【感想】ホラーゲーム『つぐのひ-昭和からの呼び声-』がシリーズ最恐の展開だった

全国150万人の”一方通行ばかりの道路が苦手”な皆さまいかがお過ごしでしょうか。
鈴村リク (@alfbds0954) です。

はてなブログの今週のお題「怖い話」 ということで
今回は最近プレイしたホラーゲーム『つぐのひ-昭和からの呼び声-』についての感想です。
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【8月8日リリース】『つぐのひ 〜昭和からの呼び声〜』PV【つぐのひシリーズ】

日常を侵食するホラーゲーム「つぐのひ」

「つぐのひ」シリーズは主に日常の一幕を舞台にしたホラーアドベンチャーゲーム。
製作はImCyan(アイムシアン)さんが手掛けています。
操作方法は主人公を左に動かしていくだけというシンプルなシステムであり、30分もあれば誰でもエンディングに辿り着く、ライト目なゲーム。

毎年1~2本の新作がコンスタントに発表され、特に夏ごろに新タイトルが出るのでオンライン肝試しとして界隈では人気です。


そんな「つぐのひ」シリーズの魅力はなんといっても繰り返す世界で滲み出す恐怖がインフレしながら襲い掛かってくるところ。
登場人物は電車の中だったり屋敷の中だったり、作品によってシチュエーションは違いますが1本の道を通り抜けるとこで1日を終えます。次の日も同じ道を通るのですが、背景が少しずつ変化していくのです。


最初はちょっとした違和感を覚える程度に収まっていますが、日を追うごとにどんどんとホラー要素が増していき、最終的には目を覆うばかりの惨状がそこに広がります


どの作品もImCyanさんのホラー演出が秀逸で、単純なびっくり要素だけでなく、前日の恐怖を倍増、もしくは裏切るような表現を出してきたりして、同じコースなのに全く予想がつきません。
ストーリーの不条理性もあいまって、イヤな汗をかくタイプのホラーです


そして2020年8月に「つぐのひ」シリーズの最新作が出たのでさっそくプレイしたんですが、これがシリーズを新たな次元に到達させた傑作だったんですよ!

『つぐのひ-昭和からの呼び声-』の”違い”について

『つぐのひ-昭和からの呼び声-』の舞台は日本のどこかにある寂れた田舎。
主人公の少女は、母の仕事の都合で急遽祖母のいる田舎へ帰省することに。都会に慣れてしまった彼女はどこか居心地の悪さを感じて…。というのが大まかなストーリー。

www.gamemaga.jp



ゲームシステムは彼女を左に進ませるだけと変わりませんが、これまで以上にストーリーに力が入っており、何倍も味わい深い仕上がりになっています
そしてプレイヤーである私たちもこの狂った世界に否応なしに取り込まれてしまうというこれまでにない衝撃の展開が待ち受けています。


これまでの「つぐのひ」シリーズは、どこまで不条理な世界であってもそれはゲームの中の出来事でありある種閉じられた世界。私たちはプレイヤーの立場で主人公たちの悲劇を見ているに過ぎなかったのです。

だから当然今回も「どんな目に合うかな~('Д')ケケケ」みたいに油断してプレイしたわけですよ。


そしたらどうですか。

完全に認識されちゃったじゃないですか


人間立場が逆転するとドキッとするもので、このシーンは本当にビビりましたね。
これまで安全圏から見ていたのに急に現場に駆り出されて、しかも相手は話の通じないバケモノだし。
閉じられた世界が拡張して私たちの世界を内包してしまった時、その不条理さは私たちにも襲い掛かってきます。

ゲーム2周目の冒頭で私はプレイをやめてしまいました。なぜなら物語の主人公同様、私も逃げられない運命を悟ってしまったからです。


つぐのひにおいてこの展開は予想しておらず、かなり衝撃を受けました。さすがImCyanさん。進化がとどまるところを知りません。

ちょっとしたネタバレと考察

サブタイトルに 昭和からの呼び声とついている通り、このゲームの題材は昭和という時代。
令和から2つも元号が離れてしまった現在では昭和を漠然としか捉えられない人も多くなってきました。


このゲームでは日を追うごとに、背景が「過去(昭和)」に侵食されていきました。
閉店していた商店が復活していたり、その店頭に並ぶ商品がより古いものになっていくなど、最終的には戦時中の施設も登場していきます。
金属でできた看板の内容や、円柱型のポストなど描写は必見です。


主人公の少女が外界と連絡を取る唯一の手段が電話なんですが、物語が進むにつれて2つ折りの携帯電話→公衆電話→古いタイプの公衆電話(最後には崩れ落ちる)となり、外界との繋がりは絶たれてしまう


その際、横書きの少女のセリフが一瞬だけ右から左のレイアウトとなるシーンが挟まれるんですね。
この書き方は昭和以前の書き方であり、彼女がこの世界に完全に取り込まれてしまった証左でもあるのです。


また、このシーン以降登場する怪異達のセリフが逆背再生のように聞こえるようになり「この世のものではない」描写に拍車がかかってきます。


戦中まで時代が遡った時のおばあちゃんとおじいちゃんの、世界で一番望まれない邂逅も本当にきつかった。
ある意味おばあちゃんも怪異に取り込まれた被害者の1人だったのかもしれませんね。

「つぐのひ」は、シリーズを通してSEや音声を使った恐怖演出が素晴らしいですね。
今回は田舎を舞台にしているからか特に湿度の高いホラー演出が多く、この季節にプレイするにはぴったりだと感じました。


『つぐのひ-昭和からの呼び声-』はブラウザで、過去のシリーズはiPhone/Androidアプリ『ゲーマガ』でもプレイできますので、怪異に取り込まれたい方は、ぜひプレイしてみてください。

ゲーマガ

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