全国の150万人の"国際サンタクロース協会日本支部"の皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回は先週末COFFICE門前仲町で開催されていた
『「サンタ姫を助けだせ!」を助け出せ!?』に挑戦してきました!
【ストーリー】
またしてもサンタ姫がさらわれてしまった!
あなたは勇者パーティの一員となって
魔王を倒し、サンタ姫を助け出して……。
今年で第8弾となる「サンタ姫を助け出せ!」
またしてもさらわれる季節がやってきた。
果たして今回はどうさらわれるのだろうか。
そして、あなたの前に待ち受けているものとは!?
【プレイ方式】
タイプ :ホール型
制限時間:60分
人 数 :6人1チーム
今回私は謎解きに失敗しました!
個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点
≪一言≫
様々な視点を横断する、怪作であり傑作
ざっくり感想
『サンタ姫』シリーズは、謎解き制作団体のNAZO×NAZO劇団が主宰するクリスマス期間限定の謎解き公演。今年で8年目を迎えており、かなりの長寿&人気公演です。
私自身は過去何度かNAZO×NAZO劇団さんの公演に参加しており、その都度惜しくも脱出に失敗していたため、個人的にはあまり相性が良くないなと感じておりました。
そんな中、リアル友人がこのサンタ姫シリーズの招待券をTwitterキャンペーンでゲットしたので、その幸運にあやかりたいとチケットを購入し、挑戦。
結果、 (自分がプレイしたNAZO劇の公演史上)最高に素晴らしい脱出体験を得ることができました。完全にナーメテーター案件でしたね。
先述したように、このサンタ姫シリーズは今年で8年目。
13日の金曜日然り、長寿コンテンツの宿命は安定感と引き換えのマンネリとの闘い。シリーズを長く続けていくと、必然的に製作者はシリーズの根幹と向き合わなければならないと思います。
そういった意味で今回の『「サンタ姫を助けだせ!」を助け出せ!?』は、 タイトル通り入れ子構造を上手く利用し、とてつもない方法でブレイクスルーを果した意欲的な作品だったのではないでしょうか。
と言っても私自身はサンタ姫シリーズ初体験だったのですが、そう錯覚せざるを得ないくらい素晴らしい出来でした。周りの明らかにシリーズ常連さんっぽい人たちも同様に面喰っていたので、この結論は間違いじゃないハズ! うん。
この公演、私たちがテーブルに集まり、準備を整える前からすでに戦いはスタートしていたんですよ。会場が暗転した瞬間に目の前で起こるとてつもない事態を飲み込めない我々。司会の人が放つ信憑性0の「安全宣言」に会場は大爆笑。
ただこの瞬間から日常と非日常の境が曖昧になっていき、その明確な線引きがなされないままゲームは進んでいきます。 我々はいま何をやっているのか、誰なのか、何が目的なのか、様々な場面で視点というか次元が移り変わり、プレイしながら興奮しっぱなしでしたね。
NAZO劇名物キャストとのやり取りももちろん満載でして、会話有り・協力有り・アクション有りのモリモリてんこ盛り状態。個人的にこれまで「ステップのための作業」と感じていた部分だったのですが今回はだいぶその印象が薄れました。本当に楽しかったです。
最終的には脱出失敗だったわけですが、あまりにも物語にのめりこんだ結果珍しく公演後1時間ぐらい気持ちを引きずってしまいましてね、、、反省会ではうまいけど苦いお酒をたらふく飲みましたよ。
100個の餃子は美味しかったですまる
謎の感想
ほんとに惜しかった!悔しい‼ 良くできている!
詳しくはもちろん書けないんですけど、すべての点を理解して回収していたはずなのに、それを線にする方法を忘れてしまいました。解説を聞いて悶絶。会場から出ても「ワカッテイタ…ワカッテイタハズナノニ(゜-゜)」とさながらゾンビのように徘徊していました。
…うーんなんだかこのブログを書いていたら再び悔しい気持ちが沸々と沸き上がってきました。 少しクールダウンしますね。
ふぃー
落ち着いて話を元に戻します。
面白かったのは序盤に着手しなければならない要素が複数あり、それを同時並行的にしなければうまくストーリーが進まない構成。
そのため、「ここに○○が必要です。」「私が行ってくるので代わりに謎を解いておいてください」「追加要素きました」「××についての情報を集めましょう」「情報の共有しましょう」とテーブルを中心に入れ替え差し替えのかなりバタバタした進行に。正直私は序盤は全然謎解きしてなかったですね。
後半はガラリとテイストが変わり、より深くストーリーに即した謎が展開されていきます。
プレイしてる側はまさに「リアル謎解きRPG」状態。全ての鍵を集めると次のステップが見えていきます。ある意味公演の枠に囚われない様々な演出で、始終笑いが止まりませんでした。
途中で大謎のロジックに気づいてそれが本当に正解だったのは驚きでしたが、まさかあんな手段があったとは…気づけそうで閃かないものですね。
あと最後の映像の所とか、茶番の濃度が急に濃くなった演出も良かったです。その設定今更出てくる!?って感じで。
そんなこんなで初めて挑戦した『「サンタ姫を助けだせ!」を助け出せ!?』は、フレッシュな演出と斬新な着眼点で驚きと喜びを与えてくれる素晴らしい公演でした。体験できて本当に良かったです。
ある意味今回の公演はメタ的な意味でかなり飛び道具的なコンセプトで作成されていると思います。そのため来年はどんなアプローチで来るのか全く想像がつきません。ある意味メチャクチャハードルが上がっていると思うので、期待して待ちたいと思います。
- 作者:長谷川 摂子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: ハードカバー