【ホラーイベント感想】闇シゴト 案件1[飴玉ください]は新たな宴の始まりなのか

全国150万人の”飴玉を舐めるよりも先にかみ砕いてしまう”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は代官山で開催されていたイベント
『闇シゴト 案件1[飴玉ください]』に挑戦してきました!

【ストーリー】
「飴玉を渡すだけの簡単なおシゴトです」
SNSの投稿を見てあなたはすぐに応募した。

集合場所はとある裏路地。
そこで佇むジャケットを着た男。
彼は淡々と語り出す。

「とある人物に飴玉を渡してください。
その先で何が起きるのかを調査し、
報告をするまでがシゴトです。」

そうして依頼書の入った封筒を受け取る。
依頼をこなした先で遭遇したのは、
この地域で秘密裏に行われ続けている
「絶対に見てはいけない儀式」だった…!

なぜ見てはいけないのか?

何を行う儀式なのか?

その秘密を知った時、
あなたは生きて帰れるのだろうか?

おいしいシゴトの裏には何がある?

突然ですが皆さんはこのような広告を目にしたことはないだろうか。

『楽々アルバイト』というタイトルで、誰でもできる、短時間、高収入のアルバイトを募集している広告だ。運営会社は”狂宴”というらしい。

クリックしてつながったサイトは非常にクリーンな印象をこちらに与え、とてつもなくお得な情報に見えるだろう。
これを読んでいる皆さんはご承知だろうが、こんなものは100%嘘である

バイトと言えば、私は大学生時代に「交通費全額支給」を募集要項にしているチラシ配りのバイトに応募したことがあった。

時給はそれほどでもなかったが、当時日本一高い乗車料を誇る路線を使っていた私は2時間で6千円程度を稼ぎ出していた。

3回目に応募したとき、現地スタッフから「もう来ないでほしい」をGoogle翻訳で50ヵ国分経由したくらいの婉曲表現で言われた。そりゃそうだ。それくらい金を稼ぐことはシビアなのである。

それ以上のお金を稼ぐためにはそれ相応のリスクがあるのだ。

だからこんなものは100%嘘である。

わかっているが、私は悲しいかな歴史から学べない人間である。
実際に体験するまでは。

私はアルバイトに応募した。

余談だが、『楽々アルバイト』のプロフィール画像は涙を流している。歓喜の涙だろうか。

飴を渡すだけの簡単な仕事だった・・・はずなのに

集合はある日の代官山公園。
お金持ちが集うセレブな代官山は普段なら絶対近づかない場所だが、代官山公園自体は人がパラパラいるいたって普通の児童公園であり、イメージと違う印象をもたせる姿に少し安堵した。

事前に集まるのは6人と聞いているが、自分が一番乗りだったようだ。

しばらくすると紙袋をもち、ワイシャツの袖を捲った男が公園に入ってきた。手には『楽々アルバイト』と書かれたボードを持っていた。

その人に向けて一歩踏み出そうとすると公園のあちこちから人間が集まってきた。
自分が気づかなかっただけでもう仲間はそこにいたのである。年齢や雰囲気もバラバラで、しかし全員が何かを求めている。そんな感じがした。

「集まりましたね」と男が呟き、ゴソゴソと資料を出しつつ業務の話をし始める。
「今回の仕事はとある人物に飴玉を渡すこと」


彼は一度口を結び、こう続けた
「…そしてその先で起こる儀式の様子を報告すること」

全身の血がグルグルと沸き立つのを感じた。
やはり裏があったのだ。頭の中でいろいろな感情が巻き起こっている間に彼は説明を続けている。
開けた場所なので逃げることも可能なのだろうが、どうやら私の本質は出歯亀らしい。その”儀式”とやらに興味が出てしまった。
ここまできたら地獄の先であっても顛末を見届けてやる。そう思いながら契約書にサインをした。
もしかするとすでに何かに取り込まれていたのかもしれない。


そうして1人も脱落することなく集まった6人。これからチームとして最後まで一緒に行動をする。
思えば代官山公園に集まったときから全ては始まっていたのだ。
飴玉を渡すターゲットとの距離をはかり、接触のタイミングを伺う。

ターゲットの姿はあまり正確に確認できなかったが、それでも傍目から見る行動からヤバい気配は伝わってきた。
また、途中で得られた情報からこのアルバイトが一筋縄でいかないことがわかってきた。

とある場所でターゲットと接触し、飴玉を渡して終了!とはならず、次なる指示が飛ぶ。
短時間で高収入とは一体何だったのか…。


その後のことは守秘義務にも関わることなのであまり多くを語れないが、
”儀式”を行なうメンバーと”方舟”で接触し、彼らとともにとある場所へ向かった。
日中だったにも関わらずカーテンが締め切られ、照明も点かない階段を登り、通された部屋はなお暗く、より尋常ではない雰囲気を醸し出していた。

仮面の女性の案内で儀式殿に座る私たち。そこで目にしたものを言うことはできないけれど、意地が悪いなぁと。抑圧された感覚の中でただ身を任せるしかありませんでした。

得た報酬は55,000。
これが高いか安いかは今ではどうでも良いことだ。
今は無事にこの場所から逃げ出せたことを喜びたい。

冷静になってからの感想

なんだか文章が変な方向になってしまったので一旦落ち着いて普通の感想を。
想像よりも代官山という街を大きく使っていて、初めての公演とは思えないくらいの冒険感。
序盤のスリリングな要素と後編のサスペンス・ホラー的な展開があり、一度で二度美味しい的なイベントとなっていました。


特に2つの要素の転換点となる”方舟”の演出が良かったですねー。
キャストさんも良かったし、流れている音にも力が入っていたし。
最初ただただ流しているのかな~と思ってよくよく聴き直したらドキーンとする感じね。場を一瞬で「マズい状況」にしてしまう力がありますよ。あれは。


ただ個人的にはピークはそこだったというか、本番である”儀式”に関してはもう少し踏み込んでくれたほうが嬉しいというか、体験的な部分でグッと越させてほしかったですね。
題材の是非はともかくジャンル的にかなり王道の展開だったのもテンションが上りきらなかった原因かも。


ちょっとだけフォローするとゲーム終了後に大人の力でゲットできるあのアイテムは好き。考察好き・真相好きマンにとってはあれでだいぶ救われた気がしましたよ。
あと私の参加した回はチームの方がとてもやさしい&楽しい方たちで、遊んでいてすごく楽しかった。
ありがとうリーダー!本当にあなたのおかげです!

なにはともあれはじめましての団体の公演を遊ぶのはいつだってワクワクがありますね。 次回作も注目したいです!

日頃読んでいるバイトレポ漫画。やっぱり漫画の知識は役に立つ!