全国150万人の”ニンニクとシルバークロスが好きな”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回はマーダーミステリー作品
『RED LINE』の感想です。
【ストーリー】
東京―新宿。
人間社会に隠れ住む5名の吸血鬼のもとに
1通の招待状が届く。
『レッドライン』
それは吸血鬼による人間襲撃計画。
計画を実行すべきか否か、
『バー』に集まった5名の吸血鬼は
話し合いを始めた。
だがそこで、凄惨な事件が起きる。
誰が、なんのために?
やがて浮かび上がる真実と、遺された想い。
それぞれの推理と選択が、
物語の「結末」を変えていく。
あなたはその一線を越えますか?
【プレイ方式】
プレイ時間:2.5時間程度
人 数 :5人
G M :不要
≪一言≫
それは破滅への願い
※プレイ前に確認できる情報と、私のニュアンスを含めた感想となります。
ネタバレには配慮していますが、気になる方はそっと閉じてください。
ざっくり感想
ストーリーゲームレーベルPOLARIS(ポラリス)製作のマーダーミステリー第一弾。
ゲームマーケット2021秋で発売されていた本作ですが、マダミスの人気とPOLARISの話題性もあって400個のキットが即完売。
その後再版されたものを友人がゲットし遊ぶチャンスを得られました。
// 再販開始 //
— POLARIS (@polaris_game_) February 10, 2022
POLARIS 第一弾
マーダーミステリー『RED LINE』
本日再販を開始しました。https://t.co/UoWFphjKZU#ポラリス #REDLINE
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The beginning of the story (1/3) pic.twitter.com/YkpXcqGTnB
Twitterで公開されているビギンズナイト。素晴らしい
今回遊んだ『RED LINE』は現代社会で密かに暮らす吸血鬼をテーマにした、シリアスでハードな作品。
メンバーを集めてふたを開ければ、そこはもう舞台である新宿にひっそりと佇むバー。
ここから濃密で頭をフルスロットルに使う約3時間が始まります。
日ごろからマダミスをプレイしているわけではないので、このようなパッケージングされたGMレスで遊べるキットは非常にありがたいところ。
封入されているシートを一枚ずつめくって指示に従うだけであっという間に状況説明とプレイの準備が終わります。
状況説明もただつらつらと説明文を読むだけではなく、こちらを物語の世界にグッと引き込んでいる仕掛けが施されており、演出と相まって素晴らしい導入になりましたね。
私が今回割り当てられた人物は「ヤナギ」というキャラクター。
製薬会社に勤める男性で、吸血鬼が人間社会に溶け込むために必須な薬を製造していると説明文にあったため選びました。
文字通り夜型人間タイプである吸血鬼が昼間に働かなくてはいけない場合、この薬があるとないとでは死活問題ですもんね。
最初こそ吸血鬼の生命線を握っている人物として傍若無人な振る舞いをしようかとも思ったのですが、ヤナギの人間と吸血鬼の狭間で揺れ動く彼のサラリーマン気質が炸裂する導入部はとても共感できるもので、めちゃくちゃ親近感が湧きました。
プレイしてみて
バーという閉鎖された空間で起こった事件、5人の思惑と願いが複雑に絡み合った3時間。
非常に濃密なやりとりでした。
このシナリオのいいところはたっぷりと堪能できたと思います。
GMがいないのに自然発生するイベントによって物語がさらなる展開を迎えると、人間と吸血鬼という2種の生命の趨勢に対し誰がどのように感じているかが浮き彫りにされていきます。
知っていく情報は同じなのに遊ぶ人によって絶望や希望を見出していくプロセスは、物語に没入している人ほど深みを増していったのではないでしょうか。
一方でヤナギ的にはあまりいい動きが取れなくて、最終的に彼の目論見とは大きく外れた結果となってしまいました。
とある人物の意思を継ごうと奔走するのは良かったのですが、重要なカギをよりにもよっての場面で獲得することができず、ただただバタバタとしていた感じがします。
人の信頼を勝ち取ることのなんと難しいことか。
物語的にはいいところに落ち着いたので「終わりよければ全てよし」という言葉がぴったりだったエンディングを迎えたんですけどね。
自分がうまく立ち回れなかったのは自分が悪いのですが、なにより同卓した方のムーブが上手すぎて、すっかり騙され(?)その内容を信じ切ってしまい、あれよあれよと真相は血煙の中へ。
嘘を真実の中へ紛れ込ませる方法が絶妙でとても勉強になりましたね。
今後はこの手法を積極的に使っていきたいと思います。
『RED LINE』にはゲーム中に使えるBGMが付属しており、それを使用しながら遊ぶことでより緊迫感のある会話ができます。
収録時間もプレイ時間と同じ150分の大ボリューム。
普段のマダミスでもBGMをかけて遊ぶことはありますが、音楽の切り替え時に一旦空気が弛緩してしまうことが多かったので、このような配慮をしていただけるのは嬉しい。
プレイ後の感想会もマダミスの楽しみな部分の一つ。
5人という比較的少数のプレイ人数のため完全に目的がバラバラで、ゲームが終わって初めて知るパーソナルな情報も多く、どよめきと驚嘆の連続でとても盛り上がりました。
これまで疑問に思っていたあの人の動きの謎も解決され、ようやく『RED LINE』の全てを理解できた気がしましたよ。
おわりに
そんな感じでPOLARIS(ポラリス)製作のマーダーミステリー第一弾『RED LINE』の感想でした。
ここ1年はオンラインの作品ばかりやってきましたが、久しぶりに対面でのマーダーミステリーが遊べて嬉しかったですし、やっぱり対面でしか接種できない栄養がある のだなと実感できました。
早く…早く次の予定を立てなければ:(´ཀ`」 ∠):