【謎解き感想】PSYCHOS

全国150万人の”紙たばこから加熱式たばこへ変えた”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在開催されているオンライン公演
『PSYCHOS』に挑戦してきました! 

【ストーリー】
「サイコスで最高にスッキリ!!」

一度使うだけで頭がスーッと軽くなり
脳の潜在能力を引き出すことができるという電子タバコ「サイコス」

ポスティングされていたチラシに書かれていたのは
怪しい電子タバコの宣伝であった。

そんなものが本当にあるのか?
半信半疑のまま、あなたはチラシのURLにアクセスすると、そこには・・・
 


【プレイ方式】
タイプ :オンライン型
制限時間:60分
人 数 :1人~(今回は1人で挑戦)

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
謎の煙草にはご用心

ざっくり感想

「誰もがヒーローになれる」をコンセプトに脱出・謎解きゲームを企画する団体テクニコテクニカの旗揚げ公演
基本的に大阪を拠点とする団体さんとのことですが、こけら落とし公演である本作をたくさんの方に体験してほしいとのことでオンライン公演にしたそうです。英断。


さて『PSYCHOS』のテーマですがキービジュアルにもあるようにタバコ、それも電子タバコを巡る物語となっています。


「一度使うだけで頭がスーッと軽く」「脳の潜在能力を引き出す」など、なにやら摂取されるのはニコチンやタールだけではない様子。むしろ電子ドラッグ的なサムシングを感じます。

それが顕著に出ているのが公演のOP
ネットに都市伝説的に出現する「サイコスに関するデータ」。
登場人物である私たちがそれを焦がれ、追い求めるさまを、怒涛の勢いで差し込まれる文章と緊迫感のあるBGMで語りかけてきます。吸う前から禁断症状出てるんじゃないのこれ。
そしてラスト、BGMが終わりかける瞬間に表示される「○○されました・・・」の文字。

まるで世にも奇妙な世界に取り込まれてしまった後のような、そんな余韻をこちらに与えてくれるのです。なんて完成度の高いOPなんでしょう。



オンライン公演のため司会や制限時間の提示などはZOOMを使って進行
その他の謎解き部分に関してはオリジナルのWebサイトを用いて遊んでいきます
Webサイトのデザインもキービジュアルと同じようなテイストで固められ、テーマを大事にしているとてもしっかりした作りになっていました。
それ以外にも謎のギミックに関してあれやこれやが使われており、めちゃくちゃコストが掛かっているなという印象。テクニコテクニカ、最初から出し惜しみしません。


Zoomでは60分間とあるキャラクターが物語を回していくんですが、時折こちらとコミュニケーションをとったり、謎解きに必要な情報を提示してくれたりして遊んでいるときの温度感が良かったですね。
とくに今回のコンセプト的に喫煙者にとっては常識だけど…みたいな部分もあるので、そのフォローは大事だったのではないでしょうか。


また、タバコ知識のある人なら思わずニヤリとしてしまう小ネタもたくさんあり、この時ばかりは元喫煙者であることに感謝をしました。緑色のやつが好き。

謎の感想

『PSYCHOS』の謎は序盤からこちらをギョっとさせてきます。
最近謎解き力が落ちている自分にとっては非常に恐ろしい状況。
とはいえある種の魔法が掛かることによっていつも通りの感じでスタート。いやぁこの感覚はとてもフレッシュ。

個人的には魔法が掛かる前と後の景色が違いすぎたので、ここは同じテイストのマイルドバージョンにしたほうがより面白かっただろうなと思ったり。


先程も述べたように謎だけでなくシステム面もかなりコストが掛かっており、謎を解く手法やギミックはバラエティに富んでしました
私たちの「あんなこといいなできたらいいな」が実際にできます。
それでいて謎自体はテーマが統一されているってオシャレ過ぎませんか。


ちょっと気になるのは、一部に意図せずメタ解きができそうな部分があるところ。
その部分のロジックって、謎解き好きにとってはフィレステーキみたいな部分だからそれを意図せずにスルーしてしまうのはもったいなさそう。


難易度はそこまで大変ではなく(一部苦手な分野の謎がありつつも)サクサク進め、なんやかんやで無事にクリアすることができました。


ヒントも段階を踏んで見られる構造になっており丁寧な作り。推奨時間も提示されているため、困ったら使うのは全然OKだと思います。

60分間きっちり『PSYCHOS』の世界を堪能できました。
サイコー!(これが言いたかっただけ)

おわりに

テクニコテクニカのこけら落とし公演『PSYCHOS』
エンドロールの制作陣をみて納得しましたが、もはやベテランの風格すら漂わせる地固めの強い作品でした。
それでいてオンラインでできる限りの意欲的なシステムを導入してみる遊び心も持ち合わせており、これから期待しかない団体ですね。
今後もコンスタントに公演を発表するとのことで、首を長くしながらウォッチしていこうと思います。