全国150万人の”トマトジュースが好きな”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回は現在西武園ゆうえんちで開催されている
『没入型ドラマティック・レストラン 豪華列車はミステリーを乗せて』に挑戦してきました!
【ストーリー】
時岐乃山トンネル開通を記念した、
豪華列車「レヴァリエール号」の
御披露目走行に招待されたあなた。
絢爛なダイニングトレインで
ひとときの食事を楽しんでいると突如、巻き起こる殺人事件。
背景に渦巻く物語とともに走り続ける列車。
「時岐乃山トンネル」の不思議な力で、何度も引き戻される時間。
そして、あなたがこの事件の容疑者に!?
黒幕は一体誰なのか。
「豪華列車はミステリーを乗せて」
いよいよ、開幕。
個人的満足度★★★★★★★★★☆ 9/10点
ざっくり感想
数年ぶりに久しぶりのイマーシブシアターに参加してきました。
前回の更新で同じ西武園ゆうえんちで開催されている『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 ザ・リアル』の話をしたんですけれども本命はこちらでした。
どうして遊園地のアトラクションとしてイマーシブシアターが?という疑問はついてしまうのですが、
日本におけるイマーシブシアターの先駆け的存在である、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン「ホテル・アルバート」シリーズの制作に携わったチームがショー開発・演出を手掛けているということで、かつてアルバートにチェックインしたものとしては通過しないわけにはいかないだろうと参加を決めました。
本公演に関しては事前にチケットがWebで販売されていて、日時を指定して購入して参加します。(入園料とは別)
もちろん現地で購入することもできるのですが、それはあくまで枠に余裕があればの話。
お友達と一緒に楽しみたいならまず先に購入してしまいましょう。
また、チケットの種類ですが通常チケットとスペシャルドリンク付きチケットがあります。
イマーシブシアターって公演によっては特別な体験ができるVIPチケットなんてものが存在したりして、今回の場合スペシャルドリンク付きチケットがそれに該当するのかななんて思ったりもしたのですが、普通にスペシャルドリンクが付いてくるだけだったのでお腹がチャポチャポになるのが気になる人は通常チケットでよいかも。
会場は遊園地の最奥にある食堂車レストラン黄昏号。
普段はレストランとしてノスタルジックな雰囲気を醸すこの車両が、舞台である豪華列車「レヴァリエール号」へと変貌するのです。
開始2時間前にはチケットを引き替えてくださいということで一応その時間にレストランへ行きましたが、多分ギリギリでも大丈夫だと思います。
受け付けてくれるスタッフは給仕さんの制服をばっちりと着こなしており、まだ公演は始まっていないのにもう物語の世界観に入り込んだよう。
手渡されたチケットには座席番号が記載されており、その日の運命を決めるのです。
その後遊園地をふらふらしつつ時間をつぶし、大体10分前に再集合して待機列に到着。
しばらく待っているとダイニングトレインレヴァリエール号の車掌阿南順が颯爽と登場。
私たちを列車へと案内してくれます。思わぬ形で幕を開ける『豪華列車はミステリーを乗せて』。物語の結末を見届けるため、私たちは車両に足を踏み入れます。
謎の感想
こちらレヴァリエール号の車内。
内装凄くないですか?装飾もさることながら本物と見まごうばかりの車両の長さ、車窓から見える景色、音、どれをとっても実在感が尋常じゃない。
入った瞬間に確信しました、これはすごいことが起きると。
参加者全員が乗車し、この鉄道路線を開発・開業させた松重財閥の松重鏡花会長の乾杯の挨拶で列車は駅を出発します。
時岐乃山トンネル開通を記念したお披露目走行に選ばれた私たちは、いわば特別なゲスト。
着席すると目の前には豪華なアフタヌーンティーセットがあり、ウェルカムドリンクと合わせて食事ができるようになっています。
余談ですが私これ1テーブルに1セットだと思ってたんですが、ちゃんと1人1セットだったのでお腹のすき具合を調整したほうが良いかも。
本来であればここでゆっくりと食事をしながら同席になった方と歓談でもしたいところですが、登場人物同士が車内を歩き回って雑談したり、乗客のテーブルに声をかけてきてくれたりするイベントが同時多発的に車内のあちこちで発生するため目と耳がとてもじゃないが追っつかない。
加えて車両の長さの関係上、端の席に割り当てられてしまうともう一方の端の席の会話はほぼ聞こえない。
ストーリーにかかわる情報は後になれば得ることはできますが、それを裏付けたりする肉付けの部分は補完できないので目の端で捉えた先ほどの行動の真意を知りたい!という人は周回をする必要があるかもしれませんね。
さて楽しいはずの列車旅行は絹を引き裂くような悲鳴でガラガラと音を立てて崩れます。
起こってしまった殺人事件、数々の証言から生まれてくる鉄道路線開発の闇、疑念を抱き事件解決に動く人々、そして時岐乃山トンネルが持つとある力。
様々な疑念や推理が渦巻くこの列車の行く末はいったいどのようなものになるのでしょうか。
その結末は見た者にしか辿り着けないことでしょう。
謎の感想
ここからは個人的に良かったところとイマイチだったところをいくつか。
まず良かったは受動的に必要な情報を摂取できるところ。
基本的に私たちはキャストの指示がなければ席を立ったり移動することはできないので、このキャストが好きだからついていく、というようなルート選択はありません。
その代わりといってはなんですが、ほぼすべてのキャストが同じぐらいの感覚でテーブルに訪れ、自分がこの列車に乗った目的、噂話、雑談などをしてくれます。
そのため前述のようにストーリーの骨子となる部分把握できることでしょう。
あまりキャストとのやり取りに慣れない私にとってはこのように向こうから情報が来てくれるというのは非常にありがたかったです。
次にキャストの距離。これは好き嫌いあるかと思いますが、滅茶苦茶近い!
どれぐらい近いかというと、場所によってはテーブル席に素知らぬ顔で着席しています。数少ないイマーシブ体験の中ではかなりの衝撃でした。
それに加えフランクに話してくれるものですから、没入感や感情移入度は段違いでしょう。
立ち振る舞いやキャラクター性で好きだったのは、THE☆お嬢様な出で立ちながら天真爛漫さも見せる伊勢奈津子、がらっぱちでデリカシーの無さはピカイチだけど気さくで熱いものを感じる長坂太一、そして小説家で理屈っぽいインテリアボーイである三島正清。
特に三島正清ーーーーーー!
お前顔面が良すぎるんだよ!しかもちょっと厭世的で世の中を斜めに見ている風を装っているくせに少し小説の話を振ると子供みたいに喜びやがって!そのギャップにやられちまうだろうが!
こいつはこれまでたくさんの女を泣かせてきてるね!興味本位でなんとなく付き合って飽きたら連絡もの残さずに消えていくんだ!そうに決まっている!僕は詳しいんだ!
ちょっと取り乱しましたが、まぁ、そんな感じで個性的な面々が縦横無尽に車内を駆け回るので飽きることはありませんね。
そして音響や映像技術など、ギミック面でも目を見張るものがあります。
とくに序盤から驚かされるは車窓の景色。
これ列車が動くとちゃんと連動して風景が切り替わるんですよ。
もちろん全部モニター制御がされていることは承知なのですが、それでも映像が流れていると流れていないのでは臨場感が違いますからね。
反面ちょっと残念だのは、個人的にできることが限られていること。
これは受動的な情報収集の余波みたいなものなのですが、自分で思ったことや行動するタイミングがほぼありません。
基本的に客はキャストの誘導ありきで行動するのでそこに当たらないと体験度に差が出るかなと思います。
ただ、運よくその部分がカチッとハマるとより深く物語の真相に近づけるでしょう。
謎解き公演ではないので成功とか失敗というものもないですし(あるかもしれないけど)、1回の乗車で全てを理解しきるというのは到底無理ではありますが、ラストの演出には痺れるものがありました。
総じて「あぁ、なんていい結末なんだ」と感動を覚えました。
おわりに
物語が終焉を迎えると列車は駅に停車。
乗客は降りる前に撮影をする猶予を与えられます。ここぞとばかりに写真をおさめましょう。
退席を促すアナウンスも気が利いててとても良い。
『没入型ドラマティック・レストラン 豪華列車はミステリーを乗せて』は今年遊んだコンテンツの中でも上位に食い込む体験を与えてくれました。
謎解き好きやイマーシブシアターファンのみならず、マダミスや体験型アトラクションが好きな方にはぜひ遊んでみてほしいですね。
可能ならもう一度行きたい…そしてぜひ第2弾をよろしくお願いします!