【謎解き 感想】私たちのリアル脱出ゲームからの脱出

全国150万人の”100日目にすべての謎を解き明かす”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在東京ミステリーサーカスで開催されている
『私たちのリアル脱出ゲームからの脱出』に挑戦してきました!

【ストーリー】
私立光ヶ峰学園の朝倉渚(あさくらなぎさ)、清水海咲(しみずみさき)、
橘一葉(たちばなかずは)、古城琴音(ふるしろことね)の4人が立ち上げた「リアル脱出ゲーム部」。
彼女たちが初めて作ったイベントが、なんとSCRAPの店舗にて開催!
記念すべき第1弾のイベントは、その名も『私たちのリアル脱出ゲームからの脱出』。
果たしてあなたは彼女たちからの謎をすべて解き明かし、
最後の答えにたどり着くことができるだろうか?


www.youtube.com

【プレイ方式】
タイプ:ホール型
制限時間:60分
人 数 :6人1チーム

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

ざっくり感想

リアル脱出ゲームフェスティバルにて先行公開されたSCRAPのオリジナルリアル脱出ゲームが東京ミステリーサーカスに登場。

参加者がホール型の謎解きをやるという意味では超王道な公演ですが、そのストーリーをメタ的に紐解けば実に超トリッキーな構造

そして謎解きでは、青春の雰囲気を舐めて掛かった相手にラストでどぎつい一発をかます
まるであんまんを食べたと思ったらハバネロまんだったかのような辛口公演に仕上がっていましたよ。


まず言及したいのは公演の大枠ですよね。
実はこの公演はSCRAPのオリジナル公演ではあるのですが、SCRAPが制作したものではありません。

『私たちのリアル脱出ゲームからの脱出』は、私立光ヶ峰学園の仲良し少女4人組が立ち上げた「リアル脱出ゲーム部」が制作したもの。
彼女たちがもつアイディアと熱意を元に、SCRAPが彼女たちをサポートすることで作り上げた作品なのです。
なんと素晴らしい出来事なんでしょう!まさに奇跡のようなイベントなのです

※ただし、光ヶ峰学園リアル脱出ゲーム部はSCRAPの新しいプロジェクトです。






光ヶ峰学園リアル脱出ゲーム部はSCRAPの新しいプロジェクトです。
大事なことなので2回言いました

?????????????


茶番にお付き合いいただきありがとうございます。
まぁつまりどういうことかっていうと、SCRAPが架空の学生団体を作り、彼女たちの様々な活動を通じて1つの大きなストーリーを紡いでいこうという企画なんだと思います。

これもまた新しいフィクションとリアルの混ざり合いなのかなーと。私が受け取ったニュアンスとしては忘れ物探偵のような雰囲気を感じました。

www.rdbgjunction.com


部活のWebサイトがきちんと制作されている徹底ぶり。好きだ。

光ヶ峰学園リアル脱出ゲーム部(ひかがくリア脱部)



さて会場は東京ミステリーサーカスの地下1階大ホール。
装飾がついたゲートをくぐり、テーブルで待機しているとどこからともなく彼女たちの声が聞こえてきます。

初めての公演で緊張している様子が声から伝わってきて、なんだか学園祭に参加してるときのような心境。

SCRAP側のキャストも合流し、ついに彼女たちとご対面。
ここで私は初めて彼女たちがLive2Dの体を持っていることを知りました。今後の展開を見越してそう。

そしてこの流れでフィクションとリアルの混ざり合いが一発噛まされるんですが、彼女たちはずっとSCRAPのことを「SCRAPさん」って言うんですよね。あ~これは学生団体と企業の関係性なのねと。リアル感が増しますねこういうのは。えぇ非常に好きですよ。


これはほんの一例で、他にもこういう学生団体あるある的な要素がたくさん詰まっていて、実は一般人よりも学生で謎解き制作をやっている人のほうが刺さったのではないかと思いましたよ。
ぜひ意見を聞きたいですね。

謎の感想

彼女たち4人にそれぞれ個性があるように、立ちはだかる謎も個性あふれるものばかりでした。
特に驚いたのは彼女たち全員が謎を作れるということ。幼馴染4人組が全員謎を作れるポテンシャルがあるのすごくない?

そのポテンシャルを遺憾なく発揮された結果、各ステップがまるごと濃密な体験になっていましたよ。
ホール型の公演だと小謎は各人で解いて最終的に要素を集約してガっとする事が多いんですけど、今回に限ってはみんなで協力して取り組む謎が多かったと思います。これも彼女たちが4人で遊んで楽しいと思う謎解きを作っているからなのかしら。

出てくる謎のジャンルもかなり違うので、参加者誰でもどこかしらで活躍できるのではないでしょうか。


個人的には3つ目のステップの謎がいい感じでした。
何をやっているかわからない序盤を経て仕組みがわかってきた中盤、意識外からドーンとこちらに訪れるサプライズ。
ことは単純なんですが、とてもセンスを感じる内容でした。


また、各チェックポイントではステップを担当した彼女たちがチェッカーの役割を果たし、ちょっとしたやり取りなんかも味わえちゃいます。
このときの彼女たちとはモニター越しのコミュニケーションになるんですが背景や様子がガラリと変わるので、毎回新鮮な体験として味わえるのは結構すごいことだなと感じたり。


そしてラスト。
ここからがマグマ…ではなく『私たちのリアル脱出ゲームからの脱出』の本番
可愛い彼女たちが本気で牙を向いてきます。
私たちのチームはここまでだいぶ余裕があって、なんならトップぐらいの感じだったんですが、完全にストップしてしまいましたね。


色んな可能性を組み合わせても全てが報われない焦燥感。後から振り返れば根本的に間違っていました。
基礎に立ち返ろうとしてもそのスタート地点よりもっと前から仕掛けは発動していたんですよね。

これはめちゃくちゃ悔しかった。
調子が良い日だったら多分いけてたと思います。この塩梅を出せるのは制作者としてプロなのよ。

解説で会場中からため息が漏れてました。すごいやこれ

おわりに

と言う感じで『私たちのリアル脱出ゲームからの脱出』の感想でした。
少し込み入った世界観を持つ本作ですが、とはいえ『私たちのリアル脱出ゲームからの脱出』はこの企画のスタートとなる公演。
彼女たちを追っかけるなら始まりである今がチャンスというわけです!
ここから新作公演を経るごとに彼女たちの関係性にも文脈がのってくることでしょう。
そこをスルーしてしまうか、はたまたエモみを感じ取れるかは、もしかすると今に掛かっているのかもしれません。
興味のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。


余談ですけどにグッズ推し活パッケージみたいな売り方していたのだけはあんまり好きじゃないね。