全国150万人の"ホラー映画は顔を覆った指の隙間から観る派"の皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回は、方南町オバケンにて開催されていた
『顕現Ⅱ』についての感想を書いていきたいと思います。
【ストーリー】
あの日起きたできごとから数日後、
私(僕)は奇妙な現象に悩まされていた。
視線を感じたり、誰もいない場所から声が聞こえたり、
日に日に私の身体は疲れ蝕まれていった。
そこで私は彼女に連絡を取ることにした。
「窪田加奈」
あの霊媒師について行った同級生。
彼女ならあの霊媒師の行方を知っているはず。
話によるとあの霊媒師は悪魔の情報をつかみ、
とあるビルに向かったらしい。
私(僕)はすがる思いでそのビルに向かった。
《一言》
物語中の行動が私たちの運命を決める。オバケンイベントの中ではエンターテインメント性が高く、ホラー要素が抑えめ。
『顕現』シリーズとは
以下公式サイトより引用です
今年3月に「畏怖咽び家」で開催した期間限定特別お化け屋敷。
行方不明の親友を探す学校の友達の女の子を助けるために、とある古民家に足を運ぶこととなった。
その真相を探る中で様々な出来事に巻き込まれていきます。
というのが「顕現」物語です。
今回開催する「顕現Ⅱ」は「顕現」と物語を共有する続編となります。
イマーシブなどの物語没入型ホラーコンテンツの進化系として
お客様自身が登場人物として参加してもらうだけではなく、
登場人物として物語の中で判断し行動しその世界で生き延びていただきます。
是非物語の登場人物となり、共に協力し、困難に立ち向かってください
引用ここまで。
ネタバレ解禁につき、ここからガッツリネタバレ感想を書いていきます。
気にされる方はバック推奨です。
気にされない方は少し長文ですが、お読みいただけると嬉しいです。
怪異渦巻くマンションへ
オバケンのチケットを購入すると集合場所が記載されているのですが、今回の集合場所は方南町の駅前。常設イベントである『畏怖 咽び家』と同じようなスタイルですね。けれども会場の場所は咽び家ではない様子。
集合場所に現れた案内員に連れられたどり着いたのはとあるマンション。
私は以前このマンションに来て、とある敵対組織との壮絶な戦いをした記憶があるのですが、それはまた別のお話。
ストーリーによれば、ここに私たちの霊障を解決してくれる十勝十兵衛さんがいるのだとか。
階段を登り、扉を開けるとちょうど廊下の先に十兵衛さんがいるのがわかりました。しかし、追いかけると袋小路に。なぜ…さっきまでは確かにいたのに。実はこの廊下にはとある仕掛けが施されており、その仕掛けを見破ると先に進める仕組みになっています。すでに物語は始まっているのです。
部屋に無事に侵入すると、これまで案内人の方は退場。暗闇の中から扉につっかかりつつ出てきたのは 顕現シリーズでいわば狂言回しの役割を果たす悪魔。世渡さん。
実は私は一作目をプレイしていなかったので、これまでのオバケンのストーリーで見たことないくらい抜けているキャラクターが登場したので非常に面食らいました。いや、面白かったのでいいんです。
彼からこれから役立つであろうアイテムとして「月の石」「水晶」「ペンダント」を受け取り、先に進むことに。重い扉を抜けるとそこは仕掛けが施された古い日本家屋のような場所。
奥に進むと無事に十兵衛さんと合流。
霊障の件を話すと解決してくれるようです。やった。
ところが、来た道を戻ろうとするとなぜか結界が張られていて出られない。だめじゃん。
この場所には人間に危害を加える悪魔がおり、その悪魔を退治しなければここからは出られないのだとか。まずはこのからくり屋敷に隠された魔法陣のかけらを集めつつ、十兵衛さんから借りた悪魔辞典で悪魔の特定を始めます。
会場に散らばるいくつかの情報を集めると、とある悪魔が候補に浮上します。ですが、十兵衛さんはこんなことも言っていました 「いまここには【最低】一体の悪魔がいる」と…
魔法陣を完成させ儀式を終えると、鎧をまとった悪魔が登場。こちらに襲いかかってきます。
対処方法がわからない私たちに変わってドスを片手に立ち向かう十兵衛さん。
悪魔と一緒に廊下に消えたかと思うと、大きな叫び声。そして戻ってきたものは十兵衛さんの首を掲げた悪魔の姿だったのです。そして息もつかせぬまま襲いかかってくる鎧悪魔。
我々の命も危ないと思った瞬間に会場は暗転。光が戻るとなぜかそこには死んだはずの十兵衛さんが。
しかも先程と同じように 「いまここには【最低】一体の悪魔がいる」と同じセリフをしゃべるじゃないですか。
ここで我々はこのゲームが『タイムリープもの』である事を知ります。
そうとなればこちらのもの。十兵衛さんに悪魔の対処法を伝授してもらいます。
この時の十兵衛さんの「どうしたどうしたΣ(・□・;)」と慌てる姿が可愛かったです。
鎧悪魔の対処法である『10万ボルト』を教えてもらった我々は再度鎧悪魔と対峙。攻撃を加えた瞬間苦しみもだえる姿を見て思いました。「やったか」と。
ですが余計なフラグを立ててしまったばかりに、なんと悪魔は電撃を吸収してしまうではありませんか。
私たちはすぐさま手に持っていた悪魔辞典で調べると、条件と合致する悪魔が一体。見えない蛇悪魔が存在し、我々と対峙している鎧悪魔に力を貸しているようです。
そいつの弱点を調べるとどうやら他に苦手な悪魔がいるとのこと。世渡さんからもらったアイテム「水晶」と依り代である鳥の羽を使って儀式を開始。悪魔の幻影を出現させることにより、蛇悪魔をこの場所から退散させることに成功。そのまま出現した鎧悪魔に10万ボルトを食らわせ見事撃退しました。
しかし、それでもこの場の霊障は弱まれど終息する気配を見せません。窓に張っていた氷はその大きさを増し、十兵衛さんの霊力は尽き欠けてしまい絶体絶命のピンチ。
この状況を打破するために、再度屋敷を探索する我々。弱まった霊障の影響で別の部屋へ続く道を発見したり、かなりアクティブに部屋を探し回ります。
天井近くの物入れを抜けると隠し部屋が。その部屋に何か気配を感じ入ってみると、なんと一人の女性が閉じ込められていたではありませんか。
彼女は舞奈さんと言い、ピザを食べに方南町へ訪れたらいつの間にか閉じ込められてしまったようです。でもしっかり者で冷静沈着。「そのペンダントステキですね」と相手を褒める余裕すらあります。
彼女と一緒に扉の閂を外し、外にいる十兵衛さんと合流。
すると十兵衛さんが「お前・・・紅葉かっ( ゚Д゚)!?」と、その子の名前ではない名前で呼び、とこれまでにない激烈な反応。しかし彼女の名前は違うので他人の空似(?)の様でした。
その後、会場からの脱出のためには十兵衛さんの霊力を戻す必要があると分かり、会場内の霊石を人数分探すことに。会場が暗いからくり屋敷ということもあって探索難易度が結構高い。3つぐらい見つけた後に場が停滞していると、十兵衛レーダー(a.k.aスタッフサポート)が炸裂。少し時間はかかりましたがすべて集めることができました。
十兵衛さんを中心に半円をつくり、各自の手に霊石を乗せてさぁ儀式の開始!というところで再度鎧悪魔が登場。しかし、十兵衛さんの霊力がまだ復活しておらず、悪魔を倒し切るとこができません。ここまでか…
「倒すのはだめでも、おとりくらいにはなる!」
大きな声を出し、鎧悪魔の前へ飛び出していく舞奈さん。彼女は悪魔の腕をつかみ廊下へ駆け出していきます。悪魔が見えなくなったところで彼女の悲鳴が響き渡りました。
彼女の決死の覚悟を無駄にしてはいけない。私たちは霊石のちからを増幅させる「月の石」の力を借りて、見事十兵衛さんの霊力を復活させることに成功しました。
そして再度襲ってくる鎧悪魔を撃退。これでようやく物語の終焉が見られそうです。
扉に張られている結界を解こうとした刹那、ふらりと立ち上がる鎧悪魔。
霊力を再び使ってしまった十兵衛さんが敵うはずもなくボコボコにされてしまいます。
その光景を目の当たりにして恐怖に慄く私たちに悪魔が向かってこようとした刹那、後ろから舞奈さんが登場…ってなんか姿変わってませんか?
「ようやくこの体にも馴染んできたというのに、フルーレティ(鎧悪魔の事)!我々の顕現にはこの男(十兵衛さん)が必要だと言っただろう?」と新人社員に説教する部長のようにガンガン怒る舞奈上司。
鎧悪魔も反論できずめっちゃしょんぼんりしているし、私たちも何を見させられているのか分からず頭がクラクラするしで、深い話があまり入ってきませんでした。
ともかく、これまでの話しは全て舞奈上司達悪魔がこの世界へ顕現するために仕組まれていた罠だったと判明。驚くわたしたち。
鎧悪魔が退場し、舞奈悪魔と私たちだけになった瞬間、倒れていたはずの十兵衛さんの口が動きます。
「俺はこの日をずっと待っていたんだ!」
先ほどまでの十兵衛さんの雰囲気ではなく、とても荒々しい口調。
舞奈悪魔とのやり取りが続くうちに両方の声にどんどん加工が加わっていき、もはやどちらが悪魔なのか、両方とも悪魔なのかが区別尽きません。
退却した舞奈悪魔を追うために十兵衛さんが屋敷の奥へ消えたところで、地面にいつの間にか落ちていたiPhoneから着信が。
なんと電話先の主は顕現Ⅰに登場した加奈さん。
彼女の話を聞いたところで…
to be continued…
となりゲームが終了。
見事なくらいズバッと終わりました。
振り返って
最初に辞典で悪魔を特定しようとしたとき、多少の違いはあるとはいえ3体の悪魔が候補に挙がりました。私たちはそこからどの悪魔がいるかを特定していったのですが、十兵衛さんの言葉通り、この場所には3体すべての悪魔がいたのですね。
物語中違和感が結構あったので舞奈が悪魔である可能性が高いのは承知だったのですが、私たちのチームはそこまで追求できませんでした。より深く確証を得ていたら、物語が違ったものになったかもしれません。
物語上使いどころが分からなかったペンダントは、 「記憶を保持したままにできるペンダント」だということが、感想戦で出てきた世渡さんからの発言で判明。なるほどなぁ~。
ラストの展開で、十兵衛さんも何かにとりつかれているような演出が入っていましたが、もしかしたら次回作では悪魔VS神のようなラグナロクものになるかもしれませんね。
サブタイトルの「夢幻の邂逅」は、今回の悪夢のような体験と、ループする「無限」地獄を表現しているのかもと感じました。
プレイ後、ストーリー展開やクリア時間によってランクが変わる紙をもらいました。
今回私たちのランクはB。
確かにループしすぎた部分が多く、もう少し早めに段取りを組んでいればAやSがとれたかもしれません。でもその分たくさん十兵衛さんと話せたので満足。
うっかり顕現Ⅱから参加させていただきましたが、目の前で繰り広げられるストーリーが面白く、私たちもその物語の一員ということで、物語の最果てを観測しなければならない義務が発生してしまいました。嬉しい。
次回作がいつになるかまだ分かりませんが、告知がでたら即体験しに行きたいと思います!
※探索中物語と関係ないアイテムを手探りで触ってしまい、「やべっ」と思って見ずに戻したのですが、どうやらそれがエクストラお楽しみアイテムだったようです。やっちまったぜ…