全国150万人の”他人の修羅場を見るのは好きな”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回は2月3日/4日に開催されていた
『終わらない修羅場からの脱出』の感想です!
【ストーリー】
2月3,4日限定 特別企画
『終わらない学園祭前日からの脱出』
...をする予定でしたが、
ごめんなさい!公演制作が間に合いません!
みなさん!公演の制作を手伝ってくれませんか?!
謎制作から物品制作まで、応援したい人でも構いません。さまざまな分野でみなさんの手を貸してください。
ーーーーーーーーーーーー 決まっているのは「制作期間」と「公演日時」のみ!
沙竹唯がメインディレクターを務め、どのような公演に仕上がるのか。
結末は神のみぞ知る。
【プレイ方式】
タイプ:特殊型
制限時間:????
人 数 :????
個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点
≪一言≫
修羅場と熱狂渦巻くフェスティバルに挑む
ざっくり感想
『終わらない修羅場からの脱出』は、2月の3日・4日で開催されていたファーニャーのイベント。
ただし、純粋にプレイヤーが遊べる公演は4日のみ1日分しか用意されていません。
というのもこの企画、参加者は「制作者サイド」と「参加者サイド」に分けて募集がされていました。
公演が発表された段階で決まっているのは日程と開催場所のみ。
そこから 制作者サイドが24時間で企画から謎・デザインを決めて公演を作り上げるフェーズが3日にあり、翌日即本番という狂気のイベントなのです。
まるで単独のハッカソンみてぇだ。
そんな経緯なのでもちろんチケット代も事前には決定しておらず、500円~4,000円のレンジから当日金額を通達されるシステムになっていました。
ちなみになんですが、参加者サイドは事前に参加表明として1,000円を支払っています。
Xのポストでどなたかが言っていた表現をお借りしますと、このイベントは
1,000円払って30時間も謎を作らされる狂気と
どんなクオリティになるかもわからない公演に500円~4,000円を支払おうとしている狂気
がぶつかりあう狂いの祭典でもあったのです。
企画のメインディレクター沙竹唯さんの尖ったセンスが中核となり、 制作者サイドみんなのアイディアと血と汗と涙と恨み節と意地が凝縮されたビッグバンが『終わらない修羅場からの脱出』なのかもしれません。
Xのタイムラインを見ていると、普段謎制作をしている方はもちろん、「これから謎を作ってみたい」という未経験の方も参加を表明していました。
これまでホール型公演や持ち帰り謎で謎解き制作の裏側を知るようなコンセプトの公演は有ましたが、それをガチでやる。という心意気が素晴らしかったですね。
この公演で中心だったのは間違いなく制作者サイド。
キービジュアルの通り、まるで学園祭の催しをみんなで作り上げるようなエモーショナルさがあったのだと思います。
謎の感想
さてここからは参加者サイドとしての感想。
ネタバレが解禁になっているのでいつもよりも少し具体的に書いていければと思います。
私は19時の回に参加。
いつものファーニャー下に着くと早速メッセージボードが。
『修羅祭へようこそ』というタイトルとともに鬼をモチーフにしたビジュアル。そう言えば3日は節分だったなと考えながらエレベーターで上へ。
この段階ではホール型なのか個人戦なのか、なんにもわかっていない状況。
入場し見えたのは沢山の参加者。自分がチケットを取ったときの番号が49番だったので、おそらく50人弱の参加者がいることになる。
受付を済ませ待機しているといよいよ公演が始まるらしい。
公演は司会者のジャンピング土下座からスタート。
どうやら修羅祭自体も突貫工事で作られた祭りらしく、各セクションを任されていたリーダーが皆飛んでしまったという。
書き置きに残された謎を解き、外に出てリーダーの行方を探すのが最初のミッションでした。
ホール型公演だと思ったらいきなりの周遊要素が入り、先制パンチを食らった気分でした。こういうの好き。
リーダーをなんとか見つけ会場に戻ると先ほどまで座っていた椅子が片付けられ、広く会場が使える用になっていました。
周遊要素はこの転換のためだったのかと再び驚きましたね。あまりにもスマート。
謎を解きみんなでカウントダウンをし、本番である修羅祭がスタートしました。
学園祭のように会場を8つのエリアが登場。各エリアではいろんなが謎解きが開催されており、そこに入場するためにはチケットが必要。そしてチケットを入手するためには配られる140問の謎を解き、マメーを稼がなければなりません。
マメーはなんと本物の豆!こんなところにも節分要素が!
ちなみにマメーをゲットするときにアイテムとして枡をもらえます。
その後は60分間小謎を解いてマメーをゲットし、ブースのイベントを楽しむ感じでしたね。
私は
・軽音楽「ドキドキ!イントロナゾトキ」(イントロを聞いて曲名をカードから作る謎)
・演劇部「たすけて!限界演劇部」(謎を解いてセリフを穴埋めして即興演劇をする)
・闇鍋屋(細かく切り分けられた謎を組み合わせ食材を当てる)
・謎すくい(お題にそった答えをひらがなが書かれたボールをすくってあてる)
・占いの館(予言の書とともに配られた謎を解く)
を遊びました。
全体として一番楽しかったのは軽音楽部で、最初の曲名を前前前世だと勘違いして答えようとしたら天体観測だったという凡ミスをしたらその2曲あとに前前前世が来るというやらかしをしたのは良い思い出。
あと謎すくいの最終問題の答えが、桶に入った全てのボールを使った寿限無なのは最高。
そんな感じでタイムリミットまで楽しんでいると、会場が暗くなり空気が一変。
どうやらこの会場には皆が知らない鬼が潜んでおり、それをどうにかしないと会場が崩壊してしまうらしい。
照明が暗くなったことでとある場所のブラックライトが作動。新たな指示を元に考えを進めると、なんとこの会場自体が鬼の頭の上であることが判明!エリアを仕切るためのカラーコーンが鬼の角だったのは衝撃的でしたね。
最後は鬼の頭にみんなで豆をぶちまけて終了しましたよ。弾ける豆が紙吹雪みたいで盛り上がりましたね。
といった感じで、この公演は全体的に荒削りな部分が多いんですが、それを 制作者・参加者共に熱狂しながら遊ぶことでテンションを上げていく感じのスタイルが魅力だったのだと思います。
私自身楽しかったのはもちろんなんですがある2つのポイントによって完全に狂いきれない部分がありました。
それは人口密度と会場の温度。
参加者50人弱と運営陣20人弱があのフロアに常時動きながら滞在しているため非常に空間が過密。
全体的に文化祭のノリのため両陣営共に騒がしく、その中でもブースに集中したい人、小謎をとりあえず解きたい人、エクストラ要素を回収したい人という漠然とした雰囲気もあり最後の全体戦まで参加者同士の統制があまり取れていなかった気がします。
加えて会場の暑さがそれに拍車をかけ、ウロウロしているだけでも結構しんどかったですね。
しんどいと私は冷静になってしまうので、荒削りの荒い部分が如実に気になってきてしまいました。
公演の前はあまりタイムラインを見ないことにしているんですが、身軽な格好でと言及してる人もいたので、それが正しかったのかもしれません。
おわりに
そんな感じで『終わらない修羅場からの脱出』の参加者サイドの感想でした。
個人的にこの公演は制作者サイドのものだと思っている立場の人なので、彼らが作った世界観を見られて良かったなと思います。
『終わらない修羅場からの脱出』内の『修羅祭へようこそ』でもスタッフは修羅場という、どんだけ複雑な入れ子構造なんだよ!というメタ的なネタも好きです。
あとこの公演で拾えてない要素があると悔しいので制作者サイドの人はどんどんネタバレや解説をしてほしいです!アベガネルにどんな意味があったっていうんだ!
構造的にはコンスタントに開催できるパッケージだとは思いますが、おそらく沙竹さんの胃が死んでしまうので、また2年後くらいに遊べれば嬉しいです。
今はとりあえず休んでください・・・