全国150万人の” 配信はアーカイブで見る派”の皆さまいかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。
世の中便利になったもので手に持っているスマホをピピっと操れば、誰とでもコミュニケーションがとれる時代になりました。
加えて技術が発展し、大仰な機材を持たずにいつでも気軽に自分の事を話せる。誰もが自分だけのメディアを持っているのです。
そうなってくると、バズりたい欲求を満たすために過激な挑戦をし、簡単に一線を踏み越えてしまうどしようもない愚カ者が台頭してくるもの。
今回はそんな愚カ者の顛末を描く配信型リアルタイム公演
『愚カ者ノ罪過』に挑戦してきました!
【ストーリー】
心霊スポット凸配信者「GOTCHANNEL」が幽霊が出ると噂の廃精肉店に侵入して生配信を開始する。しかしそこはガチでヤバい心霊スポットだった。
配信を続けるうちにラップ音や不気味な赤い女が映像に映り込み、次第に状況は悪くなっていく。しかし、それにも関わらず配信を続ける「GOTCHANNEL」に悲劇が起こる。
この愚かな配信者を救えるのは、視聴者の貴方しかいない。
【プレイ方式】
タイプ :オンライン型
制限時間:約60分
人 数 :10人程度
個人的満足度★★★★★★★☆☆☆ 7/10点
≪一言≫
新たなイマーシブショー。コンセプトは面白いけどいろいろ難しかった
リアルタイムホラー 愚カ者ノ罪過とは
『愚カ者ノ罪過(おろかもののざいか)』は、東京都は杉並区方南町にあるどちゃくそ怖いお化け屋敷、オバケンが手掛ける新しい恐怖体験。
体験と言っても、私たちが実際にお化け屋敷に入るわけではありません。 愚カ者ノ罪過は、PC・スマホを使った配信型リアルタイムホラーなのです。
公式サイトより引用すると、
配信型リアルタイムホラーとは リアルタイムでチャットやWEBカメラから実際にキャストやお客様同士でコミュニケーションを取り物語を進める配信のことをいいます。
皆様は実際に「GOTCHANNEL」の心霊スポット凸配信を見ながら、GOTCHANNELとチャットでやりとりをし、彼にアドバイスをしたり、皆さんが調べた情報を伝えて下さい。
引用ここまで。
つまり我々は「GOTCHANNEL」という架空の配信者の凸配信を見ながら、彼の放送にコメントを打つ一視聴者の立場として公演に参加することになります。なかなかにフレッシュな設定。
ホラー公演なのでもちろん怖い演出がたっぷり。ただ、これまでのオバケンのように現地にいるわけではないので実感としての恐怖感は抑えめ。 ホラー映画を耐えられる人なら誰でも参加できるでしょう。代わりにビビりちらしてくれる配信者を見るもの一興ですね。
参加チケット代は1,800円。この手の公演としてはかなり良心的な値段。本当に映画1本分ですね。財布が助かります。
主観視点から視る恐怖
この公演の醍醐味はなんといっても配信されている映像が主観視点であること。
手持ちカメラ構え、悠然と配信するGOTCHANNEL。カメラの動きはそのまま彼の視線の動きと同化し、より臨場感を醸し出しています。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でおなじみのPOV形式ですが、やはりスリリングさが違いますね。怪奇現象が起こってビビるあまりカメラがブレブレになってしまうのは「ホラー映画あるある」なシチュエーションや、画面の端の方になんかあるな~と思って見に行く→何もない→視点が戻ってきてギャーーーみたいなお約束も堪能できます。
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おそらくこの手法をとるために「凸する配信者」という設定を作り出したと思うんですが、見事にはまっています。凄い親和性。
また、この配信者がバズることだけ考えてあとさき考えない人を見事に体現しています。こういう人いるよね~。いわくつきの場所に舐めた態度で入った挙句、自分のみに怪異が降りかかると泣き言をいうTHE☆自業自得な人物像は、一周回って何とかして助けてあげたいとこちらに思わせる不思議な愛嬌を感じましたよ。
PVより。こういう人いるもの
彼が持参した除霊グッズにもツッコミが止まりませんでした。せめて食用はやめなさいって。
流れの変えられないコミュニケーション
で、この公演がプレイするホラー映画だなと感じたわけなのですが、それがキャストや参加者同士でコミュニケーションをとり、物語の展開が変わっていく点なんですね。
ここから先のお話は私が体験した初日の公演での出来事だと前置きしておきます。
ストーリーの後半、とある悲劇を回避させるために、私たちはいくつかの行動を考え配信者の彼に提案するパートがはじまります。
正直このパートが本当に大変でした。
まず事前に手に入る情報量が結構あり、短い時間での取捨選択が難しかったこと。
次に、チャット欄でみんなが思い思いの推理を打ち込むために流れが速くなり、なかなか芯をついた相談ができなかったこと。
そして、一度決まってしまった流れを引き戻すにはチャットというシステムは弱いということ。
結果私たちの回は全会一致の解答に至らず、場当たり的な行動を提示してしまって悲劇を回避できずに終わりを迎えてしまいました。
これが現地で行う公演なら、強引にでも流れを戻して相談ができたと思うんですが、チャットが不慣れなこともあり、上手く立ち回れませんでした。
双方向のコミュニケーションというよりはその実各々が一方通行のコミュニケーションをしてしまったのが敗因でしょう。
失敗するとわかっている彼の行動を見るのは中々に歯がゆかったです。
ただ、情報整理をきちんとすればチャンスはあると思います。
そんな感じで、公演の内容はめちゃめちゃ楽しめたんですが、ラストのところで悔しい思いをしてしまいましたね。
EDも演出は手を抜かず、最後まできっちりこちらにサービスしてくれて、大満足。
チャット欄で参加同士健闘を称え合う流れも素敵だったと思います。
公演はまだ続いており、8月中旬以降のチケットがチラホラ余っているようです。
この公演再挑戦が可能なので、タイミングが合えば参加して別の展開も見てみたいな。
興味のある方は、ぜひ挑戦してみてください。
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