全国150万人の”配達はもっぱら置き配派”の皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回はAnotherVisionが手掛ける持ち帰り謎
『case:P』のご紹介
【ストーリー】
あなたの元に突然届いた箱。
謎を解き、情報を集め、その先にある真実を観測せよ。
【プレイ方式】
タイプ :持ち帰り謎
制限時間:無制限
人 数 :1人~
個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点
ざっくり感想
日本でも有数な頭脳を使ってヤバい謎解きを作るヤバい人達でおなじみの東京大学謎解き制作団体AnotherVision。
最近持ち帰り謎を家で遊ぶのが個人的に流行っており、BOOTHにて持ち帰り謎を数点を購入しました。
アナビの持ち帰り謎は以前『アケ_テ』なども紹介したのですが、持ち帰り謎の常識にとらわれない謎へのアプローチや価格破壊なレベルのボリューム感など、買って得しかない逸品ばかり。
『case:P』もその例に漏れず非常にクオリティの高い作品でした。
中に箱が入っているのは事前情報から知っていましたが、届いた無機質な白い紙袋にはタイトルのシールがぺたりと貼ってあるだけで、持つと異様に軽い。
大丈夫か。もしかして何も入っていないんじゃないかと一抹の不安もよぎりましたが、丁寧にシールを剥がし開封するときちんと箱が入っていました。
と同時に私の頭に浮かぶいくつもの?マーク。大丈夫か。不安が三抹ぐらいに増えた。
後に振り返れば、もうすでに『case:P』の術中にハマっていたんですね。
わたしの物語体験は始まっていたんです。なんという没入感でしょう。
アナビの持ち帰り謎の好きなところはこんな感じで謎解きへの導入がとてもスムーズ。
「よしやるぞ!」と意気込んでとき始めるのではなく、思って手に取った瞬間にもうすでにスタートしているよみたいな。
物語はLINEとこのために用意された特設サイトで進行するので自宅にいながらホール型の公演を体験しているかのよう。力の入れ具合が凄まじいです。
もちろん謎解き部分という幹がしっかりしている上で、サイトデザインであったり演出であったり、サプライズ的な要素が葉として『case:P』という木を大きくさせていると感じますね。
注意書きにも書かれていいますが、『case:P』は一部音を使った演出が入ります。音を消しても物語は楽しめますが、正直力技&ヒントだよりになってしまう可能性もあるので、素直に音アリでプレイしたほうが良いと思います。
謎の感想
そんな感じでスタートした『case:P』ですが、コイツは最初から私を試してきます。「さぁ、この状況をどう読み取る?」と挑戦状を叩きつけられているかのよう。
もしかすると一番時間がかかったのは最初の部分だったのかもしれません。
パズルやヒラメキというよりかはアドベンチャーゲームのようなスタイルを取るこの作品は、解き進めていく内にできることが広がり加速度的に面白さが倍増していきます。
小さな達成感の積み重ねが大きな感動へとつながる過程が非常に魅力的。
特にクライマックス直前に強制的に起こるとあるイベントは、前述の『アケ_テ』にもちょっと似ていて少し鳥肌が立ちました。
サクサクと解けたと思ったら思い悩んでを繰り返したのでクリアまで3日ほどかかりました。もうお腹いっぱいです。
おわりに
本日はAnotherVisionが手掛ける持ち帰り謎『case:P』の感想でした。
アナビらしさというか制作者さんの作家性がバシバシと出ている傑作だと思います。
興味のある方はぜひネットで購入してみてください!
余談ですが、とあるキャラクターとの掛け合いも、事態の重大さに対して意外とコミカルで好き。