全国150万人の”今、倒したい誰かがいる”皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
今回は現在よだかのレコードドラマチックホールで開催されている
『THE VS』の感想です！
【ゲーム概要】
2つのゲームに続けて挑戦
面白かった方に投票！
あなたの投票が、より面白い公演を作れる制作者を決める！
【プレイ方式】
タイプ ：ホール型
公演時間：50分×2
人 数 ：4人1チーム
個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点
≪一言≫
王道ＶＳ覇道。世紀の異種格闘技戦をこの目で見た
ざっくり感想
この企画告知を聞いたのは9周年記念公演『原点』だったわけですけれども、いやー正直目を疑いましたね。
なんて恐ろしいものを企画するのだと。
そして強烈に惹かれましたね。これは絶対に面白い公演になると。
『THE VS(ザ・ヴァーサス)』はよだかのレコードが手掛けるホール型の公演。
この公演が他の謎解き公演と大きく違うのは、『THE VS(ザ・ヴァーサス)』という1つの公演の中に2組のクリエイター陣が制作した謎解き公演が2つ組み込まれていること。
そして2つの公演を遊んだ後どちらがより面白かった方に投票をおこない、その結果を後日発表するということ。
まさに、よだかのレコードクリエイター陣がそのプライドを賭けて勝負する、前代未聞の2マンバトルなのです。
投票をおこなうのはもちろん私たち。こりゃ～責任重大なんですよ！
ちなみに私は遊ぶ前までこの構造自体をあまり信用していなくて「投票含めて謎解き公演の一部なのでは？」と邪推していたのですが、ガチンコだと聞いて一安心やら一票の重さに苦しめられるやらでいっぱいいっぱいでした。
各公演の感想は少し後に書くとして、『THE VS(ザ・ヴァーサス)』全体の良かったところについて先に書こうと思います。
まずコンセプトが良かったです。基本的に「謎解き公演を開催するにあたってどの題材で行くのか」というのは社内会議で討論されるわけじゃないですか。
今回はある意味そこの部分がオープンになっているというか、私たちにも意思表示をさせてもらえるチャンスがあったのだと考えると非常に有難い機会だったのではないかと思います。
続いてキービジュアル。天使と悪魔が互いににらみ合いをしている構図です。
性別も属性も正反対な2人は、両公演を象徴しているかのようでとても味があります。
王道と覇道、正統派とトリックスター。追う者と立ちはだかる者。こんな異種格闘技を見れたのは昨年末のM-1以来だと断言できます。
映像もこだわっていましたね。各公演前に制作者の意気込みを語るんですけれども、ノリがバラエティー番組の対決ものみたいな感じがして、笑いの中に垣間見える熱意と意気込みが伝わる。
そんなムービーでした。
そんな感じで制作者の気迫も伝わりこちらも気合十分。50分×2本の長丁場謎解きがスタートします。
先攻 チームNewbie ロストワールド
先攻は元タンブルウィードの肩書を持つディレクター安田さんと新人ディレクターの山本さんがタッグを組んだ チームNewbie。
公演名は『ロストワールド』。ビジュアルにも書いてある通り、言語を使った謎解き公演でした。
一言で言ってしまえばオーソドックスでウェルメイドな謎解きらしい謎解き公演でありました。
謎解きに詳しくない人に「これが謎解きってものだよ」と説明すれば99％の人は納得してくれるでしょう。
微に入り細に入り作り込まれたアイテムと謎。
ドンドンと選択肢がなくなる中で捻りだしたヒラメキが絶望的な状況を劇的にひっくり返す。そんな爽快感を楽しめました。
ここまでこだわって作っているのにチェックポイントで登場するアレはめちゃくちゃチープな出来栄えだったのには思わず吹き出しました。
そんなワキが甘いところも好きになれる公演。それがロストワールド。
とにもかくにも正統派な謎解きで、先攻の役目をきっちりと果たし参加者の「次はどうくる？」という期待感を搔き立てる良公演でした。
後攻 5103 そこには誰も…
オイオイ5103よｫ～一体全体どうなってるんだよこの状況は！！！
アンタには日常がどういう風に見えてるんだい？？？？
いったい何を食べたらこんなこと思いつくんですか？？？？？？
私も多少なりとも謎解き公演に行っているつもりですよ？？？？？？
でもね、こんな事態ははじめてだわ！！！！！！！！！！！
ちょっと荒ぶってしまいました。さすが私のオールタイムベスト『クラインの壺』を作ったクリエイター5103。
決して多くはない制限時間の中でその作家性を遺憾なく発揮していました。変幻自在のトリックスター。その手腕は折り紙つきです。
徹頭徹尾こちらの心を揺さぶってくる「あなたと私にとって忘れられない"体験”」となるのは間違いないでしょう。
投票
長い時間を経て2つの公演を終えた私たち。単純に2公演梯子している感じなので終わった後は結構ヘロヘロでした。
でもここからが本番。いよいよ投票タイムです。
ここでの投票は集計されて公演終了後に結果が発表されるとのことですが、当日分の結果に関してはすぐに分かるようになっています。
この結果発表が視覚的にわかりやすいシステムをとっていたのはめちゃスマートだなと思ったり。
私自身どちらに投票をしたかは言いませんが、当日はこんな感じで終了。
2マン謎解きバトル『THE VS(ザ・ヴァーサス)』でしたが、とても面白い企画でした。
なによりこれまで想像上の生物だった(失礼)制作者さんを、公演を通してより近い存在に感じることができました。
正直に言えば後攻の公演が飛び道具過ぎて、当時マジカルラブリーが「これは漫才なのか？」と議論されていた過去を思い出したりして、あらためて凄い組み合わせの勝負だったのだと思いましたねー。
帰り道でもチームメイトとの公演に対しての議論が止まらなかったです。
私としては第2第3の対決も見たいなと希望しています。
きっとこれが若手クリエイターの下剋上の場になってくれることを願いつつ、今回の感想を終わりにしたいと思います。
明日で26日で公演は終了なので、自分の目で決着を見たい人はぜひ行こう！
