【謎解き 感想】魔女メデューサと365年かけた脱出

全国150万人の”メデューサの髪ってセット難しそうだよな…と思っている”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回はドラマチックホールで開催されていたイベント
『魔女メデューサと365年かけた脱出』の感想です! 

【ストーリー】
メデューサは、とても恐ろしい石化の魔女
あなた達は、メデューサに支配されている村の若者

メデューサ討伐の作戦を練るあなた達は、いつしか村人から勇者と呼ばれるようになった
ある夜 、あなた達は 、魔女の城へと乗り込んだ!しかしー
メデューサの石化の力の前ではなす術もなく石像にされてしまった!

それから長い年月が経った


【プレイ方式】
タイプ:ホール型
制限時間:60分
人 数 :4人1チーム

個人的満足度★★★★★★★★★☆ 9/10点 

ざっくり感想

2023年10月にクローズした東京ミステリーサーカス内にあるスペース「ヒミツキチラボ365」
SCRAPの小規模公演はもちろんのこと、インディーズレーベルの公演やスタッフイベントの会場でもあったこの場所。
私も数々の公演で訪れたこともあり、その場所が幕を閉じるということで感慨深い物がありました。

そして千秋楽公演に選ばれたのが今回の『魔女メデューサと365年かけた脱出』なのです。
ヒミツキチラボ365最後の公演を、他レーベルにやらせるという決定もにわかにアガる展開だったのを覚えています。

当時私もめちゃくちゃ行きたかったんですけど、どうしてもタイミングが合わなくてTMCでの参加ができませんでした。


記念公演だし、契約も複雑そうだから再演などもなないだろうと思っていたらなんとドラマチックホールでの再演が決定!
これを逃す手はないと、参戦を決めたのでした。


いつもの階段を降りて入場すると、いつもより凝った装飾がお出迎え。
おそらく「ヒミツキチラボ365」から持ってきたものをそのまま使っていると思いますが、会場がコンパクトになっている分余白が埋まり、雰囲気が高まっていた気がします。

今回のテーマはドラマチックの王道とも言うべきファンタジーもの。
メデューサを倒すべく城に入った勇者たちを待ち受ける困難と、そして「今できなくても、未来にたくす脱出ゲーム」というキャッチコピーでも分かる通り継承が主題となっています。


ヴィランであるメデューサの能力は強大で、ゲーム中でもその力を存分に堪能できる時間があるのですが、その設定をきちんとエンタメ的なギミックに落とし込んでいるのは遊んでいて楽しかったですね。

大抵の場合このシュチュエーションは参加者の良心と協力によって成り立つことがおおいんですが、今回に限っては運営陣の「絶対に石化してもらう」という意思を感じられましたね~。



また、意外にもメデューサにも可愛いところがあって、やっている事自体はかなり悪辣なんですが、途中挟み込まれる展開の力もあって、あまり憎みきれない自分がいました。
他の作品でカメオ出演とかしてくれないかな。

謎の感想

『魔女メデューサと365年かけた脱出』ではトライ・アンド・エラーのギミックが沢山登場します。
ときには結果がわかるまでラグがあるものも。
普段だとヤキモキしがちなこういったシチュエーションも、物語の設定が故なので突破できたときのカタルシスが素晴らしかったですね。


またホール型公演という割には使うアイテムが多く、なんだか探索のないルーム型公演といった印象を受けました。
設定とか謎自体はベーシックな感じでしたが、それをギミックとアイテムでフレッシュに見せるのはさすがよだかのレコード。ベテランの粘り腰というものを感じました。


事前にタイムラインの感想を見た限りでは結構難易度が高いという評判でしたが、たまたま同卓になったかたが浅草のレッドルームをソロクリアしたという猛者で、それに加えて全員の得意分野がガッチリと絡み合った結果みごとクリア。
まじで最強すぎたので結構時間を余らせました。世界観に浸れる余裕もある。これが…大人の謎解き?


おわりに

エンディングは物語の結末が語られているものの、それを超えて伝わるのは私たちに対してのメッセージ。
謎を解くというの楽しさ、成功や失敗はあくまでも通過点であってその結末は一人ひとりの心の中で培っていくものだと感じました。


こう考えると、SCRAPの「謎解きの悔しさは謎解きでしか晴らせない」という言葉にすごく意味が乗った気がして、感情がとてもエモーショナルで少し泣いた。

ありがとうSCRAP。そしてよだかのレコード。
これからも謎解きを楽しんでいけそうです。

そんな気持ちになれた良公演でした。