【謎解き 感想】東京国立博物館からの脱出

全国150万人の”博物館で1日過ごせる”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在東京国立博物館で開催されている
『東京国立博物館からの脱出』に挑戦してきました! 

【ストーリー】
2022年に創立150年を迎えた東京国立博物館。
あなたはそんな博物館の近くの小さな探偵事務所に入所したばかりの新人。
ある日、事務所に一本の電話が鳴り響く。


「トーハクの創設の起源となった博覧会関係者の1人が集合写真から消えてしまったんです! そして、不思議なことにその人物のことを誰一人として思い出せないんです! どうか、この奇妙な出来事を解明してくれないでしょうか?」


依頼人は博物館の職員。
手がかりの少ない依頼内容に頭を抱えていたあなたに探偵事務所の所長がある助言をする。


「人に聞くことができないなら、〝作品〟から話を聞けばいいんだ」


人々を見守り続けてきた仏像。
美しいルビーで彩られた双子のザクロの置物。
古代エジプトからやってきた沈黙するミイラ。

あなたは調査アプリを駆使し、博物館に展示されている作品たちへ聞き込みに向かう。
果たして、博物館で起こった謎の出来事の真実にたどり着くことができるのか?


www.youtube.com


【プレイ方式】
タイプ :周遊型
制限時間:無制限(謎解きキット引換時間 9:30~14:00)
人 数 :1人~(今回は2人で挑戦)

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
謎解き以上に東京国立博物館の圧倒的なポテンシャルにやられた

ざっくり感想

東京は上野にある東京国立博物館(トーハク)で5月から開催されている公演に参加しました。
本当はもっと早く挑戦したかったんですが、なにせ土日の人気がすごい!6月に参加人数の調整がされる前は売り切れの状態が続いていて、人気の高さが伺えました。



それは公演自体の人気ももちろんですが、「久しぶりに博物館へ行ってみたい!」という潜在意識に刺さったのではないかと思います。
創立150年を迎え、今なお意欲的なイベントを打つ東京国立博物館とそのポテンシャルを遺憾なく謎に打ち込めるSCRAPのコラボ。面白くないわけがないでしょう。


夏休み時期ということもあって、混雑を避けるため私は友人と金曜日の朝からに挑戦することにしました。
平日ともあって人も少なく、謎解きとしても博物館の鑑賞条件としてもベストだったのではないでしょうか。


謎解きは受付にてキットを購入して参加。
窓口で現在のキット販売状況が確認できますが、やはり事前に予約しておくと良いでしょう。

専用レーンがあります。

ついでに言うとキットと別に専用スマホアプリをDLする必要があります。後で書きますが、アプリもめちゃくちゃ凝ってていい感じ。


博物館の近くの小さな探偵事務所に入所したばかりの新人である参加者が、消えてしまい忘れかけられている博覧会関係者を見つけ出すというのが大まかなストーリー。
謎解きにおける探偵モノはだいたい殺人事件がおきますが、この公演に関してはその心配はないのでご安心を。眼の前で起こる不可思議な出来事にじっくりと向き合えます。


物語は専用のスマホアプリを通して動画で展開。柔らかいタッチで描かれる所長と先輩が現場で奮闘する私たちをアプリを通じてサポート。
道に迷いそうになっても丁寧に教えてくれます。(謎は解いてくれない)

起動画面すらオシャレ

加えてサポートしてくれるのは所長たちだけではなく、博物館の仏像や柘榴をはじめ各エリアに鎮座する展示物たちも協力してくれます

「なぜ無機物である展示品が?」と思うかもしれませんが、なんと彼らにアプリの力を使って聞き込みをすることができるのです。しかもフルボイス。科学の力ってすげー!
歴史的な価値のある彼らの言葉は意外ポップで、久々の人間との会話を楽しむかのようにとにかく喋りまくる。静謐な博物館の雰囲気とのギャップを楽しみながら遊びましょう



遊ぶ上での注意点としては、プレイ可能な時間帯は東京国立博物館の営業時間内(9:30~17:00)なのですが、キットの引換えは9:30~14:00までであること。
ボリューム満点なので比較的早い時間から遊ぶのがおススメ。

謎の感想

序盤は謎解きよりもトーハクを贅沢に使った探索がメイン。
情報を足で稼ぐのが探偵の務めということでしょうか。とある人物の痕跡を辿り、園内の様々な場所を歩きます。
150年の流れをくむ本館やアジアンテイストな東洋館、重厚な雰囲気の表慶館など館ごとに特色があるのは凄いところ。時には事件を忘れ、展示物と向き合うのも楽しい。



キットの謎解きが本格的になるのは中盤以降、ここからは時折テーブルで解いてくださいという指示が出るくらい折ったり曲げたり重ねたりが多くなっていきます。特に感動したのは2枚の用紙を使ったギミックマシマシの紙謎。
制作者の頭の中を覗きたいくらい色んな次元からこちらを楽しませてきます。個人的には今年のよみうりランドの公演をちょっと思い出したりなんかもしましたが、ラストのバチッとハマる感はとても快感でした。

ちなみにアプリでヒントを確認できますが、それを使わなければならない程難易度は高くない印象。
ですが段階的に提示されるヒントや、最終的には答えまで教えてくれるところは結構親切だと思います。


そして終盤のシークエンス。
消えた人物にまつわる歴史の真実と消えゆく定め。その運命を守るために実際に行動を起こしていきます
ここまで見てきた情報の全てを総動員し、事態に当たっていきます。制限時間がないゆえにあまり切羽詰まった状況ではなかったですが、もしこれが60分公演のラストだとしたら相当焦ったものになっただろうなと思ったり。


突破口は意外と身近なところ…むしろ性分といったほうがいいかもしれません。
これまでの情報をもう一度見直したときに不意にそれは手を差し伸べてくれました
正直結構時間がかかりそうと思っていたので、すぐに解決できてとても爽快でしたね。

プレイ時間は約3時間。ゆったりと展示品を見回し、写真を取りつつのクリアでした。

一番のお気に入り。最高にカッコいい

おわりに

重要文化財や美術品に触れながら楽しんだ『東京国立博物館からの脱出』
謎解き以上に東京国立博物館の圧倒的なポテンシャルにやられた気がします。
時を超えて佇むこの施設を最大限に活かすのに、このストーリーは必然だったのかもしれません。
壮大なスケール感という意味で『東京国立博物館からの脱出』はピカイチだったと思います。


個人的には2~3人で挑戦して、展示品の感想を小声で共有しながら遊ぶのが一番楽しいのではと感じます。オススメです。