全国150万人の”パントマイムが得意な”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回は現在リアル脱出ゲーム吉祥寺店で開催されている
『謎の壁からの脱出』に挑戦してきました!
【ストーリー】
町が突然壁によって分断されたあの日から1年が経った。
壁は理由もなく、前触れもなく、突然現れ、
家族も友人も恋人も、壁を隔ててバラバラになった。
あらゆる情報のやり取りができなくなった。
壁は意識を持って我々に攻撃してきた。
近づくことすらできない。
そう、この壁は生きているんだ。
僕たちは1年にわたってこの壁の研究を続けてきた。
その結果ついにわかったことは、今日この時だけ壁に近づくことができるということ。
今から1時間だけ、壁は意識を失う。
その時間で壁に近づき、この壁に隠された謎を解き明かすしかないんだ。
そうすれば壁はなくなり、また元の生活が戻ってくるだろう。
壁の向こう側には仲間がいる。その仲間と協力して謎を解き明かさなくてはいけない。
協力せずに解ける謎は1つもない。
今日この日のために1年間1日も休まず研究を続けた。
僕と君の血のにじむような努力が、この1時間で報われるかどうか決まる。
【プレイ方式】
タイプ:特殊型
制限時間:60分
人 数 :最大4人1チーム
個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点
≪一言≫
口伝えってむずかしーーー!
ざっくり感想
2021年2月より開催されていた本公演。遅ればせながらチャレンジできたのでさっくりと感想を残していこうと思います。
この公演の特徴はなんといっても目の前に立ちふさがる壁の圧倒的な存在感でしょう。
キービジュアルでは赤い壁になにやらチラシや配管などが確認できましたが、実際に目の前にあるそれはいくつもの扉と不可思議な模様で彩られた2.5mほどの少し窪んだ形の壁でした。
これにより背中側以外の3面を使った謎解きが展開されます。
壁の反対側にもおなじような仕掛けが施されており、プレイヤーは向こう側にいるプレイヤーと協力をしながらこの不可思議な状況を突破していきます。
初演が行われた2021年2月といえばまだワクチン接種もまともに始まっていない時期であり、各謎解き団体が一番てんやわんやしていた時代だったと思います。
オンライン公演が一通りの盛り上がりを見せたあと、「じゃあそろそろできる範囲で現地公演をやっていこうか」と誰もが次なるエンタメのアプローチを模索していました。
そんな中で開催された本作は、飛沫感染を緩和するための衝立をいつもの日常が分断されてしまった原因である壁に見立て、それをテーマとして公演として組み込んでいくというSCRAPのクレバーな選択が垣間見える公演でした。
初演の開催地がどこだかは忘れてしまったのですが、おそらくたくさんの壁が立ち並ぶ圧巻の光景だったと思いますが、2023年現在遊べる吉祥寺店では設置されている壁が1つだけの貸し切り公演となっているため、少し迫力はなくなりつつも周りにあまり遠慮することなく体験に没頭できるのがとても良いと感じました。
謎の感想
『謎の壁からの脱出』においてはほぼすべての謎を壁の向こうのメンバーと協力して解いていきます。
自分たちの持つ情報だけでは決して解けないので、積極的なコミュニケーションが求められることでしょう。
また、目の前には大きな壁が立ちふさがっているので、状況報告はもちろん出題される謎や鍵となるイラストの形・色・大きさに至るまで声のみで説明をしなければなりません。
なにも考えずに「もものイラスト」と言っても、果物の桃か鶏もも肉なのかはわからないかもしれないのです。
そのため自分が目にしているものをなるべく詳細に伝える力がとても求められます。
一言も話せずすべてをボディランゲージに頼っていた『ある沈黙からの脱出』と、ベクトルは真逆ですがテーマ性はどことなく似ていますね。
また、壁はステップが進むに連れて少しずつ状態が変化。
それが難関を徐々に切り崩していくような感覚で、間延びするようなシチュエーションは皆無でした。
状態が変化することによってできることも広がりますが、それが落とし穴でもある。そんなドキドキの体験が待っていることでしょう。
普段謎解きに慣れている方でしたらかなりサクサクにクリアできると思います。
私達も1部問題で詰まったものの、全体的には余裕のクリアで成功できました。
「ゲーム後はすべてネタバレになるので先にフォトスポットを開放します」という変な状況で撮った成功写真。
ちゃんとクリアできて良かった。
おわりに
謎を解く時はチームメイトの半数は向こう側にいるのでちょっぴり寂しいのですが、それ故クリアして再会したときの喜びも一層増した気がします。
普段のホール公演にマンネリ化を感じている方、普段と違ったシチュエーションで謎を解いてみるのも良いのではないでしょうか。