【謎解き感想】最果てのミステリーサーカスからの脱出

全国150万人の”視力が2.0ある”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在東京ミステリーサーカスで開催されている
『最果てのミステリーサーカスからの脱出』に挑戦してきました! 

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【ストーリー】
東京ミステリーサーカスでリアル脱出ゲームを遊んでいるあなた。すると突如謎の衝撃に襲われる。
停電し、混乱する会場。そこへ、防護服を着た人達が入ってくる。

「旧新宿区、東京ミステリーサーカス跡地に人影発見! ただちに確保します!」
「いや、こんなに大勢の人間がいるなんて、何かがおかしい!」

彼等と話すと、衝撃的な事実が判明する。どうやらあなたは、部屋ごと未来にタイムスリップしてしまったようだ。
そして、あなたが目にした未来の東京、新宿は、生物も植物も存在しない、荒れ果てた地となっていた。


「東京がこんな風になってしまったのは、2021年にここで起こった大爆発が原因です。私たちは、その謎を解き明かすために、この土地に調査に来ています。もし、この爆発を止められれば、未来は変えることができるかもしれない。」


あなたは、東京ミステリーサーカスで起こった爆発の謎を解き明かし、この場所を救い、元いた時代に帰ることができるだろうか。

これは、あなたの勇気が、未来を変える物語。


【プレイ方式】
タイプ :ホール型
制限時間:65分
人 数 :4人1チーム

今回私は謎解きに成功しました!

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
TMCを舞台としたタイムスリップ公演。現実と公演の解け具合が最高

ざっくり感想

『最果てのミステリーサーカスからの脱出』は現在東京ミステリーサーカスで開催されているホール型公演。
本来であれば4月末からの開催でしたが、緊急事態措置による休業要請を受け、初演が5月中旬までずれ込みつつもなんとか無事に開催されました
図らずも当公演の持つテーマをより補完する結果となりましたね。


この公演の舞台は「東京ミステリーサーカス」。そして主役は他でもない「あなた」
ストーリーこそ”フィクション”ですが、これから体験する65分間は間違いなく”リアル”だと断言できます。


会場はもちろん東京ミステリーサーカス。1階にはこの公演のフォトスポットもあります。

物語の重要人物でもあるソラ。
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可愛い


近年のSCRAP公演は前説やイントロダクションを実際にキャストが目の前でおこなうため臨場感というか迫力は段違い。
キービジュアルにもある通りの防護服を着たキャラクターが会場中を歩き回り、時にはこちらに向けて話しかけてくれるため、とても没入度の高い仕上がり になっていました。

さらに公演自体に1つの捻りが加わっており、ゲーム開始前から「これからどんな展開が待ち受けているのだろう」と期待と得も言われぬ緊張感があなたに襲い掛かります


タイムスリップした未来の東京ミステリーサーカスが舞台となっているんですけれども、謎の大爆発のおかげでほぼ廃墟になっています。
手に入る情報や小道具などでその惨憺たる状況を知りながらゲームを進めていくのは少し物悲しい。TMCをどうにか救いたいという気持ちが強まりますね。

また、 未来に存在しているTMCと、私たちが今テーブルを囲んで座っているTMCが確かに繋がっていると感じられる小ネタや演出も数々あり、『ぼくマジ』ほか様々な公演を手掛けているディレクター、きださんの腕が存分に活かされているなと感じました。

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ちなみに2021年から先の未来がどのような道をたどったのかもある程度分かるように説明はされるので、私のような設定大好き人間としては非常にありがたいところ。
個人的には流線形のボディにバイザーを装着したメカメカしいくまっキーが登場してくれたら嬉しかったのですけどね。レトロフューチャー感は全くなかったです。


公演は手元にあるデバイスを使って謎と解き進めていく『沈みゆく豪華客船からの脱出』と同じようなスタイル。
デバイスで謎を解いたりするので、画面の前にはタッチ入力が得意な人がいると良いかもしれませんね。途中でソラからの通信が入るのですが、机の袖に脱着式のスピーカーがついており、顔を寄せなくてもきちんと音が聞こえるのは助かりました。
SCRAPはこういう細かい所に気を遣ってくれるので参加者としては嬉しいかぎり。

ちなみにヒントカードは机に常備されているため、謎解きが不安な方も安心だと思います。

謎の感想

これまで語ったように、『最果てのミステリーサーカスからの脱出』はストーリー性が非常に強く、出題される謎も提示されている資料を読み込んで暗号を解いていくなど物語に即したものがほとんどでした。
序盤は分担作業があるものの、中盤以降は基本的に全員で同じ謎に取り組むといった感じ。


個人的に面白かったのが、序盤のチェックポイントに行くためのとあるアイテムを製作する謎
これが非常に練られているパズルでして、未来の技術に感嘆するととともに、現在のパズル作家の凄さも感じましたね。あのスッと入る感じがたまりません。


あと今回の公演で注意したいのは、 ホール型の謎+小さいテーブル+α(言えない)という要因で非常にテーブルの上がごちゃごちゃしてしまうため整理整頓はめっちゃ大事
机の下に整理ボックスがあるので、有効活用した方が良い。あと、ステップで謎がクリアファイルに入ってるんですけど、それもきちんと使った方がいいなと感じました。
私たちの場合、終盤で全ての問題をひっくり返す羽目になったので…スマートに謎を解きたいものです。


そして『最果てのミステリーサーカスからの脱出』の舞台はどこまで行っても東京ミステリーサーカスであり、主役は私たち自身であること
開催されている公演はフィクションですが、私たちは"リアル”な存在。現実と虚構の解け具合が非常に楽しく、一見どうにもならない状況であっても、きっと道は開けていく。そう思わせてくれるそんなラストの展開には痺れました。


といった感じで困難を乗り越え私たちは無事に東京ミステリーサーカスを救うことに成功。
エンディングの演出は確かにエモかったですね。こうなったら良いなと思った通りの展開で大満足。あと絶対制作陣は「T〇N〇T」を見てる。
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私が参加した回は平日の夜ともあって12チームぐらいしか参加しておりませんでしたが、半分くらいの成功率でした。


自分たちの施設を舞台とした公演。どのようなものになるかと思って参加しましたが、個人的には心に沁みる公演でした。
思えば東京ミステリーサーカスのプレオープンから遊んでいるわけで、そりゃー少なからず愛着も出ちゃいますよね。


防護服ルックの登場人物や誰もいないTMCなど、設定こそ未来でしたがこの時代とオーバーラップさせる要素がたくさんありました。
他人事じゃいられない。一緒に乗り越えてこう。右手を突き出した彼女は、そう伝えたかったのではないでしょうか。


いつの日かこの公演が再演されたとき、「面白い”物語”だったね」と笑って家に帰れる世の中になってほしいと思いつつ、感想を終わりたいと思います。
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それでは。