【感想】『LATE AT NIGHT』はオバケンだけど怖くないエンタメだよ

全国150万人の”なるべく監視カメラに映らないようにしている”皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は現在開催されているオンライン公演
『LATE AT NIGHT』に挑戦しました!

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【ストーリー】
 ある街に住む一人の女性が行方不明になった。
女性の名前は松平涼子(37)職業はS造形大学の講師で既婚。
勤務日に講師が来ないという学校側からの連絡で発覚警察が捜索を続けているが、手がかりは掴めず捜査は難航していた。
そんな中、ある探偵事務所の元にこの事件に関する目撃情報が入った。

「ちょうど事件が発覚する前、ある一軒家に入って行く涼子さんの姿を見た」

情報提供者に話を聞くと、
どうやら目撃時もう一人の人間がいたが
人影しか見えず性別や年齢等は不明との事だった。


その家には3人の家族が住んでいた。
田中 翔太郎(55)
田中 まさみ(49)
田中 真希 (24)

我々は独自に捜査を進める内にその家に住む一家の全員の疑わしき情報が入った。
我々は秘密裏に⻑い準備期間をかけその家に8台のカメラを取り付ける事に成功し、
ある日の深夜、そこに一人の同僚を送り込む作戦を計画した。
私達の任務は、その家を監視し失踪した松平涼子さんの行方を捜索する事。
また、3人の内犯人と思われる人間を一名特定する事である。


但し、この任務は違法な捜査である上、絶対に家族に見つかってはならない。
同僚の探偵に上手く指示を出し、そして事件の証拠を見つけ出して欲しい。


【プレイ方式】
タイプ :オンライン型
制限時間:約60分  
人 数 :1チーム最大10人

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

カギは監視カメラ。オバケンの怖くない配信アトラクション

『LATE AT NIGHT(レイト アット ナイト)』は、東京都は杉並区方南町にあるどちゃくそ怖いお化け屋敷、オバケンが手掛ける新たなオンライン公演
オバケンはこれまでもいくつかオンラインで遊べるホラーイベントを手掛けており、以前挑戦した『愚カ者ノ罪過』もそのひとつ。配信者とのやりとりを通して、現代ならではの恐怖を味わえました。

www.rdbgjunction.com


そんなホラーイベントに特化したオバケンですが、なんと今回の『LATE AT NIGHT(レイト アット ナイト)』怖い要素がほぼありません(ここ重要)
ホラーによる恐怖感ではなく、スパイが敵地に潜入した時のようなスリリングさを楽しめるエンターテインメント性の高い公演 となっています。

舞台はとある一軒家。そこに住む家族は何気ない日常のを送っているがどうにも怪しい秘密があるようです。
それを解明するため我々探偵はエージェントを送り込み、現地の彼をPC・スマホ上からサポートしていきます。


その際に使用するのが今回のイベントのキーになる監視カメラ
家のあちらこちらに設置された8台の監視カメラ映像を見て家族の動きを把握。 現地エージェントを家族に見つからないように誘導し、エージェントが得た情報を組み合わせ推理しながら、家族が隠しているとある真実を探求していきます

俯瞰視点ならではのドキドキ感

監視カメラは実際の映像管理システムSK VMSを使用しており、本物度は抜群。
間取り図を背景に各所に監視カメラの映像がレイアウトされていて、どこに何があるのかが参加者の目にも分かりやすくなっており、それが指示のしやすさに繋がっています。
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気分は007のQですね。
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あと個人宅を監視カメラで覗いているという背徳感も最高。任務にかこつけて、いろいろ暴いちゃいましょう。

『愚カ者ノ罪過』もそうだったように、これまでのオバケンイベントは参加者とキャストが同じ目線に立った、いわば主観視点の演出が多くありました。
私たちとキャストは一心同体という意識が自然と刷り込まれていき、それを楽しむものでした。


対して『LATE AT NIGHT』は、文字通り様々な視点から物語を見る必要があります
1つのカメラで動きがなくても、他の7つのカメラの内どこかでなにか劇的なことが必ず起こっており、現場のエージェントがそれを知る術はありません。
なので我々が俯瞰視点から逐一状況をエージェントに伝え、ミッションを進めていくという面白さ があります。


「今家族が部屋に向かっているから隠れて!」と指示したのはいいものの、別カメラでは依然近づいてい来る家族の映像が私たちには見えているわけで、 エージェントと家族が鉢合わせにならないように祈るドキドキとハラハラ感がたまりません。

もちろんこちらの指示が遅れるとエージェントは見つかってしまい、ペナルティが発生してしまいますのでご注意を。

プレイした感想

斬新な公演システムはもちろんのこと、楽しかったのは参加者同士のやりとりや、現地エージェントとの掛け合い
ボイスチャットまたはテキストチャット相談し、エージェントに伝えていく流れは、実際に画面の向こうにいる仲間を強く意識させてくれました。

私が参加した回は、
私たち「○○をしてください」
エージェント「怖いです。絶対気づかれます」
私たち「いいからやってくださいっ!」
みたいな一種のパワハラめいたムーブが横行していたのも最高でした。
まぁ緊急事態だから仕方ありませんね。


そんな感じで危ない瞬間もありましたがなんとかミッションを遂行してグッドエンディングを迎えることができました。
深夜テンションもあって達成感が半端なかったですね。


個人的にはプレイステーション2で発売された『サーヴィランス 監視者』に近いコンセプトを感じました。
その魅力に憑りつかれて一時期狂ったようにプレイしていた私にとって今回のイベントが心に刺さったのは必然だったのかもしれません。

サーヴィランス 監視者

サーヴィランス 監視者

  • 発売日: 2002/04/25
  • メディア: Video Game

知名度の低さから続編も出てませんが、、、待ってます。


ゲーム中、一時監視カメラ映像が途切れてしまった時間があり、かなり焦りました。 シーケンス映像に切り替えて何とか続行しましたけど、私だけだったのか謎です。
保険としてアプリ版も事前にインストールしていた方が良いかもしれませんね。


正直、これまでホラーが苦手な人にオバケンの楽しさは伝わりにくかったと思います。
けれどレイト アット ナイトは間違いなく誰にでもおススメできるとてもいいコンテンツだと感じました。 まずはこのイベントを誘い水に声をかけてはいかがでしょうか。

ちなみに本来のオバケンの魅力を体感できる、恐怖のうしみつ公演も存在しています。
26:30スタートという頭のおかしい(褒めてます)公演。やるかどうか…それはまた別のお話。