【謎解き感想】封鎖された人狼村からの脱出

全国150万人の”封鎖された経験のある”皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在SCRAPが開催しているオンライン公演
『封鎖された人狼村からの脱出』に挑戦しました!

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【ストーリー】
昼は人間の姿で村人にまぎれ、夜は狼となって人を襲う怪物、人狼。
その被害を防ぐために、村では様々な対策措置が取られた。
外出制限。村人同士の監視。そして村の封鎖。

しかし、ある夜、人狼のおぞましい遠吠えが村中に響く。
翌朝、村はずれで血まみれの遺体が見つかった。

「この中の誰が人狼なんだ?」

村人たちは身の安全を守るため、
通信機能を持つ水晶を使って、自宅からのリモート会議を始めた。
あなたは、疑い、ののしり合う村人たちの議論に 、
注意深く耳をかたむけなければならない。
そして、わずかな仕草も見逃してはならない。
隠された嘘を見破るために。
人狼を見つけ出し、生きのびるために。

村が滅ぼされるまで、残された時間はあと数日。
あなたはすべての謎を解き明かし、この村を救うことができるだろうか?


「封鎖された人狼村からの脱出」制作者座談会 第1弾【制作に込めた想い】


【プレイ方式】
タイプ :オンライン型
公演時間:無制限
人 数 :1人~(今回は1人で挑戦)

今回私は謎解きに成功しました!

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
まさに原点回帰。新しくもあり懐かしくもあるあの村へ、いざいかん。

ざっくり感想

『人狼村からの脱出』。それは謎解きがまだ一大コンテンツとして世間に知られていない時代から、SCRAPが公演していたタイトル(初演はなんと2011年)。
その後も幾多の再演が行われ、同タイトルを冠したゲームブックの発売公演の内容をパッケージ化したDVDの販売『リアル脱出ゲームオンライン 新・人狼村からの脱出』の開催など、SCRAPの歴史には常に人狼村が存在していました。

人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される (脱出ゲームブック)

人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される (脱出ゲームブック)

  • 作者:SCRAP
  • 発売日: 2012/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



『人狼村からの脱出』シリーズは、SCRAPが新しい分野に挑戦するための起点。そして立ち返るための原点 なのだと思います。

そして2020年。望むと望まざるに関わらずSCRAPが新しい表現方法に挑戦しなければならない時代がきてしまいました。
『封鎖された人狼村からの脱出』は、そんな必然性によって生まれた作品なのです。


『封鎖された人狼村からの脱出』は、リアル脱出ゲーム史上初のオンラインで遊ぶために作られた完全新作。動画を見ながら謎を解いていくスタイルで、チケットを購入したらすぐに始められます。開始時間や制限時間にとらわれず、かなり自由に遊べるのが魅力


また、冒頭には司会進行役としてSCRAP代表である加藤氏が登場。
DVD版『人狼村からの脱出』を彷彿とさせる演出に心底痺れました。
劇中流れるBGMやOPのアニメーションなど、往年のSCRAP要素がふんだんに詰め込んであり、とても懐かしい気持ちに。
あの「コトコト……」って音を聞くだけで、なんとも緊張感が漂いますね



「人狼」と名がつくだけあって、この村が封鎖されてしまった元凶である人狼を見つけ出すのが我々に課せられた任務
自分を含めた計10名の登場人物は、WEB会議のようなシステムを使って話し合いをおこない、人狼をあぶりだそうとします。

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1つの公演で9名ものキャストが揃うなんて、これまでなかったんじゃないでしょうか。めちゃめちゃ豪華。

1日目は事態の緊急性に驚きつつも冷静に対処していた村人たちも、
2日目、3日目と日を追うごとにどんどんと疑心暗鬼は増すばかり。互いの行動を監視し、ともすれば自分の行動は棚に上げて他者の糾弾をおこなうなど、姿の見えない人狼にみな恐怖していきます。


そんな彼らをみて私が感じたのは、「なんだ、現実じゃん」ということ。


人が話す情報をどこまで信用すればいいのか。自分たちの選択は果たして正しいのか。
状況が改善されない中で、次第に憔悴していく村人たちは、まさに現在を生きている私たちそのものなのです。
その視点から見ると、 今回の公演はなかり皮肉が効いていてブラックな公演とも言えます。中盤以降の展開はまさに悪夢そのもの。こうなってはいけないと、少し自分を戒めました。

謎の感想

通常の人狼ゲームと同じように、毎日開催される会議で出た情報を蓄積していく部分と、いわゆる小謎的な部分が並列して出題されるため、ボリューム自体は結構なもの。

ただ、基本的に手元にキットが存在しないからか、謎の難易度はかなり控えめ。
謎解きのいわゆるベタ問のような謎が大量に出てくるので、 謎解き初心者が様々な問題のパターンを覚えるのにぴったりではないでしょうか。
これをサクサク解けるようになったら、あなたも立派な謎解き中毒者です。


とはいえ、ラストの問題は歯ごたえがあり、これまでの情報をきちんと整理しないと正解には辿り着けません。その後の展開はぜひその目で確かめてほしい。


また、謎にかかわる部分なので詳しくは言えませんが、キャストの動きが謎解きのギミックに使用されている箇所もあり、いろんな意味で見ごたえがある仕上がりになっています。
あれはどういう仕組みになっているんでしょうか。キャストの尋常じゃない努力だとしたら、これでギネス記録を狙った方が良いと思います。


「何人でも遊べる」を売りにしているこの公演ですが、難易度の事を考えると、2人でちょうど良く、3人以上だとサクサク進展しすぎちゃうかな。といった感じ。
ぶっちゃけ物語に没入して楽しみたいなら、1人でプレイするのがおすすめです

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あと、あそこまで人狼村からの脱出DVDに寄せるなら、ラストは「ざまぁみろ」でお別れしたかった…(面倒くさいオタクごころ)。
それでは。