【ボードゲームレビュー】 筋肉祭人狼(マッスルフェスティバル人狼)

全国150万人の"筋トレ愛好家"の皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は、人狼という枠組みを超え、盛り上がるパーティーゲームに仕上がってるよっ!
と思わず呼びかけたくなる正体隠匿系ゲームのご紹介です。

『筋肉祭人狼(マッスルフェスティバル人狼)』

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【ゲーム概要】
筋肉祭に現れたマッドサイエンティストを、鋼の筋肉で追放しよう!

マッスルフェスティバルの参加者達は口下手なので、筋肉を見せつけていないと話をすることができません。
タイミング良くポージングが決まらないヤツは、この祭りから追放だ!
見よ!俺の筋肉!

【プレイ環境】
人数:4~21人
時間:5~45分
年齢:14歳以上


≪一言≫
僕たちは口下手だけど、筋肉は嘘をつかない

ざっくりプレイ方法

1. プレイ人数に合わせて役職カードを用意
2.役職カードシャッフルし、参加者に1枚ずつ配り、配役を決定
3.控室フェイズでプレイヤーはポージングをしながら自分の意見を述べる
4.全員が意見を述べ終わったら、フェスティバルフェイズへ移行
5.全員が目をつぶり、GMが合図をかけた後、好きなタイミングでポージングと掛け声を行う
6.2人の掛け声が被った場合、2人は追放される
7.フェスティバルフェイズ終了後、プレイヤーは目をつぶり役職フェイズへ
8.GMの進行に従って、役職ごとの処理を行う
9.4~8を繰り返し、勝利条件を満たした陣営の勝利

筋肉と筋肉のぶつかり合い!筋肉祭(マッスルフェスティバル)開催!

『筋肉祭人狼(マッスルフェスティバル人狼)』は、「筋肉陣営」「科学者陣営」に分かれて戦う正体隠匿系ゲームです。己の肉体を言語とし、ポージングを行いながら、フェスティバルを制します
2020年春にゲームマーケットで販売されたゲームで、日本語研究部から発売されました。

日本語研究部さんと言えば、みんな大好き『ゴリラ人狼』の制作者さん。

ゴリラ人狼

ゴリラ人狼

  • メディア: おもちゃ&ホビー

まさか次弾にボディビルをフィーチャーした人狼を作るとは…そのパッションに圧され、思わず買ってしまいました。

天然VS薬物の戦い

まもなく開催されるマッスルフェスティバルに、筋トレの努力を否定するマッドサイエンティストが現れました。彼らは薬物を用いて自らの肉体を強化し、このフェスティバルに潜入しています。
マッドサイエンティストはフェスティバルの最中に他の参加者を薬物の実験台に使用としているらしい。
怒れマッスル達よ!全てのマッドサイエンティストを見つけ出し、追放するのだ!本当の筋肉を教えてやれ!


という、のが大まかなお話。
現実世界では薬物による筋肉の増強は一発アウトなので、科学者陣営はド外道と言わざるを得ません。


つまり「筋肉陣営」の目的は、議論によってマッドサイエンティストを探し出し、マッスルフェスティバルから追放すること 対する「科学者陣営」の目的は、追放されないように議論を誘導し、夜時間に参加者を1人実験台にし追放していくことです。
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最後まで生き残った陣営が、ゲームに勝利します。


箱の表面と裏面
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とにかく筋肉が凄い。憧れます。


プレイヤーの「役職カード」
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全部で21枚の役職カードがあり、最大21人までプレイ可能。もはや1クラス分ですね。

その他に、トレーナーが使用できるトレーニングカードが15種類付属。フェスティバルを盛り上げます。

筋肉と一緒なら僕も話せる

人数分の役職カードを配り、各々が確認します。
この時、GM(ジムマスター)のカードを引いた人が、GM(ゲームマスター)となり、ゲームの進行をします。
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威厳たっぷり


人狼で言うところの昼フェイズは「控え室フェイズ」と呼び、ここでコミュニケーションを図ります。

プレイヤーは時計回りの順番で、他のプレイヤーに対して 筋肉を見せつけるポージングを行います。
筋肉祭人狼では、 このポージングをしている時間のみ自分の意見を発言することができます。なぜなら彼らは口下手だから。筋肉を通して対話を行うのです。
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ちなみに、長々と見せつけるのはマナー違反。15秒程度に抑えましょう。
ポージングを見ている間、他のプレイヤーは発言できませんが、ポージング終了後に、筋肉を褒める内容だったら発言OKです。なんとポジティブなんでしょう。


次に追放者を決める「フェスティバルフェイズ」に移行。 まず、プレイヤーは目をつぶり精神を集中させます。
そしてGMによる「マッスルフェスティバル開催!」の掛け声とともにフェスティバルがスタート。


各プレイヤーは好きなタイミングで1度だけ「俺の筋肉」と掛け声をあげながら目を開け、ポージングを行います。


この時、2人のプレイヤーの掛け声が被ってしまったらその2人はタイミングよくポージングをとれなかった、ということでフェスティバルから追放されてしまいます。
また、3人以上が被ってしまった場合は、フェスティバル自体が仕切り直しとなります。


掛け声が被らずに最後までやり終えた場合は、最後に掛け声を上げたプレイヤーが追放となります。ゴリラ人狼と違い、メッセージを残す等はできません。静かに行く末を見守りましょう。


フェスティバル終了後、「役職フェイズ」に突入。

GMの指示にしたがい、役職ごとの能力を実行していきます。


ここでは陣営ごとに、役職の一部を紹介します。


筋肉陣営 占いマッスル

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指定したプレイヤーがマッドサイエンティストであるか知ることができます。



筋肉陣営 霊媒マッスル

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追放されたプレイヤーの中にマッドサイエンティストが何人いたか知ることができます。



科学者陣営 マッドサイエンティスト

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指定したプレイヤーを薬物の実験台にし、追放します。



科学者陣営 裏切りマッスル

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マッドサイエンティストの味方をする、悪いやつです。



GMの合図でプレイヤーは全員目を開け、能力が使用された結果を発表、追放が行われます。

以上のフェイズを繰り返し、勝利条件を満たした陣営が、見事このゲームの勝者となります。

その他の役職

上記の役職以外にも、ゲームを盛り上げてくれる役職があります。

まず、トレーナー
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トレーナーは夜間に指定したプレイヤーに対して、トレーニングを施します。
GMが事前にシャッフルしたトレーニングカードの山札から1枚めくり、内容を読み上げ、対象のプレイヤーに渡します。受け取ったプレイヤーは必ずその指示に従わなければなりません。
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様々なフェイズに効果を及ぼし、時にはフェスティバルフェイズの掛け声すら変更されるものも。「ノーベル筋肉賞」は人生で一度は言ってみたい言葉 です。


そして第三陣営となるアザラシ
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なぜぶよぶよな肉体のこの子が紛れているか分かりませんが、
マッドサイエンティストの薬物実験の対象になっても効果を無効化します。ただ、占いマッスルに占われると自殺します。

遊んだ感想

これは人狼の皮をかぶったパーティーゲームだと感じましたね。 とにかく日常生活においてなかなかとらないマッスルポージングを繰り出すだけで、滅茶苦茶盛り上がります。

意見を言おうにも15秒程度という制約があるため。「俺は、科学者じゃ、ない~~~」と語彙力の低いセリフの応酬になるため、論理的な会話はほぼ不可能。逆に人狼のだます要素が苦手な人にはいいんじゃないでしょうか。


私がプレイした時は最低人数の4人だったので、恐らくこのゲームのポテンシャルを引き出し切れてはいないと思いますが、それでも楽しいゲームだったので、次は大人数で挑戦したいと思います。
あと、ぜひとも本物のビルダーの方に遊んでもらいたいなぁ。

みんなで筋肉体操

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