【ボードゲームレビュー】『Assassin's Crisis(アサシンクライシス)』

全国150万人の”教団"の皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回はみんな大好き暗殺をテーマにした、相思相殺心理戦カードゲーム のご紹介です。

『Assassin's Crisis(アサシンクライシス)』

アサシンクライシス Assassin's Crisis

【ゲーム概要】
 このゲームは全員がアサシン(暗殺者)となって他のプレイヤーと対戦して遊ぶゲームです。
自分以外のプレイヤーを3回暗殺することで勝利できますが、他のプレイヤーも自分を暗殺しに来ることを考えながらプレイしなければなりません。
他のプレイヤーに暗殺を試みる「Assassinate」カード、暗殺を確実なものにする「Track」カード、他のプレイヤーからの暗殺を防ぎつつカウンターを狙える「Hide」カードの3種類のカードを使いこなし、
勝利を目指しましょう。

【プレイ環境】
人数:2~5人
時間:5~15分
年齢:10歳以上


≪一言≫
三すくみ要素+心理戦ゲーム。某暗殺ゲームライクなデザインがGOOD

ざっくりプレイ方法

1. 各プレイヤー好きなキャラクターカードを選択する
2. 自分以外のターゲットカードとアクションカードを手札にする
3.手番決定フェイズで自分の手番を決定する
4.全プレイヤーはアクション決定フェイズをおこなう
5.手番の順にアクション実行フェイズをおこない、結果を処理する
6.アクション実行フェイズで暗殺に成功したプレイヤーは得点チップを受け取る

7.3.4.5.6の工程を繰り返し、得点チップを3つ獲得したプレイヤーの勝利

真実はなく、許されぬ事などない

『Assassin's Crisis(アサシンクライシス)』は、ゲームマーケット2020春で頒布される予定だったゲーム。
コロナの影響で会場での販売はありませんでしたが、ネットで販売しているのを購入しました。
製作はゲームデザイナーの右寺 隆信氏が手掛けています。


こちらが箱の表面。
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中央にタイトルロゴを配置し、余計な情報を入れないシンプルなデザイン。
血のごとく赤と黒が混じり合う幾何学模様が、無機質さと不穏さを醸し出しています。


デザインと言えば、このゲームのデザインは某海外製暗殺者ゲームリスペクトを多分に感じますね。 私もそのゲームの大大大ファンなので、率直に嬉しい。
文字のフォントとか、カッコよさがにじみ出てますもん。最高です


『Assassin's Crisis(アサシンクライシス)』プレイヤーが暗殺者となり、同じ暗殺者である他のプレイヤーを暗殺していく ゲーム。
彼らにはコードネームが振られており、「Ghost」「Siren」「Werewolf」「Dragon」「Chimera」と、この世には存在しない生物の名で呼ばれています。
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さすが影の者と言ったところでしょうか。


ゲームは以下のフェイズで進行

手番決定フェイズ

各ラウンドの手番は、オーダーカードの数字が小さいプレイヤーから始まります
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第1ラウンドはオーダーカードをシャッフルして完全にランダムで決定しますが、
第2ラウンド以降は、前ラウンドのアクションカードの内容で順番が決定します。


アクション決定フェイズ
全プレイヤーはターゲットカードとアクションカードのそれぞれを裏向きに伏せて場に出します。暗殺者が標的を定め、行動をとるイメージですね。
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ゲーム中の勝敗を決めるアクションカードは3種類。
他のプレイヤーに暗殺を試みる「Assassinate」
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同時に出したターゲットカードのプレイヤーを暗殺します
ターゲットのアクションが「Hide」以外なら暗殺成功。これが無いと始まりません。


暗殺を確実なものにする「Track」
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同時に出したターゲットカードのプレイヤーを追跡。 このラウンドで自分が最後まで生存していた場合、次のラウンドで「Assassinate」を出すと相手が「Hide」を出していても暗殺が成功する。重要なカード。


他のプレイヤーからの暗殺を防ぎつつカウンターを狙える「Hide」
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潜伏しつつ、同時に出したターゲットカードのプレイヤーを警戒。他のプレイヤーから暗殺を受けた場合その暗殺を無効化します
また、 暗殺をしてきたプレイヤーのターゲットカードを同時に出していた場合、カウンター暗殺となり逆にそのプレイヤーを暗殺するスタイリッシュキルが可能。強いうえに使いどころさんが大事。


アクション実行フェイズ

オーダーカードの1を持っているプレイヤーからオーダーカードを公開し、アクションカードを表にします。
アクションカードが「Assassinate」の場合、同タイミングでターゲットカードをオープン。
暗殺の対象者がこの時点で生存していた場合、対象者のアクションカードを表にします。
アクションが「Hide」以外だった場合はそのまま暗殺成功。得点チップを獲得。
アクションが「Hide」だった場合は、ターゲットカードをオープン。それが「Assassinate」実行者だった場合はカウンターキルが成功します。


その他、実行者のアクションカードが「Track」だった場合はターゲットカードは表にせず、次のラウンドでは「Track」カードをそのままに、「Assassinate」もしくは「Hide」を場に伏せます。
ターゲットカードは変更できません。


第2ラウンド以降は、 前ラウンドに出したアクションカードが「Track」>「Hide」>「Assassinate」の順に早く行動できるようになります。

「Assassinate」は強力ですが、それゆえに次のラウンドでは順番が最も遅くなるので、注意が必要です。

勝敗

「Assassinate」、もしくは「Hide」での暗殺に成功すると、得点チップを獲得します。
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この得点チップを3点獲得したら最強の暗殺者として勝利します。このまま闇の世界へ飛び込みましょう

プレイしてみて

1ラウンドが短く、10分もあれば勝敗がつくゲームなので、ボドゲ会の導入や重量級と重量級の間に挟むゲームとしてピッタリ
サクッと終わるのでリプレイ性も高く繰り返し遊べるもの魅力的。


3種類のアクションとターゲットカードの組み合わせが思ったよりも心理戦の幅を広げます。追跡で確殺しようと思ったら横からサクッと刺されたり、
こちらに注意が向いていないことを見越して暗殺を出したら潜伏でいなされたり、
ターゲットをすでに暗殺されてしまったりと、
バラエティに富んだ展開になりやすく、わいわいと盛り上がれます


加えて心理戦特有のヒリつきももちろんありまして。
特に勝利点を2点ゲットしてからのドキドキ感は格別の一言。
さっさと暗殺するのが一番なんですが、潜伏してカウンターで勝つのがカッコいいんじゃないかと邪な心が囁いて、結果空振りからの別プレイヤーに先を越されるトホホな場面も。


個人的には4人で遊ぶのが、お互いの手の内を考えられるギリギリのラインかなと思います。5人だと適当に刺しても結構勝てる印象。

ブラフで相手を転がすよりも、ロジックで勝ちたい人におススメです。