【謎解き 感想】貞子 呪いのビデオからの脱出

全国150万人の”高いところが好きな”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在東京ミステリーサーカスで開催されている
『貞子 呪いのビデオからの脱出』に挑戦してきました! 

【ストーリー】
それを見た者は、30分後に死ぬ。
巷で噂される「貞子の呪いのビデオ」は実在するらしい。

呪いのビデオが見つかったと言われている、ある屋敷があった。
しかし立ち入った者は、誰一人戻って来ないという。
噂が気になり、屋敷へとやってきたあなた。
古い一軒家には鍵もかけられておらず、誰の気配もない。
恐る恐る玄関から足を踏み入れると、仄暗い部屋の中には1台のテレビがあった…。

降りかかる様々な霊障と、背後に迫る黒い影。
あれが貞子なのか? そして呪いを解く方法は?
数々の恐怖に耐え抜いて家中を探索し、
あなたは無事にここから脱出することができるのか?


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【プレイ方式】
タイプ :特殊型
制限時間:30分
人 数 :最大4人1チーム

個人的満足度★★★★★★☆☆☆☆ 6/10点 

≪一言≫
全人類待望のホラー公演。30分は短い(血涙)

ざっくり感想

ついにこの時がやってきました。


これまでも現地公演として『呪われた廃工場からの脱出』『かくれ鬼からの脱出』、オンライン公演では『呪い鏡の家からの脱出』と、ホラーと謎解きを組み合わせた作品を多く手掛けてきたSCRAPと、日本では知らない人はいないであろう怨霊『貞子』がついにガッチリとタッグを組みました。


そもそも原作である『リング』からして7日以内に呪いのビデオの謎を解き明かさないと貞子が飛んできて呪い殺されてしまうわけですからね。
設定自体がリアル脱出ゲームとの親和性が抜群に高いんですよ。

まさに鬼に金棒、虎に翼、獅子に鰭(ひれ)と言ったところでしょう。最後のは調べた

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本公演のホラー部分をプロデュースするのはもちろん五味 弘文氏。
個人的には五味さんが手掛けるお化け屋敷は結構怖くて苦手な部類なんですが、裏を返せばそれだけすごい演出を体験できると思ったので友人たちと一緒にチャレンジすることに。

あとホラー公演だと大抵の人が恐怖に脳が支配されて著しく思考能力が落ちるものなので、謎解きパートに関しても結構簡単だろうという予想はなんとなく思っていました。



会場は東京ミステリーサーカスの3F。『呪われた廃工場からの脱出』の跡地です。廃工場の跡地ってちょっと変

そんな変な場所に古い一軒家が佇んでいました。
歴史を感じさせる壁や瓦屋根の一部分がチラリと見え、これから率先して呪われようという私たちを出迎えてくれます。

おなじみの井戸もある

スタッフの方から手渡される心許ない装備とともにいざ入室。
ネタバレになることも多いので割愛しますが特に素晴らしかったのは最序盤の私たちが呪われるシークエンス。
原作とは異なる映像が流れる呪いのビデオ。そしてテレビにとある言葉が映し出されると同時に、文字通り呪いが私たちの方に染み出してくるのです。
想像してなかったアプローチで思わず声を上げてしまいましたね。これを見られただけでも結構価値がありました。


その後は情報を集めたり、デバイスから指示されるミッションをこなしたりしながら、屋敷を言うには広すぎるフィールドを探索していきます。
視界が暗いなか、闇雲に動かなくて済むのはありがたいですね。
ただ、恐ろしいことに貞子の呪いは屋敷中に広がっており、テレビがないところでも霊障としてこちらの肝を潰してくるので結構油断ができない
こちらに直接触ってくることこそないが、それでも用心に越したことはないだろう。


一方で広すぎる一軒家は通常のお化け屋敷よりも圧迫感が少なく、ホラーとしての要素が緩和されていたような気がしました。
各部屋には1チームしか入れないため扉の前で待ち時間が発生してしまうこともあり、緊張が間延びしてしまう感も。逆に言うと覚悟を決めるための時間ということでしょうか。
ちなみに待ち時間があった場合でもデバイスの制限時間は削られることがありません。これは安心設計。


そんな複合的な要素が重なった結果、お化け屋敷としてのホラー度は想像より低く、意外とエンタメ的に楽しむ余裕ができました
ニュアンスとしては『リング』のような湿った恐怖感ではなく、近年の『貞子』シリーズのようなテイストの公演と言った具合でしょうか。時折出てくる飛び道具には肝を潰されましたけど。

貞子DX

謎の感想

前述したようにお化け屋敷で恐怖感に支配されるとどうしても思考能力が低下してしまうもの。
今回はSCRAP側がそれに合わせたのか「〇〇に行って××をしろ」のようなミッションが大半を占め、その指示通りに動けばなんとかなるため謎解き要素が異様に少なく感じました


また本公演の制限時間が30分ということもあり、謎解きが得意の方であればだいぶサクサク進めたのではないでしょうか。
ところで原作だと死ぬまで7日の猶予があったのに、どうしてこの公演では30分なんでしょうか。近年の貞子のアグレッシブさに驚くばかりです。


謎解きとして一応本格的なのは終盤くらい。
提示される謎はとてもシンプルなもので普通の状態であればなんてことない謎なんですが、これまでさんざん怖がされているのですっかり頭が動かなくなっていることでしょう。
自分の中の恐怖心を抑え、いかに冷静に自体にあたっていくのが吉

その場にいた人間としての心理としては、提示される謎の心理的ハードルに高低差があり、なんの気無しに手を出したらそれが成功への鍵だったなんてこともありそう。


個人的にはこれまで遊んだ全てのホラー系公演の中で一番クリアへの可能性が高そうだなと感じました。落ち着けば

おわりに

と言った感じで、ジャパニーズホラーの代名詞とも言える貞子を冠した公演は、お化け屋敷に若干の謎解き要素を加えたテイストの公演となりました。
個人的にはもっと謎解き要素を楽しみたかったのですが、30分公演としてはこれが限界なのかなという感じもします。


他の利点としては、参加する時間帯のチケットを購入すればその1時間の枠の中で出発時間を調節できるので、公演をはしごする時などは便利かも。


ホラー要素が不足しがちな冬。是非挑戦してみてはいかがでしょうか。