【謎解き 感想】惑星イブからの生還

全国150万人の”午前2時踏切に望遠鏡を担いでったことのある”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は先日までタンブルウィードナゾベースで開催されていた公演
『惑星イブからの生還』の感想です! 

【ストーリー】
病の母を救う薬草を探し求め、宇宙船ホープ号に忍び込んで惑星イブへと旅立ったあなた。

ワープを繰り返し、ついに惑星イブへたどり着いたその瞬間――― 何者かからの攻撃を受け、命からがら宇宙船から逃げ出した。 何とか命は助かったものの、宇宙船は粉々に…。 協力してくれる心優しき原住民。 攻撃してきた謎の敵。 そして、はるか昔に旅立って行方不明になっていた宇宙船…

果たしてあなたはこの危機を乗り越え、無事に地球へと帰還できるのだろうか!?
 


【プレイ方式】
タイプ :ホール型
制限時間:60分
人 数 :4人1チーム

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
可愛らしいキャラ造形に似合わぬハードな展開へ。OPから心を動かされました

ざっくり感想

タンブルウィードのホール型公演『惑星イブからの生還』
公演内容が告知された段階では行くつもりがなかったんですけれども、タイムラインに流れる高評価の嵐に興味が湧き、いっちょ試してやろうとソロ凸を決め込んだのです。


そこにあったのはこちらの想像を遥かに超える、2つの意味で心を揺さぶられる作品でした。


私が素晴らしいと感じたのはオープニングシーン。
2.5頭身ほどの可愛らしいキャラクターから伝えられる宇宙戦艦ヤマトの序盤ばりにシビアな世界


我々の見る画面の4;3のアスペクト比だったり、流れるテロップの味わいだったりがレトロフューチャーなテイストを感じさせて、それと同時にどこか世界の閉塞感を醸し出してきます。

場面が移り変わり宇宙を漂うロケット。
先程のレトロ感とは異なり、画面全体を星空が覆う中を小ぶりなロケットが音もなく進んでいくシーンは宇宙の広大さを引き立たせ、これから始まる旅への期待と一抹の不安が語られずともわかるくらい表されていました。



そして起きるアクシデント。閃光が収まるとスクリーンにはキービジュアルと同じ画面が映し出され、タイトルロゴが登場します。物語の導入として最高のアバンだったのではないでしょうか。



以前ブログに書いた神公演『IMMORTAL』同様、今回も映像と音楽の調和が素晴らしく、物悲しくも壮大な曲とともに宇宙を航行するロケットの姿に、誰もがこの物語にぐっと引き込まれたことでしょう。

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ネタバレになるので詳しくは言えませんが、全ての物語が帰結するエンディング。
これまで人工的だった音に、ようやく命が吹き込まれた瞬間でした。
もうそれだけで5億点あげたいんですよね!プレイできて本当に良かった。


あと宇宙人とどうして地球の言語で対話ができるのかというそもそもの疑問も、メタ的なノリエンタメにせずちゃんと設定に落とし込んでいるのは偉いなと感じました。

謎の感想

という感じで、謎を解く前からすでに感銘を受けた『惑星イブからの生還』
肝心の謎パートといえば、笑っちゃうんですけど最初からラスト直前までほぼ苦手なジャンルでした。
元々パズル系が苦手な私の最も不得意なものをまず解いて、それから次へという流れで進むんですが、その先もあんまり得意じゃないものがくるという。
かなりの絶望感を味わいましたね。長年謎解き公演に参加していると自分の得意な謎ばかりくることはありましたけど、まさかその逆がきてしまうとは


正直お先が真っ暗で円形テーブルの隅でプルプルしながら小謎を解いていたんですが、なんだかんだステップがグイグイ進むんですよね。
なんだか同卓メンバーの1人がめちゃくちゃこの手の謎が得意らしくて、説明をしながらテキパキと解いてくれているんですよ。

ハンチング帽を被ったお兄さんの後ろに後光が差し込んいるのが見えましたね。まじで。 これで謎解き初めてだっていうから驚き。伸びしろありすぎじゃない?


パズル系以外の部分で活躍の場を見せつつたどり着いたラストステップ。
とにかく情報が散りばめられているこの公演で、危機的状況を打破する一手を繰り出すにはあまりにも時間が短すぎました。
解説で答えを聞いてその手があったか!と思いましたね。その考えに達するには10分はかかりますわ。

なんか「常識的におかしい!」的な意見も感想であったりして、それは分からないでもないんですが、SF作品をポチポチ観ているとそんな常識破りや星があったほうが夢あるやんって気持ちになるので、失敗してしまった身としても個人的には飲み込めるロジックでしたよ。

おわりに

そんな感じで映像に心を踊らせ謎に心をやられた『惑星イブからの生還』
開催期間も終了間近というタイミングでの滑り込みでしたが、遊べてよかったと本当に思っています

このブログを読んで少しでも興味が出た方はぜひ再演を狙ってみてはいかがでしょうか。