【怖い絵 感想】星と怖い神話 怖い絵×プラネタリウムで 美と恐怖の共演を感じた

全国150万人の”高層マンションはエレベーター待ちが大変と思っている”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回はプラネタリアTOKYOで上映されているプログラム
『星と怖い神話 怖い絵×プラネタリウム』の感想を書いていこうと思います。

【ストーリー】
実は陰惨で恐ろしいエピソードの宝庫でもあるギリシャ神話。その恐ろしくも愛憎あふれる魅力的な物語の数々は、歴代の画家たちの想像力を大いに刺激し、多くの名画が残されました。
本作では、そんな名画に描かれた人々や空に浮かぶ美しい星座に隠された物語を紹介します。

その多くがギリシャ神話に由来する星座の本当は恐ろしい物語を知ることで、いつも見上げていた星空が違って見えてくるかもしれません。
星と絵画の世界に没入し、知的好奇心を刺激する今までにないプラネタリウム作品です。


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星を見るだけじゃない、空間としてのプラネタリム

有楽町線から徒歩3分程歩いた場所にあるプラネタリアTOKYO
上空を見上げるドーム型形状を存分に活かしたプログラムが特徴で、かつて私たちが観ていた宇宙や星座の話はもちろん、今回の美術鑑賞をテーマにしたものや映像に特化したドラマ、はてはライブ映像なども寝ながら見ることができる、プラネタリムの魅力を再認識できる施設でした。



有楽町という立地からか大人の雰囲気がそこら中に漂っていて若干ビビってたんですが、会場は落ち着いた劇場といった感じで、エントランスのオシャレさや星の煌びやかな装飾に見入っていたらあっという間に公演の開始時間になっていました。



『星と怖い神話 怖い絵×プラネタリウム』を上映するDOME1はゆったり座れるチェア席の他に床に置いたビーズクッションにゴロっと寝ながら見るスタイルが選べます
座席の見え方的にもクッション席の方が人気ある感じでしたね。深くクッションに沈み込みながら、リラックス状態で観覧できます。怖い絵の話だけど。

あとこれだけは言っておきたいんですが、上映が始まる前に流れるプラネタリア東京のオリジナル映像が本当に素晴しかったんですよ!木々の茂る森から始まりドンドンと引いていく視点。それが見ている側からすると昇っているのか落ちているのかわからないような、とにかくふわふわとした感覚がありました。この映像を観れただけでもうチケット代がいくらか戻ってきたと思いましたね。

待機中の映像も素晴らしい

アナタも知っている名画に隠された、恐怖の物語

さて本題の『星と怖い神話 怖い絵×プラネタリウム』
こちらは2017に好評を博した「怖い絵展」の特別監修者である中野京子さんが解説・監修を務めるプログラムとなっており、特に星座と関連が深いギリシャ神話と、それをモチーフとした絵画が紹介されます。



紹介の順序も凝っており、最初は開催時期に合わせ天の川をモチーフにした絵画の解説から入るのですが、そこから描かれている人物の逸話に話がフォーカスされていき、その人物が描かれている別の絵画へと解説が進んでいきます。
複数にまたがって紡がれる絵画と人物と解説の数珠つなぎが魅力であり、途中で話が途切れることがありません。
特にギリシャ神話は愛の話だったり怨みの話が多いので、下世話な私にはとてもタメになりましたね。


登場する絵画も有名どころが多く、人生の中で一度は見たことがあるので「えっこの絵にそんな話が(゚A゚;)ゴクリ」となることうけあい。
ちょっとだけネタバレですが、ゴヤの作品として有名な「我が子を食らうサトゥルヌス」がべつの画家によって既に描かれていたという話はこれまで知らなかったのでめちゃくちゃ衝撃でした。
あまりにびっくりしてちょっと体起こしちゃいましたもん。


怖い絵と言いつつもヴィーナス誕生がメインヴィジュアルにある通り、ダイレクトで怖い感じの絵は少な目
ホラー目当てで行くと意外と肩透かしを食らうかもしれません。1ヶ所意図的なビックリポイントはありましたけど。

まぁ怖いのはそこに描かれているストーリーであると割り切れば俄然面白みが増しますし、次はどんな絵画が来るのだろうという”怖いもの見たさ”もという欲求も満たされ、なにより寝転がりながら絵画の解説が見れるという特異なシチュエーションが面白いと思います。


1つ残念な要素があるとしたら上映時間の短さ。
OPを合わせても1時間弱ぐらいだったので、体感あっという間でした。普段のプラネタリムを考えると長い部類に入ると思いますが、興味深い題材だったので、もっと見ていたかったですね。

おわりに

『星と怖い神話 怖い絵×プラネタリウム』を鑑賞した後は、次のプログラムが始まるまでDOME1が解放され、チケットを持っている人は中を自由に見ることができます。
そこでは本格的に星空を見上げられ、スタンダードなプラネタリムを楽しめたのも良いポイント。
この時にチェア席も試したのですが、やっぱり個人的にはクッション席が良かったな。

写真撮影タイムがあるのも嬉しい


そんな感じで、手軽に怖い絵展のエッセンスを楽しめるプラネタリムの感想でした。
興味のある方はぜひ観に行ってみてください。