【謎解き 感想】第2回リアル脱出ゲーム甲子園優勝作品『ある自動販売機からの脱出』

全国150万人の”「?」と書かれたジュースをどうしても購入してしまう”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在東京ミステリーサーカスで開催されている
『ある自動販売機からの脱出』に挑戦してきました!

【ストーリー】
魅力的な求人に惹かれ、飲料会社のアルバイトに応募したあなた。
初日に告げられた勤務先は「自動販売機の中」。

どうもこの会社の自販機は、全て中に人が入って稼働させているらしい。

「30分間、お客様の注文通りにドリンクを提供する。簡単な仕事だろ?」

上司の話が続く。

「そうそう、この会社はノルマにうるさくてね。」
「もし、時間内にノルマを達成できなかったら……」
「罰として、死ぬまでこの自動販売機の中で働いてもらう。」

果たしてあなたは、謎で溢れた自販機の業務をこなし、無事にノルマを達成することができるのか……?


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【プレイ方式】
タイプ:ホール型
制限時間:30分
人 数 :4人1チーム

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
究極のオペレーションをこなし、激務を乗りこなせ

ざっくり感想

第2回リアル脱出ゲーム甲子園優勝作品の『ある自動販売機からの脱出』を遊んできました。
制作者はNAZO NEVERLANDというグループ。
第1回大会は予選敗退で涙をのんだ彼らが、リベンジで参加し優勝をつかみ取りました。
きちんと結果を出すって本当にすごいですよね。

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ちなみに第1回大会作品の感想はコチラ



そんなNAZO NEVERLANDが選んだ今回の脱出テーマは”自動販売機”。
もはや説明不要でおなじみのアレである。
私たちが普段使っている自動販売機の中には実は人が入っていて、ボタンを押して飲み物が出てくる流れはオートメーションではなく中の人が労働をすることで賄われているというのだ。
思えば誰もが見たことのある自動販売機の中身を完全に理解している人は少ない。そこには私たちの知らないファンタジーの世界が広がっている可能性は大いにあるのかも。

なかなかに奇妙な学説であるが、かつてタモリが白日の下にさらした「自動改札機の中には人が入っている」という事実があるため、それを嘘と一蹴するわけにもいかないのだろう。


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というわけで私はその真相を確かめるべく、東京ミステリーサーカスへ足を運んだのでした。


会場は4階のヒミツキチラボ小ホール。
普段謎解きの会場として使われているこのホールが、今回の公演では私たちの働く職場となる。
職場なのでもちろん同僚(チームメイト)もいるし先輩(スタッフ)もいる。
求人ポスターも胡散臭いほどに誇らしげだ。


現場についたらまず研修(前説)を受け、買う人の希望に沿った飲み物を提供するロジックをその身に叩き込んでいく。
およそ私の常識では計り知れない超技術によって自販機というものが成り立っているのがわかった。
とりあえず自販機には精神と時の部屋が実装されているのは間違いない。

そんな不思議な世界観に若干振り回されつつも、お仕事がスタートしていったのです。

謎の感想

端的に言ってしまえば会社勤め1日目という甘えが一切許されないほどの忙しさでした。
コンビニで例えると、品出しだけをすれば良いと思っていたのが、まさかの店内ポップまでつくれと命じられた感じ。


30分という短い制限時間に詰め込まれた謎たちは、こちらに「これは作業ではない。”仕事”をするんだよキミィ」と投げかけてくるかのよう。
そんな会社の要望に応えるため、瞬発力と思考力の両輪をフル回転してガシガシと解いていく私たち。
仕事として結果を出すためには個人の能力だけではなく役割分担がとっても大事

はじめましての方ばかりの即席チームでしたが、かなりのチームワークを発揮しましたね。
考えることが分散されやすい公演だと思うんですけど、その片翼を一手に引き受けてくれた人がいてとても心強かった。ああいう人になりたいね。私は。


その方のおかげで最後にやるべきことにたっぷりと時間をかけることができたので、余裕を持ってのクリア。
これから私のことを自動販売機マスターと呼んでください。

人生で一度も見たことない卵自動販売機のイラスト

おわりに

30分という短い時間での職業体験でしたが、こちらの想像力を上回るような演出や設定が盛りだくさん。
特にドリンク周りの設定に関しては「そうはならへんやろ」「なっとるやろがい!」の連続でこちらの腹筋を刺激しつつ、それでいてそのぶっ飛んだ設定をスマートなラス謎に着地する手法。
まさに優勝作品に選ばれし公演だなといった感じでした。



毎度言っていることですが、これを高校生が作成しているということが本当にすごいことだし、才能が恐ろしいなと感じています。

価格も比較的お安いので、1日1公演じゃ物足りないときやサクッと遊びたいときにぴったりだと思うので、興味のある方は是非挑戦してみてください。