【謎解き 感想】疑え

全国150万人の”疑り深い”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は2023年1月28日まで開催されていた
『疑え』に挑戦してきました! 

【概要】
「謎解きゲームをしよう」
あなたはそう誘われ、不思議な部屋にやってきた。
部屋の中は薄暗く、不穏な雰囲気がどうも気になる・・・
ゲームが始まるのを待つあなた。
すると突然、目の前で殺人事件が起こる。
それでもゲームの主催者は、強引にゲームを開始するつもりのようだ。

一体この部屋で何が起こっているのだろうか・・・
男を殺した犯人は誰なのか。
主催者の目的は何なのか。
そして不意に、危機が訪れる・・・!

あなたはその危機を乗り越え、
無事脱出することができるのか!?
 


【プレイ方式】
タイプ :ホール型
所要時間:約60分
人 数 :3人1チーム

個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点 

≪一言≫
新団体のこけら落としはいつも楽しい。謎の緩急が強すぎたか

ざっくり感想

脱出ゲーム&謎解きイベントの企画・制作・運営を行う団体PAREIDOLIA(パレイドリア)発足を記念したこけら落とし公演

謎解き界隈がどんどんと成熟してきている中、新しい団体がどんどんと出てくることは一参加者としてもとてもうれしい気持ちでいっぱいです。
だって新たな切り口の謎解きが楽しめるんだもん。


そんなパレイドリアが送る公演のタイトルは『疑え』

疑うって謎解きにおいてはとっても重要なファクターで、予想と期待、そしてそれおも超える裏切りが参加者の心を揺さぶってこそ強烈な物語体験となると思うんです。
だからこそ『疑え』という直球すぎるタイトルに惹かれたかたも多かったのではないでしょうか。わたしもその一人です


その点からみると、会場の選定からしてパレイドリアはこちらの想像を裏切ってきました
提示された場所はなんとダンススタジオ。貸会議室やホールなどではなく、ほとんどの人があまり行くことがないであろう場所です。

そこを会場に選んだ意図とは?ダンススタジオならではのギミックが用意されているのか?ととてもワクワクしていました。


いざ会場入りしゲームスタート。

わたしの予想としては、ストーリーの通り男を殺害した犯人を当てるという構造がありながらも、その外枠には別の思惑があり、それを踏まえつつ少しメタ的な謎解きをするタイプだとばかり思っていました


しかしそれはちょっと違って、物語が進んでわかったことはその思惑は物語の一部として組み込まれており、かなりストーリー側に比重が置かれていた印象。
ある意味公演を盛り上げるためのエッセンスとして用意していたものをタイトルど真ん中に付けてしまったようなもので、そこに若干の齟齬が生まれてしまったのかなと感じます。


とはいえ全体的に見れば骨子となる部分はしっかりと作られており、単純にこちらのテーマを全面に押し出しておけばそれはそれで受け止められたと思います。
OP映像もどちらかというとそっちよりだったしね。
キメの画が多いスタイリッシュな映像の中に、互いを労るようなスタッフロールが流れるのも好きでした。

謎の感想

率直に言うと時間配分の緩急がきつすぎて全然歯が立ちませんでした。
それはこちらのヒラメキ不足だったり探索不足だったりもあるんですが、終盤でググッと難易度と密度が高まる謎に完全に翻弄されてしまいましたね
最後の方はハイキングの装備でエベレストを登っている気分。
解説時は悔しいという感想よりも、ここからまだギアを上げるかという驚愕のほうが大きかったです。


ただ個人的に好きな謎ももちろんありまして。
特に会場であるダンススタジオを上手に使った謎は、ここで遊ぶ意味があり普通に解いていて楽しかったですし、施設への知識がないゆえに気づけないアレやコレやも、解説をされてから確認して改めてその自然さにうなりました。


今回のホール型公演は3人1チームで3チームほどが同時に挑戦したのですが、実は9人1チームのルーム型にしたほうがラストは盛り上がったのではないかなと若干思ったり。

おわりに

そんな感じで色々書いてしまいましたが、決してつまらなかったとけなしたいわけではなく、むしろ制作者おふたりのポテンシャルの高さをめちゃくちゃ感じました
次作もすでに告知がされていますし、タカラッシュのイベントにも参加する模様。

どんだけ筆が早いんだ。

これからのPAREIDOLIAがどんな謎を繰り出してくるのか楽しみです。