【感想】『かわおば-RETURNS-あの日の約束』で自分の恐怖心と向き合ったよ

皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は都内某所1月22日~24日で開催されていた
お化け屋敷『かわおば-RETURNS-あの日の約束』に参加した感想です。

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【ストーリー】
 ここは、かつて一家失踪を遂げて以来、廃墟となっていた古民家。区の開発課は再開発を進めていたが、相次ぐ怪現象のため調査を断念。しびれを切らせた臨時調査隊長”若島”が名乗りを上げ、強行捜査を決行。呪われた人形”エイミー”を、”人形の間“に納めることに成功したと思われていたが…

 ―――3年後。その一件で職を追われた若島は、それからもこの呪われた廃墟を調査、解体すべく、秘密裏に計画を進めていた。そして彼はある人形と出会う。エイミーの主”マリー”が彼女と離別してから自作し、最期の時まで大切にしていた人形、エイミーへの想いが今も宿るという人形……本日集められた皆様には、その人形を、主を待ち続けるエイミーの元へと届けていただきます。

二人の再会-あの日の約束-を果たすために……



川島家お化け屋敷かわおばRETURNS-あの日の約束- 1/22,23開催!

≪一言≫
生活感あふれるリアル民家お化け屋敷。手作り感満載だけどちゃんと怖かったです。

超民家型お化け屋敷「かわおば」とは

昨年友人にこのイベントの存在を教えてもらったのですが、恥ずかしながらそもそもかわおばさん自体誘われるまで全く知らなかったんです。

そこで調べてみると、どうやら普段は実際に人が住んでいる川島さん家を改装したお化け屋敷だそう。

「かわおば」は普段実際に人が生活している民家を数日間だけお化け屋敷に改装し、日常に潜む恐怖を味わっていただく新感覚のアトラクションです。我々は恐怖とは決して非日常的なものではなく、日常のあらゆる場所に潜んでいると考えています。実際に人が住んでいる生活感あふれる空間だからこそ味わえる恐怖と感動を皆様に提供したいと思っています。 これまでにも家をテーマにしたお化け屋敷は存在していましたが、現役の民家で開催されるのは大変珍しいものです。2015年にたった4人のメンバーが集まって始まった「かわおば」はこれまでに4回ほど開催され、多くの方に体験していただきました。


確かに怨霊座敷は家をモチーフにしたものですし、私もよく参加するオバケンは古民家を丸ごと改装して作り上げたお化け屋敷です。ですが、今現在人が住んでいる家をお化け屋敷にする なんて前代未聞の事だと思います。

  他にも「家族が全員で出かけているのを良い事に集まった友達4人でお化け屋敷をしようという発想が「かわおば」の原点です。」との文章が公式サイトに書かれている始末。
正気か(褒めてます)。


当たり前ですが、プライバシーの関係でかわおばの開催地は秘匿されており、事前にメールで集合場所のみ告知され、そこから会場へと向かいます。
集合場所にはこのように今回のキービジュアルが貼ってあり、店内ではプロローグ映像が流れておりました。
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会場は普通のお家。皆さんが今想像したその2階建てのお家です。
玄関から入場し、直ぐ左手にある待合室に通されます。待合室に入ると目の前に広がるのは台所の水場ですが、今日に限っては待合室。
入場を待っていると、ムービーでイベント中に達成するべきミッション「マリーの気持ちがこもった人形を人形の間へ持っていくこと」が伝えられます。

私たちの順番になり入場口であるビニール袋を貼り合わせた暖簾をくぐると、いよいよ未体験のかわおばが始まります。
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この封印に効果があるのか…

立地の制限を工夫で乗り越えるかわおばギミック

「家を改装したお化け屋敷ったって、たいしたことないんじゃないの~(゚σ ゚) ホジホジ」と正直楽勝気分でいた私ですが、その予測は序盤からいい意味で裏切られていきます。
『かわおば-RETURNS-あの日の約束』はいわゆるウォークスルー型のお化け屋敷。性質上家の中を歩き回ることになるのですが、正直民家の広さなんてたかが知れています。そのため視野を広く見せないための工夫がそこらかしこに仕掛けられています。部屋の明るさを暗くしたり、カーブを多く設置することで歩く距離を生み出したり、天井から垂れ幕を垂らすことで心理的にこの先に何があるか分からない不安さを掻き立ててきます。


また、とある場所でミッションにもあった人形と対面する際に、人形にスポットライトが当たるのですが、当然普通の民家にスポットライトなどあるはずもなく、その代わりに天井のライトを暗幕で覆い、一部を切り取りその部分から光を漏らすことでスポットライトの代わりをさせているのです。
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怖い

音響関係もこだわっており、特に人形は、会場に設置されているスピーカーではなく本当に人形の頭から声が出ているのでギョッとすることうけあい。ラストへ向かうにつれてドンドンと狂気を増してくる演出も早くこの世界から脱出したいと焦燥感を掻き立てられます。


そんな感じでいわゆる商業的なお化け屋敷に近づけさせるための創意工夫やホスピタリティが随所に見られ、かわおばさんの限られた条件で最高の演出をしてくれる心意気に感服しました。個人的に良かったのは引き戸を開けると落ちる首と、ラストの演出。アナログならではのギミックでとても好きでした。

体験してみて

実際今回のイベントを体験してみて、かわおばが怖かったかというと、ちゃんと怖かったです!5点満点中4点の怖さを目指していると公式HPで書かれているように、要所に手作り感が見えるものの、きっちりとビビらさせてもらいました。


というのも、これまでお化け屋敷エンジョイ勢だと思っていた私が、実はウォークスルー型のお化け屋敷が苦手だったことが今回で判明しましたね。
これまで体験したお化け屋敷って、オバケンの公演のように脅威から逃げられる可能性のある公演が多かったんですよ。物陰に隠れられたり、ギリギリでスルーすることができたり。どちらかというと中で能動的なアクションがとれた。

でもウォークスルー型って基本的にこちらのアクションは歩くだけなので、驚かされる時も通路が狭いので逃げることはできない。脅威に対して何もできないって怖くないですか?普通に驚かされるとそりゃびっくりしますよね('Д')エヘヘ。

昔参加した『恐怖の首すじ理髪店』もマジで怖かった記憶があったのですが、あれもウォークスルー型だったので、今回の体験を通してなんで怖かったのか符号が一致した気分です。

というわけで、同じお化け屋敷でも得意・不得意なジャンルがあるんだなぁと気づきを得た鈴村がお送りしました。次回も参加したい!!