【ボードゲームレビュー】 上から来るぞ!気をつけろ!『凶星のデストラップ』

全国150万人の"在来宇宙人"の皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は以前ボドゲをしていた時に友人が持ってきてくれた、変則型対戦ゲームのご紹介です。

『凶星のデストラップ』

凶星のデストラップ 完全日本語版

【ゲーム概要】
星間飛行中ひょんなことからとある惑星に不時着してしまった我らが特攻野郎Xチーム。
何とかして宇宙船を修理しようと試みるものの、作業は難航。 幸い救助信号を送ることが出来たので、後は周りを探索し安全を確保しながら救援が来るのを待つばかり。


しかし・・・どうも周りの様子がおかしい。我々以外にも「ナニか」がいる気配がする。

なんとこの星は、正体不明のエイリアンが潜む「デストラップ惑星:アルテミア」だったのだ! 果たして我々はエイリアンに襲われることなく、無事にこの惑星を脱出できるだろうか。

【プレイ環境】
人数:2~7人
時間:30~45分
年齢:10歳以上


≪一言≫
プレイしていてあの映画しか浮かびませんでした

翻弄されているのはいったい誰?情報を読み切る変則心理対戦ゲーム

なんだかゲーム概要がB級映画の予告みたいになってしまいましたが、大体内容はこんな感じ。
パッケージの宇宙をバックにした禍々しい両眼も最高ですよね。

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このゲームの特徴はなんと言ってもその特殊なプレイスタイル。
各プレイヤーが協力してクリアを目指すのはもちろんなのですが、プレイヤーの内1人は遭難者に擬態したエイリアンとなり、遭難者である他のプレイヤーを狩る側 となります。つまり、エイリアン1人VS遭難者複数名という変則的な対戦ゲームなのです。

ちなみに原題は『Not Alone』なんですって。意味深ですね。


遭難者側のプレイヤーは1~10まで番号が振られた探索地カードの内、1~5までを各1枚初期手札として所持します。その後遭難者達は、自分がどの場所に探索に行くかを相談。探索地には様々な効果があり、プレイヤーに良い影響を与えてくれるでしょう。 しかし!その相談内容はエイリアンに筒抜け!エイリアンに場所を悟られないように探索地カードを場に伏せましょう。
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探索地のカード。惑星アルテミアのおどろおどろしい雰囲気が伝わります

遭難者のフェーズが終われば今度はエイリアンのフェーズとなります。
エイリアンは先ほどの相談内容を参考に、遭難者がいそうなところにエイリアンの顔が描かれている「エイリアンマーカー」を設置し、物陰に潜みその時を待ちます。
このエイリアンマーカーがいわゆる「グレイ」タイプのデザインで、不気味ながらもどこかユーモラス。

両者の準備が整ったら、遭難者側のプレイヤーは伏せたカードをオープン!
エイリアンの襲撃を回避できたプレイヤーは無事その場所を探索し終え、別の探索地カードをゲットしたり、救難信号のバッテリーを強くして救援を早めることが出来ます。
逆にエイリアンマーカーが設置されている場所を探索してしまったプレイヤーは、エイリアンが急襲!ペナルティとして意志力を1つ削られ、探索地の効果も得ることができません。加えてエイリアンのトークンが1歩前進し、ゲームオーバーのカウントダウンが早まります。


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画像上部にある帯状のボードが各勢力の進行状況。相手側よりも先に星型のマークに到達できれば勝利です。
左側のエイリアン勢力のほうが星までのマスが少なく、圧倒的な優位性を持っています。


ゲーム中にはエイリアンが使用し遭難者たちを邪魔してくるカードや、遭難者側が使用することで、エイリアンの襲撃を防いだり、状況を有利にするサバイバルカードなどがあり、より高度な心理戦を繰り広げることが出来ます。

プレイしてみて

私は今回遭難者側でプレイしたのですが、相談した内容がエイリアン側に筒抜けなので、常に自分が襲われるのではないかというスリルと隣り合わせ。たまに相談した内容を無視して探索地カードを伏せ、エイリアンを出し抜く高度な心理戦を繰り広げたり、襲い、かいくぐり、一矢報いるの関係はまさに映画の「エイリアン」を自分で体験しているような気分でした。




遭難者側は1人につき1枚必ず探索地カードをセットしなければならないので、総プレイ人数が多ければ多いほどエイリアン側が有利になるシステムだと思います。特に序盤は5通りしか選択肢がないので、4人プレイ時でもエスパー力の高いエイリアンだとバシバシ襲われます。7人でのプレイでしたらあっという間に強襲され、気がつけばゲームオーバーなんてこと…。

エイリアン側のプレイヤーはゲーム中始終ニヤニヤしっぱなしだったので、次回は是非エイリアン側でプレイして優越感を味わいたいと思います('ω')

凶星アルテミアで生き残るのはヤツか、我々か。