょっと違うんですよ。あとから振り返えると体験としての満足度を担保するための改善点なのかなと感じました。



この後、こういったもしや公演開始時にはなかったのかもと感じる部分が結構出てきました。いろんな意見を受け止めて公演中でもブラッシュアップを重ねようという気持ちは本当に素晴らしいと思います。 なんなら任意とは言え、おそらくこの公演で一番やりたかったことを曲げていますからね。

ゲームが開始されるとタイトルの『だからやめろと言ったのに』とは少し違った印象を受ける内容がスタートするわけですが、そんな世界観から逸脱した、誰もが目につくところにある強烈な違和感が私たちの緊張感の糸をギリギリと引っ張っていきます。
あーあれが今回のB-SIDEかと感じましたね。


とは言え物語がおざなりかと言えば全くそうではなく、むしろタイトルが意味するところと深いところで合致していると思うんですが、例えれば謎解き公演におけるラス謎の提出のような感じ。
提出は一度きりという約束のもとで解答を出し、成功失敗が分かれる。そういった不可逆的な要素に対して自分の好奇心はどこまで抗えるのか。
『だからやめろと言ったのに』にはそういった意味合いが込められているのかもしれませんね。

謎の感想

めちゃくちゃ好き


さっきまでの論調とは全く変わっちゃうんですが、純粋に公演としてはめちゃくちゃ好みでした。ただこれは1月10日の回であること、ソロ凸ではなく友人と遊んだという条件での話。

私が公演の演出として好きな要素が日常に非日常が染み出してくる、いつもの風景がいつの間にか知らない世界に見え、それに絡め取られてしまうような雰囲気なんですが、完全にそれでしたね!
同じB-side公演『クラインの壺』に脳を焼かれてしまった私にとって、それに匹敵するとは言わないまでも、B-sideの中でもトップクラスに好きな要素が詰まっていました。


出題される謎解きはとてもバラエティに富んでいましたし、それでいていつものような情報量の洪水がなかったのでとっつきやすかった印象。
ゲームの区切りが視覚的にわかりやすいのも遊ぶ上でプラスに働いていたと思います。
残り時間30分でこれか、とかね。


そう、色んな要素を抜きにしたって結構歯ごたえのある謎解きでした。
1つ1つの謎の密度が高く、解いている間はテンポよく進んでいったつもりでも気づいたら時間的に追い詰められていました。どうにか正解を導きたくであがきましたが、そこで無常のタイムアップになってしまいました。

ただ、その後テーブルにスタッフがフォローに来てくださり、ある程度溜飲を下げて会場を後にできました。いや~クリアしたかった。

一番思ったこと

ここからはちょっとした吐き出し。
公演後冷静になっていろんな方の意見を見たりしたんですが、やはりこの公演はフェアではありません


B-sideらしい、意欲的な公演であるは間違いなのですが、体験する日時、メンバーによって受ける印象がここまで変わってしまうのは好ましくないですし、その責任の一端が参加者に(システム上)被せられる可能性があるのは体験していて辛いでしょう。
最初にテーブルでされるアナウンスはあまりにも意味が無いとも思っています。

考えるに私の参加した回、私のテーブルは、ブラッシュアップの結果、運営の想定した理想の公演でかなり上振れを引いたんだと思います。
これが初演時の純度100%の『だからやめろと言ったのに』だったとしたら、同じ感想を持てたかどうか自信がありません


また、これが5年前に初演を迎えていたら、もしくはナゾガクのようにインディペンデントな場で開催されていたら、良い意味で話題になっていたと思います。まさに掟破り、すごい公演があるらしいぞと。

制作者さんたちの弛まぬ努力と精神力で、謎解きというエンタメはますます勢い強く拡大してきています。それによってこれまで謎解きを知らなかった人たちにもリーチするようになりました。
ということはそれだけ謎解きに対する正解の振れ幅が多くなってしまうのも事実でしょう。
チケット代も馬鹿にならないし、正解ではない体験をしたときについ気持ちを伝えたくなってしまうのもやむを得ないと思います。


個人的に謎解き公演は運営との対決を楽しむものでいてほしい。運営の頭脳をこちらの頭脳で打ち破るコンテンツでいてほしい。
参加者同士の小競り合いもあってもいいけど、それはエッセンス、茶番ぐらいで収まった方が私は嬉しいかな。

まぁいろんな意見があるとは思いますが、「ある種一番尖っているのはよだかなのでは?」と最近思ってきた私の気持ちはこんな感じです。

初演から1か月たっておそらく今が一番遊びやすくなっていると思います。
「自分の目で確かめてみたい!」という方は是非挑戦してみて。