【感想】本能が冷や汗をかく映画『CURVE』を観ました

皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。


たった10分弱の映像に、ここまで肝が潰れる思いをさせられるのは久しぶりでした。

きっかけはTogetterで見かけたこの方のツイート。



特に2枚目の画像に、一気に引き込まれましたね。
いったいぜんたい、なにをどう間違ったらここにこんな体勢で座っていられるのか。
気になったので、動画サイトのvimeoで観てきました。

CURVE from Lodestone Films on Vimeo.


結果、ホラー映画ではなく、本当に"怖い”映画だと感じました
昔、とあるゲームのキャッチコピーが「本能が、冷や汗をかく」でしたが、本当にそんな感じ。


絶対に体験したくない恐怖

『CURVE』はオーストラリアのLodestone Filmsが制作している短編映画。
f:id:alfbds0954:20200611201438j:plain:w600
女性が目を覚ますと、そこは絶妙なカーブを描くコンクリート製の崖の上だった。両手はけがをしているのか血に染まり、崖の下は文字通り漆黒の闇が広がっている。というワンシチュエーションで物語は進みます。

ぶっちゃけてしまうと、見始めた人が誰もが思うであろう「なぜこの人はこんな場所にいるのか?」という問題に関して解決はされない。画面上で彼女が体験している不条理さを私たちも一緒に感じながら、9分51秒は過ぎていく。

シチュエーション自体が恐ろしいのはもちろんですが、その恐怖心を幾倍にも引き立てるのが環境音の数々
映画の冒頭、鈍色に染まり荒れている波の音と、気を失っている女性の顔が交互に映し出され、これから始まる物語の不穏さを引き立てていきます。


その後彼女が目覚め、自らの置かれた立場を理解できずに辺りを見回していると、崖下の方から金属を鋭利な刃物で傷つけているかのような不快な音があたりに響く。それは聞けば聞くほどに人の叫び声のようにも聴こえ、困惑が頂点に達した彼女が天を仰ぎ絶叫する瞬間をバッサリとカットしタイトルが出現。


なんという鬼畜っぷり。この世界は編集ですら彼女の敵なのかと。

音が、漆黒が怖い

BGMはなく、基本的には彼女の吐息衣服や靴がコンクリートと擦れる音、そして風がコンクリートに反響するゴウゴウという音がメイン。その中でも彼女の吐息が前面に出てくることで、孤立無援である感じが強調されて、より悲壮感が増していきます。

そして今回の舞台である妙にカーブがついている壁。
f:id:alfbds0954:20200611201508j:plain:w600
まるで彼女が仰向けに横たわっているのが正しい世界のように、本当に絶妙なバランスで成り立っています。 ほんの少し体の向きを変えただけでズルっと滑りかける描写が挟まるので、趣味の悪いコメディもののようにも見えるから不思議。
加えて崖の下の空間が本当に真っ黒。製作者をして"abyss”と言わしめてるあたり、底なんて無いんじゃないかと勘ぐってしまいます。高所恐怖症の人や底の見えない空洞が怖い人にとっては、視ているだけでトラウマ必至でしょう。 f:id:alfbds0954:20200611201538j:plain:w600


と、ここまではシチュエーションはともかく"リアル”な描写で進んできた本作も、中盤以降少しテンションが変わってきて、若干オカルティックに。
ただ、あくまで演出の一種というか、うっすらと彼女の未来を匂わせるとともに、別の人間が同じようにこの場所にいたのではないか、とこちらの想像を引き立たたせるレベル に留まっていはいるんですが。全く趣味の悪い演出だこと(褒めてます)。

物語自体は、彼女が身を起こそうとしてずり落ちかけ、体勢を戻して落ち着いて再度挑戦するまでを延々と見せつけられるんですが、普通そんなの2回ぐらいみたら飽きると思うんですが、全くそんなことはなくて。
言葉は一言も発しないんですが、その体の動きや顔の表情で心情が伝わってきますし、彼女の俳優として画面に引き付ける力が強いというか、少しでも自分の力を分けてあげたい気持ちになってしまいます。

f:id:alfbds0954:20200611201601j:plain:w600

応援せざるを得ない。
「頑張って!」
「体勢気をつけて!」
「左足だけ折りたたんじゃってるのキツイよね!」



彼女の奮闘を見つつ、ふとシークバーに目をやると、もう7分ぐらい経過してて、完全に物語に引き込まれていたことに気づくといよいよクライマックス。

ここから一気に状況が悪くなっり、彼女の心がいったん折れかけるんですよ。ただ、そこからとある動作が入ることで、まだ彼女が希望を捨てていないってことがこちらにも伝わってくる。
これまでにない状況にこちらも思わず背筋を正すんですが…



エンドロールもオープニングと呼応するような切れ味抜群の魅せ方。心臓を鷲掴みされたみたいにキュッとなりましたよホント。


ともかく壮絶な9分51秒を体験したと思います。
世の中的には、いろいろメタファーが含まれているのでは無いか?と議論されていますが、個人的にはシチュエーション1本で勝負した作品という意味以外はないかなって思います。きちんと怖かったし。



彼女と同じように手に汗握りたい人は、部屋の電気を消して、ヘッドホンをして挑むのがおススメです。

【感想】『かわおば-RETURNS-あの日の約束』で自分の恐怖心と向き合ったよ

皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は都内某所1月22日~24日で開催されていた
お化け屋敷『かわおば-RETURNS-あの日の約束』に参加した感想です。

f:id:alfbds0954:20200127203503j:plain:w600

【ストーリー】
 ここは、かつて一家失踪を遂げて以来、廃墟となっていた古民家。区の開発課は再開発を進めていたが、相次ぐ怪現象のため調査を断念。しびれを切らせた臨時調査隊長”若島”が名乗りを上げ、強行捜査を決行。呪われた人形”エイミー”を、”人形の間“に納めることに成功したと思われていたが…

 ―――3年後。その一件で職を追われた若島は、それからもこの呪われた廃墟を調査、解体すべく、秘密裏に計画を進めていた。そして彼はある人形と出会う。エイミーの主”マリー”が彼女と離別してから自作し、最期の時まで大切にしていた人形、エイミーへの想いが今も宿るという人形……本日集められた皆様には、その人形を、主を待ち続けるエイミーの元へと届けていただきます。

二人の再会-あの日の約束-を果たすために……



川島家お化け屋敷かわおばRETURNS-あの日の約束- 1/22,23開催!

≪一言≫
生活感あふれるリアル民家お化け屋敷。手作り感満載だけどちゃんと怖かったです。

超民家型お化け屋敷「かわおば」とは

昨年友人にこのイベントの存在を教えてもらったのですが、恥ずかしながらそもそもかわおばさん自体誘われるまで全く知らなかったんです。

そこで調べてみると、どうやら普段は実際に人が住んでいる川島さん家を改装したお化け屋敷だそう。

「かわおば」は普段実際に人が生活している民家を数日間だけお化け屋敷に改装し、日常に潜む恐怖を味わっていただく新感覚のアトラクションです。我々は恐怖とは決して非日常的なものではなく、日常のあらゆる場所に潜んでいると考えています。実際に人が住んでいる生活感あふれる空間だからこそ味わえる恐怖と感動を皆様に提供したいと思っています。 これまでにも家をテーマにしたお化け屋敷は存在していましたが、現役の民家で開催されるのは大変珍しいものです。2015年にたった4人のメンバーが集まって始まった「かわおば」はこれまでに4回ほど開催され、多くの方に体験していただきました。


確かに怨霊座敷は家をモチーフにしたものですし、私もよく参加するオバケンは古民家を丸ごと改装して作り上げたお化け屋敷です。ですが、今現在人が住んでいる家をお化け屋敷にする なんて前代未聞の事だと思います。

  他にも「家族が全員で出かけているのを良い事に集まった友達4人でお化け屋敷をしようという発想が「かわおば」の原点です。」との文章が公式サイトに書かれている始末。
正気か(褒めてます)。


当たり前ですが、プライバシーの関係でかわおばの開催地は秘匿されており、事前にメールで集合場所のみ告知され、そこから会場へと向かいます。
集合場所にはこのように今回のキービジュアルが貼ってあり、店内ではプロローグ映像が流れておりました。
f:id:alfbds0954:20200127204435j:plain:w600


会場は普通のお家。皆さんが今想像したその2階建てのお家です。
玄関から入場し、直ぐ左手にある待合室に通されます。待合室に入ると目の前に広がるのは台所の水場ですが、今日に限っては待合室。
入場を待っていると、ムービーでイベント中に達成するべきミッション「マリーの気持ちがこもった人形を人形の間へ持っていくこと」が伝えられます。

私たちの順番になり入場口であるビニール袋を貼り合わせた暖簾をくぐると、いよいよ未体験のかわおばが始まります。
f:id:alfbds0954:20200127204533j:plain:w600
この封印に効果があるのか…

立地の制限を工夫で乗り越えるかわおばギミック

「家を改装したお化け屋敷ったって、たいしたことないんじゃないの~(゚σ ゚) ホジホジ」と正直楽勝気分でいた私ですが、その予測は序盤からいい意味で裏切られていきます。
『かわおば-RETURNS-あの日の約束』はいわゆるウォークスルー型のお化け屋敷。性質上家の中を歩き回ることになるのですが、正直民家の広さなんてたかが知れています。そのため視野を広く見せないための工夫がそこらかしこに仕掛けられています。部屋の明るさを暗くしたり、カーブを多く設置することで歩く距離を生み出したり、天井から垂れ幕を垂らすことで心理的にこの先に何があるか分からない不安さを掻き立ててきます。


また、とある場所でミッションにもあった人形と対面する際に、人形にスポットライトが当たるのですが、当然普通の民家にスポットライトなどあるはずもなく、その代わりに天井のライトを暗幕で覆い、一部を切り取りその部分から光を漏らすことでスポットライトの代わりをさせているのです。
f:id:alfbds0954:20200127204840j:plain:w500
怖い

音響関係もこだわっており、特に人形は、会場に設置されているスピーカーではなく本当に人形の頭から声が出ているのでギョッとすることうけあい。ラストへ向かうにつれてドンドンと狂気を増してくる演出も早くこの世界から脱出したいと焦燥感を掻き立てられます。


そんな感じでいわゆる商業的なお化け屋敷に近づけさせるための創意工夫やホスピタリティが随所に見られ、かわおばさんの限られた条件で最高の演出をしてくれる心意気に感服しました。個人的に良かったのは引き戸を開けると落ちる首と、ラストの演出。アナログならではのギミックでとても好きでした。

体験してみて

実際今回のイベントを体験してみて、かわおばが怖かったかというと、ちゃんと怖かったです!5点満点中4点の怖さを目指していると公式HPで書かれているように、要所に手作り感が見えるものの、きっちりとビビらさせてもらいました。


というのも、これまでお化け屋敷エンジョイ勢だと思っていた私が、実はウォークスルー型のお化け屋敷が苦手だったことが今回で判明しましたね。
これまで体験したお化け屋敷って、オバケンの公演のように脅威から逃げられる可能性のある公演が多かったんですよ。物陰に隠れられたり、ギリギリでスルーすることができたり。どちらかというと中で能動的なアクションがとれた。

でもウォークスルー型って基本的にこちらのアクションは歩くだけなので、驚かされる時も通路が狭いので逃げることはできない。脅威に対して何もできないって怖くないですか?普通に驚かされるとそりゃびっくりしますよね('Д')エヘヘ。

昔参加した『恐怖の首すじ理髪店』もマジで怖かった記憶があったのですが、あれもウォークスルー型だったので、今回の体験を通してなんで怖かったのか符号が一致した気分です。

というわけで、同じお化け屋敷でも得意・不得意なジャンルがあるんだなぁと気づきを得た鈴村がお送りしました。次回も参加したい!!

【感想】オバケンコラボ公演『鈴哭ノ女』で、命をかけたかくれんぼをした話

皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は方南町お化け屋敷オバケンで開催されていた
特別コラボお化け屋敷『鈴哭ノ女』に参加してきました!

f:id:alfbds0954:20200118103322j:plain:w600

【ストーリー】
最近、眼球が破裂した遺体が相次いで発見される
奇妙なことに 遺体で発見された人は皆 「息絶える直前に何かに怯えていた」 様子だったという
この不可解な事件についての記事を 先輩記者の間宮と共に作成することになった Y澤編集部新人記者のあなた
先輩の間宮はこの一連の事件について 前々から調べているようだった

「この事件には唯一の生き残りがいる」

そして、間宮とあなたは 唯一生き残った人物「マツザキ」に取材のアポを取ることに成功 初めての仕事だ。いい記事を作ろう。
張り切って「マツザキ」の家へ、間宮と共にあなたは向かう



【畏怖咽び家×シライサン 鈴哭ノ女】オバケン

≪一言≫
恐怖のハイドアンドシーク。シライサンから逃れたくば、祈れ

最恐×最凶 『シライサン』コラボ

『鈴哭ノ女(スズナキノメ)』は、2020年1月10日から公開されている映画『シライサン』と、東京都は杉並区方南町にあるお化け屋敷『オバケン』がコラボレーションした恐怖のイベント。オバケンはこれまで様々なイベントやタイアップを行ってきましたが、まさかホラー映画とコラボレーションするとは驚き。


私は昨年オバケン友達に誘われてこのイベントに参加することを決めたのですが、鈴哭ノ女を100%楽しみたかったので、事前に映画『シライサン』もちゃんと鑑賞しましたよー。
結果鈴哭ノ女の方が100倍怖かった です。映画はね…ある意味楽しめたのですが反面激萎えする演出が多かったのが残念な感じ。素材はいいと思ったんですけどね。


唯一の生存者のもとへ

イベント当日、方南町駅のいつもの場所で集合し、最近実家より帰っているあの家へ向かいます。いつものオバケンと違うのは、表札におおきく「松崎」と書いてあるところ。一気に松崎さんのお宅な雰囲気がでますね。

f:id:alfbds0954:20200118103645j:plain:w500

到着後に書かされるいつもより文面の多い誓約書が、この企画の過酷さを予感させました。


玄関前で待っていると、先輩記者である間宮さんと合流。間宮さんは原作にも出てくる重要人物ではありますが、このイベントにおいては我々を導いてくれる存在。大いに頼っていきましょう。


ノックしても返事のない松崎宅(なぜか扉の鍵は掛かっていない)に入った私たちは、廊下の奥から包丁を持って飛び出してきた松崎さんと遭遇。異常なまでに何かにおびえている松崎にインタビューをすることに。


まずは松崎さんのプロフィール。そして松崎さんの周りで友人が次々と不審な死を遂げていること、その友人たちと旅行に行った話を聞きました。話は間宮さんが進めてくれるので、我々は内容を必死にメモ。でも暗くて自分の文字が見にくいんだな、これが。


最後に旅行先で聞いた怖い話を私たちにしてくれるのですが、この語り口調が真に迫っていてかなり雰囲気がありました。あれだけ怯えていた松崎さんが、あの瞬間だけ何も恐れていない表情、何も感じていない表情だったのが逆に怖かった。映画を観ていたので大体のところは知っていたんですが、独特のテンポ感で話されていたので、最後の「お前だっ!」でキッチリ驚きましたよ。

このセリフで日野日出志がリフレインするのは私だけじゃないはず。
f:id:alfbds0954:20200118104144j:plain:w500

シライサン登場、悪夢のかくれんぼスタート

松崎さんが指をさした瞬間に会場が暗転。横では大きく畳が擦れる音がした。次に部屋の明かりがつくと、暗闇におびえたチームメイトの女性がもう一人の女性の方へ身を寄せいていた。 視線を松崎さんの方へ戻すと、目の前数センチの距離に松崎さんの顔がありました。目が爛々と輝いていて、異様でしたね。

ブレーカーの様子を見てくると、松崎さんは中座。私たちが和室で待っていると隣の部屋から叫び声が!
隣の部屋に突入するとそこには腰が抜けた松崎さんと…彼女ににじり寄るシライサン。 本物がついに来ました。映画で見た存在が、目の前に来たんだと。会場に流れる鈴の音が、私たちをこの世界の住人であると強制的に認識させるかのようでした。


間宮先輩の「逃げよう!」の言葉によって2階に上った私たち。ここらかイベントの本編が開始されます。
最終目的は外へ通ずるドアの内側にかかっている南京錠の鍵を探すこと。
2階の4畳半の部屋には鍵のありかを示す暗号や怪しい小物などがたくさん。私たちは目の前にある情報やヒントをもとに謎を解き進めていくのですが、大きな障害が2つ存在しています。


まずは先ほど松崎さんの命を奪ったシライサン。 会場に鈴の音が鳴り響き始めたら彼女が現れるサイン。私たちは押し入れやクローゼットに入ってやり過ごさなければなりません。ですが、今回のゲームでは隠れる際には必ず1人で隠れなければならない制約が存在します。お化け屋敷で孤独になることほど怖いものはありません。

また、隠れられる場所はお札が貼ってある7カ所と決まっており、そのうち1カ所はなぜだかシライサンが出現するごとに効果が薄まるらしく突破されます。つまりは1/7の確率でこちらの隠れている場所が暴かれてしまうんですね。ちょうど居合わせてしまうと襲われてライフを1つ失います。襲われたくなければ静かに祈るほかありません。


そしてもう一つの怪異は松崎さん。 あの人シライサンに殺された瞬間に向こう陣営になっちゃうんですよ!なんですかその仕打ちは!
彼女はシライサンに襲われた結果目が見えない状態で家の中を徘徊する存在になります。
その際に物音や話し声を聞くとシライサンを呼んでしまうという恐ろしい能力を持っています。

この2体の怪異をやり過ごしながらチーム合計で3つしかないライフを守りつつ、ミッションをこなすかなりハードなゲーム展開でした。

ちなみに間宮先輩は、私たちが色々探索している間にいつのまにか2階の部屋に閉じ込められていましたよ。肝心な時に役に立たないんだから…


私は探索しているときや、謎を解いているときの全員が集中して1つの物事に立ち向かっている連帯感が好きなのですが、鈴の音が鳴った瞬間にみんなが蜘蛛の子を散らすがごとくサササッと思い思いの場所に隠れてしまうのがなんだが哀愁を誘う。連帯感とは一体何だったのか。

松崎邸へ入る前は「隠れられる場所はみんなで共有して、なるべく同じ人が同じ場所に隠れるようにしましょう」と決めていたはずなのに、鈴の音が鳴った瞬間一番に手近なところへ隠れてしまう。私を含め人間とはかくも醜い生き物だと実感させられます。

隠れているときは「どうにか来ないでくれ…」と祈っているのですが、扉越しに響く松崎さんの悲鳴とBGMの音色より一段低い音で少しずつ近づいてくる鈴の音。恐怖感が全身をまとわりついて放しません。

全ての音が私の隠れているクローゼットの前で止まり、扉が開けられた瞬間。
私は開く扉側の反対側で身を縮めていたわけですが、扉の内側にある鏡に反射したシライサンと目があった瞬間に死を覚悟しましたね。本当に。
そしてシライサンの手がゆっくりとクローゼットの中に入ってきて私の体をずるりと撫でた瞬間に大音響で流れる不協和音。これが命を失った音なんだと感じました。

ちなみに扉を開けてシライサンをサポートしていたのは松崎。従者か。


這う這うの体で2階に戻り、やられたことを報告しつつ謎解きを続けていく内に、松崎さんの日記のカギを開けたり、ずっ友レターを見つけたり、お誕生日パーティー会場に鎮座している箱を開けていく内に、私たちは怪異を成仏させる儀式の存在を知ります。


儀式を成功させるためには1階のテレビがある和室に全員で入り、探索して獲得した四神を適切な方角に設置し、その中央で鈴を鳴らしながら44秒数える。その後現れた人物の願いをかなえるというもの。この時点ですでに残り3分だったので、かなり焦っていたのを覚えています。


鈴を鳴らしながら数を数えていると閉めた扉の向こうから間宮先輩の声で「なにやってるの?!その儀式は失敗ヨ!タダチニ中止シテ‼」との叫び声が。でも私たちは知っているんだ。シライサンは身近な人の声で私たちを騙してくることを。


間宮先輩の声を無視して儀式を続けると、扉を開けて松崎さんが登場。「どうしたら成仏してくれますか?」と聞くと、寂しそうな声で「宝物を探している」とポツリ。
彼女も私たちよりも厳しい条件の中恐怖と戦っていたことを考えると、少し同情してしまいました。

彼女の宝物として可能性があるものは2つ。インタビューの時に言っていたエルマーとりゅうの本か、写真の裏に大切にすると書かれていた手紙。

ただ私たちの場合は儀式の場に手紙しか持ち合わせていなかったので、手紙を差し出すことに。体を九の字に曲げながら大事そうに手紙を抱え込む松崎さん。成仏してくれたようだ。


しかし残念ながらここでタイムアップのアナウンスが。惜しかった。本当にラスト手前までいっていたんですけどね。


全員の肩が少しおり、弛緩した空気が流れた瞬間部屋の照明が落ち真っ暗に。 「照明の不具合が発生しています。そのままお待ちください。その ま ま おまちください…」声のトーンが段々と低く、雑音交じりになっていくアナウンス。


すっかり日常に戻ったと勘違いしていた私たちは体が思うように動かず、ただ暗闇の存在に身構えるのみ。そして開かれる扉。

確実にシライサンがそこにいました。暗闇で姿かたちはわからないけれど、鈴の音が鳴り響くクローゼットの扉の向こうと同じ気配がそこにはありました。

シライサンが私たちの目の前に来た瞬間、

「そこまでよっ!」とさらに奥からライトを照らしなら威風堂々登場した間宮先輩。ヒーローは遅れてやってきます。
間宮先輩の調べた情報により、南京錠の鍵が入っている金庫の番号はエルマーとりゅうの作者の生年だということが判明しました。「本をこちらに!」と叫ぶ間宮先輩をよそに、固まる私たち。この部屋にエルマーとりゅうはない。そう、本はパーティー部屋に置いてきてしまったのです。なぜそれが分かるか?
わたしがその本をずっと持っていたからですよ‼
パーティー部屋で儀式用の鈴を見つけた時に、不用意に鳴らすと松崎さんが来るかなと思って本をテーブルに置き、鈴を両手でしっかりと持って運んだつけが今訪れました。

「な…なんでないの?」ともろに焦る先輩。

「私がここを守るから早く持ってきて!」と叫ぶ先輩の声を後ろに聞きながらそそくさと本を持ってくる私。ごめんなさいね。


本に書かれている著者プロフィールから生年月日割り出し、番号を入れると無事に金庫は開き、中にあった鍵を使い無事に脱出成功。
先輩は途中からシライサンと目を合わせる役を交換してくれて非常に頼もしい先輩だと感じました。


公演時間の80分をギリギリまで使って無事にグッドエンディングに辿り着くことができました。

感想とクリア報酬

今までのオバケンコラボ公演の中でも恐怖・謎解き・ストーリーが高い水準でまとまっている素晴らしい公演だなと感じました。グループでチケットを取っていたので、コミュニケーションもよく本当に楽しい公演でした。

シライサンは映画で見るよりも100倍怖かったし、なにより隠れるときは1人という制約が良いスパイスになって絶体絶命感が半端なかったです。


オバケンは独自機軸のホラーをたくさん提供していますが、そのノウハウがとても良い形でコラボ公演として仕上がっていたのではないでしょうか。
この公演をきっかけに、どんどん他のホラー映画とのタイアップがくることを願うばかりです。今度公開される『スケアリーストーリーズ』もよさそうな感じ!


あと、無事にエンディングを迎えたので、シライサンのブロマイドとグッドエンディング報酬の缶バッチキーホルダー。そしてなぞともカフェと連動しているシールをもらいしました。
事前になぞともカフェのキューブもプレイ済みなので、無事にコンプリート。
f:id:alfbds0954:20200118105411j:plain:w500

ストーリーのネタバレが解禁となっているので、恐らく再演はないと思いますが、きっとオバケンさんはこれ以上に楽しい公演を打ってくれることを信じて、今日のブログを締めたいと思います。

エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)

エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)

【感想】USJのハロウィーン『カルト・オブ・チャッキー ~チャッキーの狂気病棟~』

ユニバーサルスタジオジャパンのハロウィンイベントユニバーサル・サプライズ・ハロウィーン内のホラーアトラクション。前回は比較的ホラーレベルの低い3つのアトラクションについて紹介しました。

www.rdbgjunction.com


今回からは、泣く子も絶叫するホラーレベル5のアトラクション について感想を書いていきたいと思います。

まずは2017年のリメイク作品と同名タイトルを持つ
『カルト・オブ・チャッキー ~チャッキーの狂気病棟~』から!

※公式サイトより引用

2022/9/9追記:『カルト・オブ・チャッキー ~チャッキーの狂気病棟~』が今年のNO LIMIT! ハロウィーンで3年ぶりに復活しました!
この感想は前回公演時のものですが、ぜひ雰囲気だけでも感じ取ってください!

【概要】
病院を舞台に、 あの残虐な殺人鬼が蘇る!

あの恐怖の惨殺劇が再び幕を開ける―。さらに残酷かつ凶暴になったやつが、患者たちを襲い、切り刻み、解体する!どこまでも追われる緊迫感、リアルで不快な世界に巻き込まれろ。



『カルト・オブ・チャッキー ~チャッキーの狂気病棟~』は2017年に公開された(日本ではビデオスルー)同名タイトルの映画を元にしています。


シリーズ第7弾!映画『チャイルド・プレイ~チャッキーの狂気病棟~』予告編

ユニバーサルスタジオ・ハロウィーンでのアトラクションは4年連続なのだとか。
幼い容姿の人形がグロテスクにバンバン人を殺すギャップで人気を博しています。

入場前~

会場はUSJを入ってエントランスを抜け左に曲がった場所にあるステージ18。
ステージ18では2つのアトラクションがあって、その片方がカルト・オブ・チャッキーというわけです。

参加した日が平日ということもあって、30分ほど並んですぐに入場。
ちなみに並んでいる最中、周りでは舞台となる病院のプロモーション映像が流れているのですが、 見るからに人のよさそうなドクターが「私たちは人形セラピーという画期的な治療方法を実践しています」と高らかに宣伝。



って馬鹿野郎!!!


なんで最新式のセラピーにこんな恐ろしい顔の人形使うんだよ!
グッドガイ人形のフェイスは海外だと怖くないのか?リアル志向のくせに時代設定のせいでクオリティが高くないから全然愛らしさが足りないんだよ!
せめてメルちゃんにしてくださいお願いします!

メルちゃん お人形セット いっしょにおやすみセット

メルちゃん お人形セット いっしょにおやすみセット

  • パイロットコーポレーション(PILOT CORPORATION)
Amazon

いざ恐怖の病院に

病院へは時間帯にもよりますが、8人ぐらいのグループを作って突入します。
玄関前のちょっとした緑地帯には、操作を誤って生垣に突っ込んでしまったバンが。そして後部座席とトランクに所狭しと積まれている中身の入っていないグッドガイ人形のハコ、はこ、箱。
1970年代調のレトロ感あふれるイイ感じの箱でした。

ホラーメイズとカテゴリされているだけあって、とにかく廊下が狭く、暗い。
そして会場中にスモークが焚かれ、天井からは仕切のカーテンが垂れ下がり、常に視界が広くならないような工夫がされています。

病院の中はすでに阿鼻叫喚の地獄絵図の様相で、常にどこかしらで誰かの叫び声が聞こえる状態で進んでいきます。
自分は原作未見なので詳しくはわからないのですが、チャッキーさんの神出鬼没が非常によく出ていて、 さっきまで患者を襲っていてたと思ったら先回りされていることが多く、めちゃくちゃビビりました。

最後の最後まで気が抜けません。

感想

このアトラクションでは襲われるホラー感とは別に、精神的な苦痛を与えてくるシーンが多く、人によってはテンションが駄々下がりになるコト間違いなし。

ちょっとしたネタバレしてしまうと、死体安置所とトイレのシーン。 死体安置所とは名ばかりの精肉所のように天井から吊り下げられる死体袋。それを手でどけながら進まなければならないのがイヤな感じがして最高でした。

トイレはね…めっちゃ良くできている内臓やウンちゃんがはみ出ていてね。きっと流す前にチャッキーにやられてしまった人の落とし物でしょう。こちらはイナや感じがして嫌でした。

ホラーレベルが5になったことで、本格的に殺しにかかってくる演出の数々に驚かされっぱなし。これは確かに小学生なら泣いちゃうかもね。

たくさん襲っていてほしい人は最前列を。怖がりの方は後方の周りに人がいる位置をキープするのがおすすめです。
 

【感想】USJのハロウィーンアトラクション『ブラッド・レジェンド』『貞子』『エリア 51 』

皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

先日ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーンイベントに行ってまいりました。

f:id:alfbds0954:20191002012703j:plain:w600

ここ数年開催されているようですが、私ははじめての参加。
大目標は期間限定の大人気アトラクション『ホテルアルバート』に参加することだったのですが、せっかくなので他のハロウィーンアトラクションにもたくさん乗ってきました。



全部をまとめて文章にするのはかなりの分量になってしまうので、いくつかパート分けをして感想を書いていきたいと思います。


まずは比較的ホラーレベル(USJが設定している怖さの度合い)の低い
『ブラッド・レジェンド』
『貞子 ~呪われたアトラクション~』
『エリア 51 ~未確認物体との遭遇~』

の3つからっ!m9`Д´)ビシィ!!

ブラッド・レジェンド

f:id:alfbds0954:20191002012941j:plain:w600


【概要】
美しくも恐ろしい、
ヴァンパイアの住処へ

人の生き血を求めさまよう、伝説のヴァンパイアは実在した。
ヴァンパイアの住処で目撃するのは、世にも恐ろしい事実…。あなたの首元へ、壮絶な美しさをまとった恐怖が、しのび寄る。
ホラーレベル:3



〔ざっくり感想〕
ヴァンパイアを巡るとある女性の恐怖体験を目の当たりにするアトラクション。
開催場所がシネマ 4-D シアターということで、映像に合わせて席が揺れる動く!鮮血が舞う!
流れる映像はチープな作りではありますが、 POV形式の映像を4Dで観るというなかなかにフレッシュで臨場感たっぷりな体験ができたので満足度は高め。
怖がらせポイントは、ホラー好きであれば「あっここでくるな」と予測できるので心の準備をしておけば大丈夫(^^)b


貞子 ~呪われたアトラクション~

f:id:alfbds0954:20191002013047j:plain:w600


【概要】
しのび寄る呪いの恐怖を描く
唯一のジャパニーズ・ホラー・アトラクション

いつものアトラクションが、この日は一転。貞子の呪いで次々と起こる不具合や奇妙な現象。あなたも貞子の呪いを体験することになる…。
ホラーレベル:3

〔ざっくり感想〕
ターミネーター 2:3-Dの施設『サイバーダイン社』にて行われるアトラクション。
途中までは通常のターミネーター 2:3-Dと同じように綾小路麗華嬢の過激なゲストいじりから始まり、サイバーダイン社のプロモーション映像へ。
いつも通りの映像と思いきや一転、画面にノイズが走ったり見慣れない井戸のようなものが見えたりと、じわじわと貞子に浸食されていく会場。
そして会場が暗くなったかと思った刹那、先ほどまで綾小路さんが立っていた場所に浮かび上がる貞子。決して小さくない悲鳴が会場のそこかしこから聞こえます。思えばこの瞬間が一番怖かったです。



その後、巨大スクリーンのあるプレゼンテーションルームの方に移動するのですが、ここから先のまだ心の準備ができていない段階で始まる悪夢の連続に驚かされること間違いなし。
せっかく貞子が出てくるのだから、呪いの説明とか、なぜ貞子が出現してしまったのか等のストーリー的なものがもっと欲しかったのも事実ですが、それを言うのは贅沢な悩みかもしれません。


エリア 51 ~未確認物体との遭遇~

f:id:alfbds0954:20191002013829j:plain:w600

【概要】
未体験の恐怖が襲いくる
変異種巣食う区域に潜入せよ!

秘匿された区域“エリア 51”に足を踏み入れたあなたは、この地に隠された恐ろしい陰謀を目撃する――。おぞましい未確認物体からの予期せぬ襲撃、異次元で起こる未知の恐怖に戦慄する、まったく新しい、衝撃のスペース・ホラー・メイズ、解禁。
ホラーレベル:4


〔ざっくり感想〕
いわゆる普通のホラーとは少しテイストの異なるエイリアンを題材としたホラーアトラクション。
ホラーというよりはむしろオカルトっぽい印象受けますね。
入場するまでの待機列では上部モニターに様々な場所で目撃されたUFOの映像や、世界の秘密を知った動画配信者が何らかの理由で失踪してしまい、その後彼の家から発見されたビデオテープなど、俄然『月刊 ムー』で取りあげるべき映像がてんこ盛りで飽きさせません。
f:id:alfbds0954:20191002014105j:plain:w600



アトラクション自体は3部構成となっており、バックドラフト会場内で繰り広げられるエイリアンとの邂逅から始まり、森林エリアでのエイリアンに身体を奪われてしまった人間から逃げつつ迷路を進むアトラクション。最後には巨大な謎の施設内でエイリアンの秘密に迫るウォークスルーが待っています。


個人的には最後の施設内の内装や小道具(壁に書かれているポスターや、よくわからないナニカが入っている培養液など)の完成度が高く、 序盤子供だましとちょっぴり舐めていた部分もあってか異様に興奮してしまいました。
本当だったらそれこそ1部屋ずつじっくりと眺めながら歩きたかったところですが、ストーリー上は我々は緊急事態の真っ只中なのでもう急かされる急かされる。
そんでエイリアンもバカスカ出てくる。エイリアンのバーゲンセールなので少しづつ驚かなくなるのは内緒だ
もうそろそろ時期的に収まると予想してるのですが、とあるスポットでかなりの量の水が発射されたので、ぬれたくない人は注意してください。


今回はホラーレベル4までのアトラクションを紹介しました。 この中でのおススメはやはり貞子。 
襲われる恐怖感は少なめですが、はやり日本のホラーはそれだけで怖いと感じますね。
次回は泣く子もちびるホラーレベル5のアトラクションの感想を書いていきたいと思います。

【ボードゲーム】暑い夏こそプレイし欲しい 身の毛もよだつボードゲームたち

今週のお題「怖い話」
全国150万人の”今年はまだスイカを食べていない”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

どうしてだか夏になると怪談話が盛り上がったり、ホラー映画などが公開したりしますよね。
一説には日本のお盆の時期に先祖を思い出すために“怪談話”が作られたとか江戸時代の芝居(四谷怪談とか)が夏狂言という形で表現され、 それが語り継がれて「夏は怪談」と定着した。などが関係しているようです。

ボードゲームにもホラーゲーム、中でも和ホラー要素をたっぷり落とし込んだ作品がある のをご存知でしょうか。
今回はそんな夏にこそプレイして欲しいホラーボードゲームを5つご紹介。
どれもビジュアルが素晴らしく、眺めているだけでも恐ろしい傑作ばかりです。

f:id:alfbds0954:20190808222955j:plain:w600

EJIN研究所 ハコオンナ

f:id:alfbds0954:20190808223024j:plain:w600


ゲーム概要】
人里離れた山奥に、窓ひとつない不氣味な、古びた館がある。
新たな訪問者を迎える度に姿を変えるその洋館には、
「ハコオンナ」 と呼ばれる怨霊が潜んでいるという。
小さな箱に詰め込まれ、生きて外へ出ることのなかった少女の霊。
彼女は館に迷い込んだ人間を、1人、またひとりと、
より暗くて狭い所へ引きずり込んでいく。
出口を探せ、生き延びるために。
ただし、物音を立ててはいけない。
箱女はもう、すぐそばに、いる。


〔コメント〕
生存者複数vsハコオンナ1人からなる変則協力・対戦ゲーム。
TVゲームのデッドバイデイライトのようなシステムと想像してもらえると分かりやすいかもしれません。
脱出のために洋館を探索する必要があるのですが、不用意に探し回るとハコオンナの能力が強化されてしまうという真綿で首を締められる感覚を味わえます。GAME OVERはまさに絶望。

私がボードゲームに本格的にはまったきっかけのゲームでもあり、思い出深い作品です。

φゲームズ トイレの香夜子さん

f:id:alfbds0954:20190808223638j:plain:w600

【ゲーム概要】
N県のはずれにある「奥彼岸(おくひがん)村」は、別名「たたり村」と呼ばれ恐れられている「心霊スポット」。 この村にある廃校のトイレには大怨霊『カヨコさん』がすみついているという・・・ 物語は、怪談ツアーでこの地を訪れた家族一団がこのトイレに閉じ込められてしまうシーンから始まる。


〔コメント〕
トイレに隠れてカヨコさんをやり過ごしつつ、鍵を見つけて脱出を試みる対戦ゲーム。 途中手に入るアイテムやカヨコさんの出現タイミングを見極めることで、簡単にほかのプレイヤーの足を引っ張ることができます。 自己中心的な考えからお互い足を引っ張った挙句に全滅してしまう、なんともホラー映画のようなゲームです。

www.rdbgjunction.com

φゲームズ てまりの森

f:id:alfbds0954:20190808224037j:plain:w600


【ゲーム概要】
六つ鳥居(ムツドリイ)の森。 そこは、この世とあの世をつなぐ禁忌の地… 物語は、この森で過去におきた 『手まり殺人事件』 という 凄惨かつ奇妙な 「一家惨殺事件」 に起因する。
伝承にある七つ目の鳥居は一体どこに? そして 最後の鳥居に封じられた 『アキ』 という少女は 果たして何者なのか?


〔コメント〕
鳥居をくぐり怨霊を呼び出し、儀式を成功させて除霊をするゲーム。
儀式の成否が文字通りプレイヤーの腕次第 なので、成功した時は非常に達成感があります。
儀式以外の道中にあまりイベント要素がないのがちょっと残念なポイントですが、コンポーネントの儀式用の石を見た瞬間に買ってよかったと思いました。
オマケでついてくるミニお札もいい味出してます。

www.rdbgjunction.com

Red I Games 影ヤドリ-Shadow Tag-

f:id:alfbds0954:20190808224053j:plain:w600


【ゲーム概要】
陰と陽が切り替わるタイルの上を移動しながら、
迫りくる『コカゲちゃん』に捕まらないように逃げましょう。
上手く「逃げ」「隠れ」を行いながら最後まで生き残ったプレイヤーの勝利となります。


〔コメント〕
これまでの怨霊たちがビジュアルの緻密さで怖がらせて来るのならば、コカゲちゃんの魅力はフリーホラーゲームに出てくるような簡素な線からにじみ出る狂気を体現している ところでしょう。
ダイスによる運要素が強いため、すぐに全滅してしまう可能性も秘めたプレイヤーのリアクションが大きくなってしまう系ゲーム。
当時購入したのがテスト版だったので、製品版が欲しいところです。

ビストロ怪談倶楽部 掴恋慕~かくれんぼ~

f:id:alfbds0954:20190808224106j:plain:w600


【ゲーム概要】
”も~いいかい”・・・”まぁだだよ”。 誰もいないはずのお屋敷に幼い声がこだまする。
姉妹の魂を解放する方法はただ一つ・・・ バラバラに隠されたそれそれの”躯”を揃えること。
殺人鬼の呪いが降りかかるその前に―――――


〔コメント〕
双子の姉妹、四肢バラバラ猟奇殺人、業の深い殺人鬼という邪悪三連コンボを決めるこの作品。
一見ただのババ抜きですが、得点制によるカードの有利不利があるので、短い時間ながら結構白熱したプレイが可能です。
2つのゲームモードが用意されているので、買っただけでもうアドがとれてますね。


そんな感じで今回は5作品を紹介させていただきました。 あなたもボードゲームで心の芯まで冷えてみませんか?