【謎解き 感想】黒蘭邸と夢現さまよう探偵譚

全国150万人の”かくしごとが多い”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回はタンブルウィードナゾベースで開催されていた公演
『黒蘭邸と夢現さまよう探偵譚』の感想です!

【ストーリー】
妖しくも美しい花の館 “黒蘭邸”
その昔とある小説家が暮らしたこの館には、
今もなお不思議な花々が咲き乱れているという。

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あの事件の真相を知りたければ
黒蘭邸でお待ちしております

真の名探偵なら
きっと解き明かせることでしょう
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一片の手紙に誘われ、探偵は館へと足を踏み入れた。

不可解な事件、待ち受ける謎。
鍵を握る一篇の小説。
これは夢か、それとも——

凶器は「ユメ」。
夢現の暗闇に、その手で真実を照らし出せ。


【プレイ方式】
タイプ:ホール型
制限時間:60分
人 数 :4人1チーム

個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点 

≪一言≫
誰も予測できない小説の結末

ざっくり感想

タンブルウィードが仕掛ける学生団体コラボ第2弾。
今回のコラボ先は東京大学制作集団AnotherVision。
妖しくも美しい花の館 “黒蘭邸”にて待ち受けるのは、1冊の小説を巡る命のやりとり。
夢現の世界で真実を見つけることが出来るのか…というのが大まかなストーリー。
なるほど。これがビブリオバトルですか(違う)

さて、参加前から『黒蘭邸と夢現さまよう探偵譚』でワクワクしちゃったのはタイトルとビジュアル面ですね。

まず黒蘭邸って響きが最強
〇〇邸って聞くと人里離れたある古びた大きな屋敷って想像できますし、ミステリーの舞台としてピッタリ。
しかも黒蘭の花言葉は「希望」「願望」「応援」とのことで、元来危険だったり怪しい場所には破魔をあやかるため、むしろポジティブなイメージの言葉がつけられやすいということを考えると非常に素晴らしいネーミングだと思います。
公演的にもそれが生かされていました。


そしてポスターのビジュアル
角の形からしてヤギかヒツジっぽい動物の頭の骨と目を引く様々な種類の花。
生と死の両方を司るイメージを、黒を基調とした配色でギュッと締める。制作者のセンスが爆発した最高のキービジュアルだと思いますね。
加えて小説が題材であるということを印象付けるかのように、角の先が万年筆のペンになっているというこだわりよう。かっこよすぎか。

あまりに好きすぎるので購入したクリアファイルを額に入れて飾っています。



ストーリー関して言及するとかなりネタバレに抵触してしまうと思うので割愛しますが、(ゆめうつつ)というキーワードがピッタリの内容夢現でした。
小謎をたくさん解きたい!というよりかは世界観に没頭して生還したいという方に合うかなといった印象。

謎の感想

兎にも角にも殺意高めな作品である。


命をかけた知恵比べと称して繰り出される謎解きなわけですから、相手はこちらの命を取ろうとしているわけで、奇怪な設定、複雑な構造、一重二重に張り巡らされた罠が怒涛の情報量でこちらを襲ってきます。


思えばこのようなシュチュエーションで小説と相対する機会も更々なく、もう目が滑って滑ってしょうがない。
かろうじて文字を追っていてもその真意を掴むのには心理的にかなりのプレッシャーがありました。


そしてタンブルウィードのダブるを思い起こさせるような複雑な構造。

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自分が今どのフィールドに立って、何をしているのか、自分たちが行ったアクションの余波がどの程度のものなのか、しっかりと認識しながら行動しないと、直ぐに迷子になってしまう。
手元の資料を参照しながら大きく前進したり、ときに後ろを振り返りながら少し後退する様は、ある種のゲームブックのような感覚を覚えました。


というわけでいちばん大事なのは情報の整理と情報の共有なわけですが、ぶっちゃけ今回はそれが全員できていなかったと思う。私だけじゃなくて同じテーブルだった人全員。
あまりにも後半が手探りすぎて笑っちゃったもん。
私達の小説だけ、めくってもめくっても真っ白なページが続くばかり。

普段ヒントブックがあればあまりスタッフサポートを頼まない人間なんですが、使えるときは遠慮せず使ったほうが良かったかもしれませんね。

おわりに

というわけで『黒蘭邸と夢現さまよう探偵譚』の感想でした。
すでに公演は終了していますが、再演が早くも今月開催されますので、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。
余談ですが、持ち帰り謎が好きでした。