いくつかのオンライン公演を体験して気づいたポジ/ネガ6つ

皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。

私はこれまでいくつかのオンライン公演(謎解き・マーダーミステリー・イマーシブ演劇)を体験してきました。
その中で共通するポジティブな面とちょっとネガティブな面が見えてきたので、まとめてみたいと思います。
あくまで個人的な感想なので、軽いスタンスで見てください。
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オンライン公演の【ポジティブ面】

気軽に参加できる

遊びに行くとはよく言ったもので、いわゆるエンタメには移動がつきもの
もちろん移動中に「今日はどんな体験ができるかな(^^)」とワクワクするもの醍醐味ですが、大体そんなものは20分もすれば落ち着いてしまうもの。
東京の下町に住んでいる私は、新宿に電車で30分ぐらいなのでまだ許容範囲ですが、地方から来られる方は、移動のプランを考えるだけで一苦労。こっちはただ、遊びたいだけなのに…
オンライン公演が出現したことで、 PCやスマホに向かうほんの数歩で様々な体験を享受できるようになりました。これが一番大きい要素だと思います。


公演のハシゴも、家の中でなら会場間の移動時間を考える必要が無くなり、単純に公演時間だけ確認すれば良し。考えることが一つ減るだけで負担が軽くなりますからね。

また朝起きて、ふと「なんか遊びたいなぁ~」と思ったときに、極端な話10分後に開始される公演にも参加できますからね。このフレキシブルさ一度覚えてしまうと癖になるかも。

オンラインならではの演出

遊んでいる環境は様々でも、参加者は皆全て「画面を通した世界」を見ています。
そのため私たちが画面内の先に働きかける際には、ある種のアクションを余分に取らなければならず、結構やきもきしがち。それを逆手に取って上手くシステムやギミックに組み込めている物語があると、よりスリリングな体験につながり、気が付けばどっぷり世界観に浸っていた…、という方も多いんじゃないでしょうか。

黎明期だからこその、「いったい何が飛び出してくるのか分からない期待感」感は、今しか味わえない体験だと思います。

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様々な団体を知れた

今まで常設店を持っていない団体や、どこかの会場を借りて数年に1回のペースで公演を打ってきた団体が、次々とオンライン公演の開催を表明しています。

私自身アンテナが低いので、今まで知らなかった団体さんをこのような形で知ることができて嬉しい。
製作者側としても、場所を押さえるためのコストが発生しないのは、金銭的にも心理的にも気軽に公演を打てる一助になっているのでは?と感じています。

オンライン公演の【ネガティブ面】

スマホだけで参加するのは厳しい

これは謎解きの公演で感じたことなんですが、公演の密度を担保するためには、映像やキャストの反応等、情報を断続的に配信するのが不可欠。参加者は与えられる情報を常にキャッチしながら手元の謎に挑む必要があります。


そんな時、手元に映像の映るデバイスがスマホ1台だと難易度が爆上がりすると思います。
例えばの話ですが、謎の答えを別途登録フォームに入力する必要があった場合、見ていた映像を一旦停止し、アプリを切り替えて登録フォームを呼び出し、答えを入力、指示文を読んだ後に、映像に戻ったときに、その間の情報を得られていない ことになります。もしその時に重要なセリフをキャストが話していたら…そう考えると恐ろしいですね。


製作者だけでなく、参加者側も、ゲームを100%楽しむためにある程度環境を整える必要がありますね(ちなみに私はPC・タブレットの2画面体制でプレイしています。)

回線の弱さと解像度

参加環境関係でもうひとつ。

チームで参加している場合、 誰かの回線が弱いと会話がぶつ切りになったり、映像がフリーズしたりして、コミュニケーション不全の要因となります。加えて回線が弱い当人は普通に他の人の声が聞こえるので、自分の状態に気づけないことが多い。
それでどんな結末になっても責めはしませんが、できれば安定した環境で参加して、気兼ねなくプレイしたいですよね。
積極的な声掛け(苦情じゃないやつ)が必要になってくるのではないでしょうか。

逆に製作者の方へのお願いとしては、なるべく高解像度で配信をしてほしい。たまにスマホで撮った映像を、ガビガビのまま配信しているところがあって、本編とは別の所でストレスを感じることがあり、非常にもったいなかったので。

これ、リアル公演でよいのでは?

ごくたまにですが、 普段の公演をそのままオンライン公演に転用したかのようなものがあります。プレイ中はもちろん楽しいんですが、終了後に「あれ?これって店舗でやっても成立しちゃうのでは?」と、何とも言えない感情に包まれるときがあります。個人的には、せっかくならオンラインならではの捻りをひとつぐらいは取り入れていただきたい。

ただ中華麺とスープを分けたものを、つけ麺といって出されても、それは別物ですよ。
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これから期待しかない

こんな感じでいくつか所感を述べましたが、オンライン公演が盛んになってまだ2ヶ月、これからどんどんとブラッシュアップされていくことでしょう。個人的には、コロナが終息した後でも、オンラインの公演の需要は全然あるのではないかと感じます。

これからも、私たちの度肝をぬいてくれるイベントがたくさん出てくれると嬉しいです。