【ボードゲームレビュー】三密サウナでととのいたい

全国150万人の"サウナ好きの"皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。  
今回は通路の狭いサウナ施設で行われる、身も心もホットなバッティングゲームのご紹介。

『三密サウナ』

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【ゲーム概要】
サウナ施設の館内を行き来しながら、心と体をととのえましょう。
「体温(ホットポイント)」を調整したり、「特湯札」をうまく利用した りすることで、「ととのいポイント」を集めましょう。
ただし、各通路 の幅は人がひとりしか通れませんので、注意してください。


ラウンド終了時に、いずれかのプレイヤーが「ととのいポイント」 を 10 ポイント以上獲得している場合ゲームは終了します。
ゲーム終 了時に最も「ととのいポイント」が多いプレイヤーが勝利します。

【プレイ環境】
人数:3-5人
時間:15-20分
年齢:10歳以上


≪一言≫
ゲームをするだけでサウナに入った気分になれる!?のか

ざっくりプレイ方法

1. 各プレイヤーは担当色を決める
2. 対応する色のコマ・プレイヤーボード・衝立・HPクリップ・手札を受け取り準備
3. プロットフェイズで相手から見えないようプレイヤーボード上の移動したい場所にコマを置く
4.衝立をはずし、プロットした場所を全員で確認する
5.他プレイヤーと場所がバッティングしなければ、移動処理をおこなう
6.移動先の場所に書かれている効果を適用する
7.ラウンド中にHPが変動し、「4」になった場合、ととのいポイントを2獲得する
8.いずれかのプレイヤーのととのいポイントが10以上になったらそのラウンドでゲーム終了
9.ゲーム終了時にもっとも多くのととのいポイントを集めたプレイヤーの勝利

おうちでサウナを楽しもう!(ボードゲームだけど)

その解脱効果とリフレッシュ効果から一大ムーブメントを巻き起こしているサウナ。
いまやTV番組や雑誌で専門店の特集が組まれるなど、認知度がグングン挙がっている印象があります。
私もそんなサウナが好きな人種なんですが、ここ最近はコロナの影響もありサウナを存分に楽しめてはいないのが現状。そんな時出会ったのがこのボードゲームでした。

『三密サウナ』はクスリと笑えるようなボードゲームを作る団体、 HLKT工房さんから2021年のゲームマーケット大阪・春会場で販売されたゲーム。

gamemarket.jp



個人的にゲムマでつい買っちゃうのって、時代の流れだったりムーブメントをコンセプトに落とし込んでいるゲームだったりするんですよね。
そんな中で三密サウナは、不本意ながら身近になってしまった「三密」と私も大好きな「サウナ」が合体しているということで、Twitterで販売告知がでてからとても気になっていました。
ちなみにこのゲームにおける「三密」は仏教用語からとられているらしい。またまたぁーと思っていたら本当に関連性があったので驚き(後述)


こちらが箱の表面。
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湯場をバックにたくさんの人が様々なスタイルで楽しんでいる光景が広がっています。
一目でどのようなコンセプトのゲームかが分かってしまうのはさすが。
比較的コンパクトな箱なので、気軽に持ち運べるのもグッドポイントですね。


主戦場となる館内ボード
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洗い場、湯船、サウナ、水風呂、控え室と、ととのいにおいて余計な要素をいれないストロングスタイルな館内となっております。
ちなみに子の盤面は4-5人用となっており、裏面に3人用のボードがありますので、遊ぶ人数によって使い分けましょう。


プレイヤーボードと衝立
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このゲームは自分の手元にあるプレイヤーボードをメインに使用します。

衝立にはHLKT工房さんがこれまで出したゲームの宣伝が。
脱衣所に貼られているよく知らない演歌歌手のポスターのような、独特の雰囲気を醸し出しています。


各プレイヤーが使用するコマ
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プレイヤーボード用、館内ボード用、得点用と用途が分かれています。
個人的には赤と青のキャラが好きですね。黒はどうして帽子をかぶっているだ。サウナハットか?


特湯札
ゲームを盛り上げてくれる特殊カード
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カードごとに効果が異なり、適切なタイミングで使うとかなり強力。 「どうという冷たさではない」だったり「湯船の主」など、サウナあるあるが詰まっているので、それを眺めているのも楽しい。

仏教由来の梵字でサウナと書かれているカードはその中でも強いカードなので、使い時を見極めましょう。
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このサウナはびっくりするほど道幅が狭い

三密サウナは
プロットフェイズ
移動フェイズ
場所効果適用フェイズ
ととのいチェックフェイズ
4フェイズを1ラウンドとして進行していきます。


プロットフェイズではラウンドごとに自分が次どのポイントへ向かうのかを衝立で隠しながらプロットしていきます。
全員のプロットが終わったら合図で衝立を外し、自分のコマを移動先に繋がる道へ置き、移動処理をおこないます


移動フェイズでは、道ごとに移動処理を実行。
同じ道にコマが1つだけある場合はすんなり移動できるのですが、実はこの施設の廊下は人ひとり分しかスペースがなく、同じ道に2人以上の人がいると、移動方向に関わらず移動ができません
移動前の場所に戻りましょう。


各プレイヤーの場所が決定したら場所効果適用フェイズの開始。
移動先の場所の効果を適用してきます。
同じ場所から動かなかったプレイヤーも、その場所の効果を適用します。
場所によって効果は異なり、例えばサウナだとこのゲームの勝利点である「ととのいポイント」を1点獲得し、HP(ホットポイント:体温のこと)を+2します。
洗い場であればHPの上下はありませんが、手札を1枚ドローできます。


効果を適用したら上手くサウナでととのえたか、ととのいチェックフェイズへ移行。
体温の上下を経てHPがいい感じにととのえた証である「4」であった場合、ととのいポイントを2点獲得します。
逆にHPが0以下、もしくは9以上になってしまった場合、体温管理に失敗したということで控室に強制連行。次ラウンドは休憩になります。

といった感じでラウンドを繰り返し、誰かのととのいポイントが10を超えたラウンドで最も高いもポイントを獲得していた人がサウナ王となるのです。

プレイしてみて

ととのいポイントを効率的にあげていくためには、サウナと水風呂の往復が必須なんですけれども、そうなるとその通路が大人気になってしまう。
水風呂はHPを-3する効果が当ため、うかうかしてるとあっという間に危険水域に突入してしまいます。


そのためサウナを諦め湯船か、もしくは洗い場でお茶を濁すかなど、様々なジレンマに囚われながらあーでもないこーでもないと作戦を練るのが楽しい ですね。
そしてみんなの意識の隙をついて自分の行きたい場所へ迎えた時の高揚感はなにものにも代えがたいものがあります。


また、 特湯札カードは戦略性とアドリブ性の両方を兼ね備えており、ゲームをよりエキサイティングなものにしてくれます。
上手く使えば先にととのいポイントを10ポイントとられたとしても一発逆転できますから。
積極的に取りに行きたいんですけれども、そればっかり考えると自分はととのわないワケで…うーんなやむ。


あと、ほとんど使うタイミングが訪れない行政指導。これぜひ使ってみたいですね。
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まだ数回しかプレイしていませんが、 思った以上にバッティングゲームとして完成度が高く、買ってよかったなと思いました。
現実でのサウナはまだ怖かったりするので、しばらくはこのゲームでサウナに行ったつもりになろうと思います。
興味のある方はぜひ探してみてください。