【謎解き感想】封鎖された魔王城からの脱出

全国150万人の”牢屋に閉じ込められたことのある”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在開催されているオンライン公演
『封鎖された魔王城からの脱出』に挑戦してきました! 

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【ストーリー】
世界はこのまま闇に包まれてしまうのだろうか……。
そんなある日、あなたの手元にある『通信水晶』が着信音を鳴らす。
水晶に映っていたのは……死んだと思われていた勇者たちだった!

「や、やっとつながった! オレたちは今、魔王城の地下牢獄に閉じ込められているんだ! なぁ頼む、なんとかして助けてくれないか? こっちにはこんな情報があってな……」

痩せ細った勇者たちが見せてきたのは、
地下牢獄の地図や、暗号のような不可解な内容のメモ。

暗号解読が得意な『解読勇者』であるあなたはさっそく仕事に取り掛かった……!

あなたは魔王城に仕組まれたすべての謎や暗号を解き明かし、勇者たちを救い出して世界に平和を取り戻すことができるだろうか?


【プレイ方式】
タイプ :オンライン型
公演時間:無制限
人 数 :1人~(今回は2人で挑戦)


今回私は謎解きに成功しました!

個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点 

≪一言≫
魔王城が封鎖されたとき、新たな勇者の伝説が幕開く!

ざっくり感想

SCRAPの手掛けるオンライン公演『封鎖された』シリーズの第2弾、そして『魔王城からの脱出』シリーズ最新作。
今回はまるでZOOMのような通信装置を使い、魔王城に閉じ込められた勇者たちと力を合わせ、魔王を打倒していくのだが…というストーリーが展開されます。


主演キャストは総勢11人SCRAPの公演でお馴染みの方もチラホラ。
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また、魔王役には重鎮声優の大塚明夫を迎え、威厳と重厚感のあるキャラクターに仕上がっています。


SCRAPは昨年『封鎖された人狼村からの脱出』を開催しておりまして、今回の魔王城はストーリーや謎が違えども、謎解きのフォーマットはほぼほぼ同じものが使われていました。
外部ソフトを用いず、ブラウザで全てが完結しているのは非常にありがたいところ。PCのスペックに依らず、広い間口で遊べます

1人で遊ぶなら最悪スマホでもいけます。
誰かと話しながらやりたい方は、 スマホ+タブレットor PCのような2台体制がおすすめです(私の経験談)


魔王城と聞けばどうしてもSCRAPの『魔王城からの脱出Ⅰ・Ⅱ』や『滅びゆく魔法書からの脱出』が浮かんできます。
私が初めて関東以外で謎解きに挑戦したのも京都アジトの『魔王城からの脱出Ⅱ』でして、魔王城に対する思い入れは強め。


ちなみに各公演エッセンスは共通していますがストーリーは全くの別ものなので、どの作品も新鮮な気持ちで楽しめますよ。


また、『封鎖された人狼村からの脱出』と『封鎖された魔王城からの脱出』で大きく違うと感じたのは時事に対するメッセージ性

『封鎖された人狼村からの脱出』が開催された時は、コロナに対する緊急事態宣言が発令され、かなり日常がピリピリしていた時期。
その影響もあってか、村には陰鬱な雰囲気と閉塞感が漂い、人々は疑心暗鬼に他人を責める。なかなかに”リアル”を感じさせてくれるややブラックなシナリオでした


一方『封鎖された魔王城からの脱出』はそんなメッセージ性は鳴りを潜め、普通の公演として完成されている感じがしました。いい意味でエンタメ性が高いです
キャラクター同士のやりとりもコミカルなものが多く、微笑ましく見られることでしょう。
個人的にはオテアテとテジーナのやりとりや、王様の明らかにビジネス用のシャツが下に見え隠れしている佇まいが好きです。

謎の感想

私たちプレイヤーは暗号勇者として、地下牢獄の地図や、暗号のような不可解な内容のメモ(謎)を解いていくわけですが、 手元にキットがなくても成立する良い具合の難易度に設定されていました。


それだけなら楽勝かもしれませんが、加えて物語の状況を打破するための情報を集めなければならず、まったく気が抜けません。
場合によっては時系列を前後する必要があるため、ブラウザに日にちごとにタブがあったのは助かりました。それでも沢山スクロールするけど。


後半には怒涛の展開も待ち受けていて、SCRAPの「そうは問屋がおろしませんよ」という気概を感じられるでしょう。
もう一度これまでの道筋を見ていくと、少し違った印象を受けるかもしれません。

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ちょっぴり残念だと思ったのは、小謎の答えと物語の関連性がかなり薄いこと
もちろん得た情報を使ってなにかに対処する場面は存在するのですが、答えは日常的に使う言葉でファンタジー要素も薄く、ステップのための謎感が否めませんでした。
秤を使った謎系のテイストがもっとたくさんあればより嬉しかったですね。


「何人でも遊べる」を売りにしているこの公演ですが、やっぱり人数が多すぎるとオーバーキルしてしまう難易度なので、2人ぐらいで遊ぶのがおすすめです。 
1人でも全然余裕だと思います。その方が物語に浸れるし。


今度はどんな『封鎖された』世界に閉じ込められるのでしょうか。
ラインナップを見るに、一度ゲームブックになった世界観が多いので、謎解きゲームブックの中でも一番好きな『ふたご島からの脱出』が取り上げられてほしいなー。